ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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独裁者の支持者という幻想

▽シリア軍攻撃で130人近く死亡、停戦期限前に弾圧激化 NGO(AFP通信 04月08日)
 アサド政権のやることなど、こんなものです。この他にもアサド政権は、戦車は引いても代わりに武装ヘリを増強したりしています。また、「警察部隊は残す」ことも明言しています。もっとも、こちらもどうせ同じ兵隊を残すだけですが。
 再三書いてきましたが、アナン調停などどうせ機能しません。アナン調停の行方を逐一報じる国際メディアの報道のほうが、なんだか喜劇のように見えてしまいます。

 ところで、最近、海外メディアを含むいくつかの報道で、アサド政権が打倒されない理由として、「アサド大統領は国内でそれなりに支持されている」というような記述を目にしました。こういうことを書く記者が欧米でもときどきいるのですが、全体主義・権威主義の独裁国家の怖さをまるでわかっていないと思います。
 アサド政権が倒れないのは、先代が築き上げた恐怖支配システムの強固さのせいです。「怖いから従う」というのと、「支持する」はまるで意味が違いますね。
 そんなにはいらっしゃらないかとは思いますが、もしも中東に行く機会のある方がいたら、アラブのどこの国でもいいのですが、そこの権力者を信奉すると公言する人と、誰もいないところで(たとえ家族でも、いたらダメです)、差し向かいで(酒類が手に入るなら、是非とも呑みながら)じっくり話してみればいいと思います。
 まず10人中9人は、言うことがガラリと変わります。世界中のどんな国でも、抑圧体制を喜んでいる人などいません。10人中1人くらいは、しっかり「洗脳」されている人もいるかもしれませんが、そんな洗脳は一晩酒呑んだだけですぐに解くことができます。

 当ブログでもすでに何度か書いてきていますが、シリアの場合、バシャール・アサド大統領を支持する人が、かつては「先代の父親よりはマシ」「先代の取り巻きだった将軍たちよりはマシ」「隣国のサダム・フセインよりはマシ」という消極的理由で、そこそこいました。そのときの印象で、上記のような誤った評価になる人もいるようですが、今となっては、ここまで国民を殺しまくった大統領を今さら誰も支持しません。
(こういう問題は、数字で表せるものではないので、結局は個人の経験&直感による分析・評価にならざるを得ませんが、それなりに自信があって書いています)
 いずれにせよ、今後も、アサド大統領の権力が1日延びるほどに、無用の犠牲者が増えるだけでしょう。
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  1. 2012/04/08(日) 18:06:02|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

あれ、黒井先生はチャンネル桜の討論に出演されたのに案内がブログにアップされてないのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=mJyo1vv4soc&list=UU_39VhpzPZyOVrXUeWv04Zg&index=3&feature=plcp
  1. URL |
  2. 2012/04/09(月) 00:50:00 |
  3. 道楽Q #-
  4. [ 編集]

道楽Q様 ちょっとバタバタしていて失念していました。会員登録して購入しないと見られないと思っていたのですが、チューチューブにアップされているのですね。教えていただき、ありがとうございます。
  1. URL |
  2. 2012/04/10(火) 09:36:12 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

こんにちわ。
いつも拝見させていただいております。
今後も楽しみにしております。
  1. URL |
  2. 2012/05/23(水) 01:17:12 |
  3. kareinosugatani #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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