ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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金元弘が国家安全保衛部長に

 これは驚きの人事です。秘密警察である国家安全保衛部の部長に、金元弘大将が就任しました。
 金元弘はもともと、金正日の信任を得て、軍内の秘密警察である保衛司令部司令官として活躍していた人物。当時、軍の指揮系統から外れて金正日に直結した保衛司令部は、たいへんな権勢を誇り、秘密警察である国家安全保衛部に匹敵する実力を持っていたともみられていました。
 ところが、2008年に病気で倒れた金正日は、息子の世襲政権の基盤に、軍内の監視機関「総政治局」と、国民の監視機関である国家安全保衛部に権限を集中させることを決定。金元弘は翌2009年に総政治局の事実上のナンバー2である組織担当副局長に転出し、保衛司令部の陣容・権限が縮小されました。
 現在、金元弘は金正恩の視察にもっとも頻繁に同行する将官としても注目されており、金正恩の最側近となっている模様です。
 こうした人物なので、国家安全保衛部長就任もおかしくはないのですが、私が驚いたのは、国家安全保衛部はこれまで同部を取り仕切っていた禹東測・第1副部長(大将)の「縄張り」だと思っていたからです。
 秘密警察である国家安全保衛部は、北朝鮮でもっとも強力なウラ権力でもありますが、そこを完全に牛耳ったことで、北朝鮮では誰からも恐れられるようになったのが禹東測です。
 禹東測はもともと張成沢と近く、晩年の金正日から信任を得て、事実上、正恩の側近として国家安全保衛部を任されていました。金正日の葬儀でも霊柩車の随行したトップ8に入っており、新政権のキーマンとみられていた人物です。
 本稿執筆時点で、どうも禹東測の新ポストは発表されていないようです。金元弘の下で副部長ということもないでしょうから、おそらく別の重要ポストにスライドするものと思われます。
 金正恩政権も、幹部の人事をかなりいじってきました。重用される人あれば、冷遇される人あり。平壌では不満の声もくすぶり続けるでしょう。
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  1. 2012/04/13(金) 03:17:29|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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