ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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アナン元国連事務総長はもはや害悪

 アナン元国連事務総長によるシリア調停については、私は最初から無意味だと指摘してきましたが、ここに来ていよいよ、無意味どころか邪魔・害悪のレベルに達してきました。国連という超官僚組織で表面上の薄っぺらい仕事をしてきたから、血みどろの現実にまともに向き合えないというところでしょうか。最近は完全にロシアの道具になってきています。
▽6月2日、カタールでのアラブ諸国外相会議で「シリア国内の紛争が全面戦争に発展する可能性がある」と発言 ←とっくに内戦状態です。
▽6月20日、6月30日の関係国緊急会合を提案。イランの参加を求める ←意味がわかりません。悪者陣営の票を増やしてどうするのでしょう? 結局、欧米の猛烈な反対でイラン参加は却下されました。
▽6月27日、6月30日開催予定の緊急会合で、シリア挙国一致内閣の設置を提案する意向。この構想では、現政権のメンバーや反体制派も含まれますが、新政権への移行やシリアの安定を脅かす者は除外するとしています。事実上、アサド政権の存続に繋がる内容。さっそくロシアが支持表明。←虐殺継続に道を開く以外の意味はありませんね。

 シリア国内では政府軍による統制が急速に破綻しつつあります。ゲリラの攻勢が強化され、政府軍からの離脱も激増中。ここはいっきに内戦化すべき局面だと思います。
 NATOはまだまだ及び腰ですが、本格的な軍事介入をしなくとも、せめてゲリラ支援のためのトルコ国境エリアの事実上のフリーゾーン化と、できれば飛行禁止空域設定までやってくれればと思います。武器が反乱軍側に大量に補給されれば、NATOの地上作戦なしでも形勢は激変するでしょう。
 内戦化すると、双方のエンドレスな殺し合いで犠牲者激増とのイメージを持つ人が多いと思いますが、シリアの場合、政府軍兵士の大多数は「叛乱したいが、粛清が怖くて踏み切れない」でいる兵士たちなので、内戦化によって統制が緩めば、いっきに形勢逆転で決着がつく可能性が高いと私は見ています。
 いずれにせよ、アナン氏にはもう退場していただきたいと思います。
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  1. 2012/06/28(木) 14:34:39|
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黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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