ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

TVにて北朝鮮語る&シリア番組視る

 普段は広く浅く安全保障系全般を守備範囲とする雑食ライター・編集者をしておりますが、このところすっかり「中国サイバー戦」「北朝鮮」「中東」の3ネタに専念しております。これだけでも「無節操にあちこち手を出してるね」と言われることが多いのですが、自分としてはテーマが得意分野に絞れているほうで、比較的仕事がしやすい状況にあります。

 さて、昨日、金正日生誕70年の日ということで、平壌では記念行事が行われましたが、それで昨日のTBS「ひるおび」にて、VTRコメントを採用していただきました。テーマは金正恩体制でした。
 漏れ伝わる情報を総合すると、やはり北朝鮮は今年も食糧不足が深刻なようです。米朝協議、米韓軍演習、さらに4月には金日成生誕100年と続きますが、3~4月は食糧がもっとも枯渇する時期なので、ひと波乱ありそうな予感がします。

 ところで、少し前のエントリーで「日本の大手メディアはシリア問題にあまり関心がない」というようなことを書きましたが、昨日、NHK「クローズアップ現代」でシリア特集をやっていて、拝見しました。さすがNHK、グッドジョブです。とにかく国際社会全体でアサド打倒を後押しすべき局面なので、日本は遠い国ではありますが、少しでもアサド政権の非道ぶりを世に知らしめることは重要ではないかなと思っています。

 シリア問題はかれこれ1年近くウォッチングしてきましたが、メディア業界人の端くれとして、どのように伝えればいいのかを少し考えました。
 ひとつ思うことは、まず何が問題であるのかを明確にすることが重要だなということです。シリア問題の本質とは、「独裁を国民が拒否したら、独裁者が国民を殺しまくっている」ということです。
 反体制派内部の確執とか、諸外国の思惑とかは当然あるのですが、メディアの方々と話していると、そちらに興味をもたれている方が少なくありません。どんな問題も複雑な要素が絡み合っているのは事実なのですが、まずいちばん重要な構図というものを、明確にすることが前提であろうと思います。それ以外の話はそれぞれ一要素にすぎないことで、言ってみれば枝葉の問題にすぎません。
 なぜそう思うのかといえば、この11ヵ月間、当ブログでもしばしばご紹介したようなデモや弾圧の現地映像をずっと見てきたからです。デモのシーンには人々の心の叫びが溢れていますし、弾圧シーンには、国民がどんな目に遭わされているかという現実がストレートに記録されています。こういうことは、報道だけで政治情勢や犠牲者の数字だけをフォローしていても、実感としてなかなかわかりません。
 従来、そういうことは現場にいないとなかなか実感できないことでした。ところが、ユーチューブの登場で、今では遠い異国にいながら、現場を擬似体験できるわけです。ユーチューブの映像はもちろんそれぞれは現場のほんの一断面に過ぎませんし、それぞれ一方的な視点のものに過ぎないわけですが、あれだけの分量になると、これはもう「ほんの一部」の「一方的」なものとは言えません。
 もちろん私たち日本人には、あまり関係ない話ではあるのですが、あれこれ難しい話はともかく、あの映像をなんとか広く紹介できないものかなと思います。これも少し前のエントリーで紹介しましたが、先日のCNNの特番が強烈だったのは、これまで以上に現地発の映像を多用していたからだと思います。

(報道で使われる「弾圧」という言葉も、イメージが全然弱いと思います。弾圧というと、放水車で蹴散らしたり、捕まえて3日くらい勾留したりすることも含まれますが、シリアで行われていることは「非武装の住民たちが政府軍に一方的に殺害されている」ということです。ここ数ヶ月でようやく反乱軍の反撃も始まりましたが、そんなものはほんの一部です。報道だけ読んでいると、そのあたりのことがわかりづらいですね。あの大量のユーチューブ映像を見ていただければ、わかることなのですが・・・)

 ところで、ネット情報ですが、ラスタンで「500人の兵士が反乱軍の合流」との情報がありました。こういう数字は誇張されるのが常なので、なんとも言えませんが、反乱軍が急速に増強されていることは事実と思われます。
 国連総会で批判決議が採択されました。事務総長もアサド退陣を働きかけています。国連人権高等弁務官は、アサドを国際刑事裁判所にかけろと言っています。アラブ連盟と国連の平和維持軍構想は、シリアが当然拒否しました。
 今後の目標は、▽反乱軍の強化 ▽国境安全地帯の設置 ▽反体制政治組織の一本化と国際的認定 ▽反乱軍を政治組織の下で再編、といったところですね。そこまでいければ、外国の支援がいっきに進み、反乱軍も強化され、独裁政権には大きなダメージとなるでしょう。毎日国民が殺害されているわけですから、とにかく急ぐべきです。
スポンサーサイト
  1. 2012/02/17(金) 12:03:04|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<シリアSNS参戦記その2 | ホーム | 警察国家というもの>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://wldintel.blog60.fc2.com/tb.php/654-6276d511
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。