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ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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北朝鮮が核実験説を否定

 北朝鮮の核問題はそれなりに継続してウォッチしてきましたが、その自分なりの分析から「今の流れでは核実験はやらないのではないか」とずっと言ってきたわけですが、とりあえず北朝鮮当局自身が核実験説を否定しました。
▽北朝鮮:自国経済、優先か 核実験見送り、米朝合意継続望む(毎日新聞 05月23日)
 北朝鮮外務省報道官いわく「平和的発展に総力を集中するために必要な朝鮮半島の平和と安定を保障するため」「我々は(米朝)合意の拘束からは抜け出すものの、実際の行動は自制していると数週間前に伝えた」
 同紙の下記の解説(米村耕一・北京特派員)は、概ね私がかねて書いてきたこととほぼ同じですね。
「そもそも、対米関係の改善は昨年12月に死去した金正日総書記が決めた方針だ。それにもかかわらず、北朝鮮が合意破棄につながるミサイル発射実験を行った理由について、米朝協議筋は『北朝鮮側がオバマ政権の出方を読み誤った』と見る。北朝鮮としては、米朝合意で得るものが多い米国は合意にとどまるはずだ、と考えたという見方だ」(以上、引用)
 核実験は軍部の管轄なので、強硬派が暴走する可能性はありましたが、抑えられたようです。やはり金正恩政権ナンバー1で、親中派でもある張成沢の発言力が突出しているということかもしれません。
もっとも、こんなニュースもあります。
▽核実験の準備さらに進行か、北朝鮮の実験場 衛星画像分析 (CNN日本版 05.22)
 まあ、この国は実際のところ、何をやってくるかはわかりません。

 ところで、今日はこんなニュースもありました。
▽IAEAとイラン、核検証枠組み合意 (日経新聞 /5/22)
 もっとも、濃縮度20%の低濃縮ウランの製造は、イランも原発燃料だとして停止に合意する気配はまだ見せていません。さまざまな条件闘争で時間稼ぎをしつつ、着々とウラン濃縮を継続することになりそうです。
 こうしたイランの核問題をめぐる情勢を、北朝鮮は注意深く見ています。もしもイランの低濃縮ウラン製造がなし崩しに事実上黙認状態となれば、北朝鮮は間違いなくその模倣をしてくると思います。

 ところで、さんざん「4月中にも核実験」と大々的に報道されたわりには、今のところ核実験は行われていません。前述したように、ずっと「すぐはないだろう」と発言してきた手前、今のところは予想があたってよかったなと、ほっとしています。
 あのような国では、これも前述したように何をやってくるかわからないわけですが、テレビなどに呼んでいただくと、先の予測をしばしば求められます。「さまざまな可能性があります」と言っておけば無難なわけですが、それではあまり意味がないわけで、限られた情報を自分なりに分析したことを話さなければなりません。一種の賭けのようなものですが、とくにテレビは影響力が大きいので、そこはそれなりに慎重かつ大胆に攻めなければなりません。
 4~5月の一連の北朝鮮情勢に関して、自分の発言を振り返ってみます。
▽ミサイル発射は予告期間になったらすぐやる⇒1日延期されましたが、2日目で実施。予想日は外しましたが、政治的日程は関係ないとの見方はとりあえず当たり。
▽衛星打ち上げ成功の可能性が高い⇒はずれ。
▽日本には落ちない。ミサイル防衛も出番はない⇒予想外の展開でしたが、いずれにせよ当たり。これは確率的には当たって当然ですが。
▽核実験はすぐにはやらない⇒当たり。
▽西海での砲撃攻撃はやらない⇒当たり。
▽38度線上の威嚇攻撃はあり得る⇒「あり得る」との逃げは確保したもののハズレ。
▽いずれ金正恩政権は食糧危機で揺らぐ可能性が高い⇒今のところ揺らいでいない。もともと「すぐ」とは思っていないので保留。
▽直接攻撃は行わず、サイバー攻撃を行うだろう⇒GPSジャミングは行ったが、サイバー攻撃はしなかった。
▽近い将来に核ノドン配備⇒今のところ実行されていない。
ーーー全体的には、まあまあ及第点でしょうか(自己評価甘すぎ?)
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  1. 2012/05/23(水) 08:07:50|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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