ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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停戦でもシリア政府軍の住民弾圧は続く

▽政府軍による破壊は続く
 10月28日、フセイニヤ
▽子供たちの被害も続く
 28日、イドリブ

 その他、「停戦」期間中の政府軍による国民への攻撃の証拠映像は山ほど発信されています。
 アサドがどうせ約束など守らないことはシリア人は誰もが知っていますが、SNSではそれよりもむしろ、余計なことをやっているブラヒミへの非難が炎上状態です。

 ところで、訂正を一点。
 2週間くらい前の当ブログのエントリーで、政権側の主張に沿った現地映像と、反政府側の映像の数の比率を「1対99」と言及しましたが、政権側の映像はほぼすべてが住民撮影ではなく、シリアかロシアの政府系TV局が当局監視下で撮影した映像を使いまわしでアップしたものでした。したがって、住民発信の映像としては「1対999」に訂正します(実際にはその「1」も怪しいです)
 政府批判のほうが反政府派批判よりずっと危険行為ですから、この意味するところは明白ですね。

 ということにも少し言及した前エントリーを、何人かの反体制活動家にSNSに流していただき、さっそくいくつかメッセージをいただいています。武力抵抗を肯定する意見は、平和な日本では違和感をもたれるかもしれませんが、現地ではもうそんな余裕はないのです。

(追記)
 こちらは珍しい映像。政府軍部隊がモスクを攻撃しています。
▽交戦中の政府軍
 ダマスカス郊外のイェルダ。この投稿は10月28日ですが、撮影日は10月8日とあります。撮影者は明らかに政府軍兵士ですね。ただし、この投稿者は書き込みをみると反政府側。どういう経緯で投稿に至ったかはよくわかりません。
 もっとも、画面上、他にも撮影者がいるのが確認できるので、政府軍の現場でも携帯電話で自分たちの映像はしばしば撮影されてるはず。ならば、住民の歓迎を受ける場面がほとんどないのはなぜ?
 ところで、もう正規兵と離脱兵との入り乱れた戦いなので、両者の区別をつけるためか、正規軍の装備には赤国旗が掲げられ、兵士の何人かは肩章の部分に赤リボンを付けてました。赤軍(政府軍)vs緑軍(反政府軍)と表示しないと、こんな路地では敵味方もよくわからなくなっているのでしょう。この画でも、正規軍兵士なのにカジュアル(Bボーイ風の赤Tシャツにキャップ前後逆かぶりとか)の奴なんかもいるし・・・・。
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  1. 2012/10/29(月) 09:25:33|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<スペイン人カメラマンの見たシリア | ホーム | الهدنة كانت فاشلة Syria:The cease-fire intermediation never succeeds>>

コメント

前から気になっているのですが、シリア政府なり、それを支援するロシアやイランなりはネットを使った世論操作はやらないのでしょうか。

たとえば本当の地域住民に見せ掛けたアカウントから、テロリストによる被害の映像とか、政府軍を歓喜と共に迎える民衆の姿とか、そういうヤラセ映像でも加工画像でもどんどん流して
「本当のシリアの実状はこうなっています」
とやれば、反米左派っぽい各地の人々が喜んで乗ってきそうに思えるのですが。

やらせ映像の製作に手間がかかってしまう分から、「本物をどんどんアップするだけでいい」反政府側に手数で負けるのは目に見えているからやってない、ということなんでしょうか。
  1. URL |
  2. 2012/10/30(火) 15:18:13 |
  3. うそこばん #mQop/nM.
  4. [ 編集]

 動員はたまにあるみたいです。いくつか見た記憶があります。ただ、そういうのは宣伝のためなので、たいていシリア国営TVが撮ってますね。兵士が撮ったのもいくつかは見たことはありますが、反体制派のように、住民が自前でレポートしながら、というのは私は見たことがないです。
 政府側の世論対策としては、政府側全肯定のサイトがいくつもあります。工作機関がやっているのか、外国のアサド・シンパが勝手にやっているのかよくわかりませんが、両方あるのではないかなと思っています。たまに覗きますが、とにかく多いのは国営テレビかロシアのテレビのレポート映像の紹介です。
 仰るようなヤラセ映像工作があってもいいように思うのですが、たぶん余裕がなくて出来てないのだと思います。
 最初の頃、イラク戦争の動画が流用され、すぐに「捏造だ!」と騒ぐ奴が出てきてたケースがありましたが、そのいくつかはおそらく政権の裏工作だと思います。
 また、フェイスブックなどで、最初の頃は明らかに政府の工作と思われるアサド支持コメントがときどき乱入していましたが、フルボッコされてすぐにほとんど消えています。
  1. URL |
  2. 2012/10/30(火) 20:33:04 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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