ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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爆弾魔=イブラヒム・アルアシリ

 アイマン・ザワヒリを中核とする本家のアルカイダが凋落の一途を辿るいっぽう、半ば無政府状態のイエメンで活動範囲を広げているのが「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)。いまや軍閥化しつつあるAQAPは、基本的にはイエメンを活動範囲とする武装ゲリラではありますが、ときおり国際的な反米ジハードのアピールを企画することがあります。
 これは闘争の主標的をアメリカとするアルカイダ本隊のような、本格的な対米テロリズムとはほど遠いものがありますが、それなりに注意すべき脅威として米情報当局は警戒を続けています。
 そんなCIAの対テロ部門が、新たな対米テロ計画を摘発しました。
▽新型爆弾で航空機爆破を計画 CIAが未然に阻止(ウォールストリート・ジャーナル日本版 5月 8日 8:30 JST)
 押収された爆弾は下着に隠すタイプで、金属を含まず、空港のセキュリティを通過できた可能性が高いとのこと。AQAPは2009年12月にもデトロイト行の便に下着に隠した爆弾を持ち込んだことがあり(爆破実行直前に未遂)、今回はその改良型とみられています。09年の事件では、爆弾はAQAPの有名な爆弾専門家=イブラヒム・ハッサン・アルアシリが製造したと推定されています。アルアシリは2010年にも、アメリカ行貨物機に積まれたプリンター・カートリッジに爆弾2個を仕掛けたとみられています(不発)。
 また、昨年7月には、アルアシリが体内仕掛け爆弾を開発中であるとのインテリジェンスが報じられたこともあります。
 イスラム過激派は、国際テロリズムとしてはすでに低迷期に入っていますが、かつての極左テロと同様、その低迷期の初期には一部がむしろ先鋭化する可能性があります。AQAPの爆弾魔=イブラヒム・ハッサン・アルアシリはその筆頭格といえるかもしれません。
 アルアシリは81年生まれと、まだ30歳そこそこです。もともとリヤド生まれのサウジアラビア人ですね。
 5歳年下の弟とともにAQAPに合流。09年2月に兄弟でサウジで指名手配され、同年8月にその弟をサウジのムハマド・ビン・ナイエフ内務副大臣暗殺未遂の自爆テロ犯に仕立てています。PETN爆薬の専門家として知られています。
 かつて米軍の無人機で爆殺されたとの情報がなかれましたが、後にサウジ治安当局によって否定されています。AQAPの爆弾魔は今後とも要警戒です。
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  1. 2012/05/08(火) 10:41:20|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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