ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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北朝鮮崩壊シミュレーション

 週刊アサヒ芸能増刊で不定期で出版されている軍事ムックのシリーズに、昨年より何度かお世話になっています。今週月曜発売の最新号『激変と動乱の北朝鮮軍と中国軍』(→アマゾン)に下記の記事を寄稿させていただきました。
▽中国「網軍」
▽コラム サイバー戦の基礎知識
▽中国はネット世界でも人海戦術
▽北朝鮮崩壊シミュレーション
▽北朝鮮新体制の人脈を読み解く
▽コラム 北朝鮮の「冷や飯組」
(上記・記事タイトルは長いものが多かったので簡略表記しました)

 上記のうち「▽中国はネット世界でも人海戦術」は中国の諜報機関の概略を解説したものですが、今回、記事の口絵写真に珍しい写真が使われています。諜報機関「国家安全部」の上海市内部局である「上海市国家安全局」の職員の身分証です。
 これは私ではなく、編集部が探してきたものですが、私も初めて見ました。日本の警察バッジに似てます。諜報機関だから偽装身分で徹底しているのかとも思っていたのですが、そうでもないのですね。

 ところで、中国網軍情報と北朝鮮指導部動向分析は、ここのところ専門に追いかけてきた分野ですが、今回、やってみて個人的に面白かったのは、北朝鮮崩壊シミュレーションです。こういうものを予測するのは、純粋な分析作業としては現時点では不適当ですが、読み物としてはアリではないかということでオファーいただいた次第です。
 いろいろなパターンが想定できますが、今回、少ない紙数でだいぶ端折ったところはあるものの、以下のような流れを考えてみました。
▽北朝鮮食糧事情悪化→▽金正恩政権が対南挑発→▽南北緊張→▽北朝鮮軍が休戦ラインの韓国側拡声器拠点を砲撃→▽韓国軍反撃→▽対南政策をめぐり、北朝鮮指導部が対立(戦線不拡大派の張成沢派vs軍部強硬派→▽中国の働きかけで北朝鮮自重→▽米軍が密かに作戦計画5026(限定的空爆)と作戦計画5028(限定的武力衝突対処)準備→▽米空母など増派→▽韓国国家情報院が「北朝鮮が密かにウラン濃縮を進め、核ミサイル完成間近」の情報を入手→▽米軍が作戦計画5030(内部崩壊誘発)を発動→▽米韓軍の大規模上陸演習、偵察機侵入、対北宣伝、サイバー心理戦など→▽北朝鮮の食糧事情悪化→▽北朝鮮内で政権のトップ2である張成沢と李英鎬・総参謀長に対する批判続出→▽北朝鮮で食糧暴動多発→▽張成沢失脚、李英鎬が権力掌握、金正恩は完全に傀儡化→▽李英鎬が禹東測・国家安全保衛部第1副部長を逮捕→▽北朝鮮国内統治崩壊→▽中国が金正男への政権委譲を画策→▽反・李英鎬派のクーデター。反乱軍指揮官は金格植・前総参謀長。金永春・人民武力部長と呉克烈・国防副委員長が支持→▽北朝鮮軍が内戦→▽反乱軍が優勢に→▽米軍が作戦計画5029発動(核爆弾・核物質の確保など)→▽米韓特殊部隊が北朝鮮核施設を急襲→▽対外強硬派が実権を掌握した北朝鮮軍が、対南攻撃を準備→▽米軍が作戦計画5027(全面戦争)を準備→▽米軍大規模増派→▽北朝鮮軍先制攻撃→▽作戦計画5027発動。米韓軍反撃→▽中国軍が国境地帯に進駐→▽平壌攻防戦。金正恩北部山岳地帯へ避難→▽平壌陥落。反乱軍の主要指揮官たちが自決→▽金正恩は中国に亡命。米韓軍が北朝鮮主要部を占領。北部・西部の国境地帯は中国が占領・・・・・
 本記事では紙数の関係でカットされましたが、元原稿ではその後のことも書いていました。以下のような想定です。
▽指揮系統が消滅した北朝鮮軍で、極秘のノドン部隊が生き残った→▽じつは核ノドンがすでに完成していた→▽指揮官が自らの判断で自決と核ノドン発射を決意→▽核ノドンが日本に向けて発射される・・・・

 以上、思いきり想像をたくましくして書いてみましたが、あながち絵空事と断言できないところが北朝鮮問題の怖いところではあります。実際のところ朝鮮戦争が勃発しても、戦うのはあくまで北朝鮮軍と米韓連合軍であり、戦争そのものには日本はほとんど関係がないですが、拙著『北朝鮮に備える軍事学』はじめ、これまで何度か言及してきましたように、北朝鮮崩壊の最後の瞬間に、ノドンが日本に向けて発射される可能性があります。事前に発見・破壊することは無理ですし、ミサイル防衛での迎撃もアテにはなりません。
 とにかく日本の防衛当局が全力で取り組むべきはノドン対策です。近い将来、核弾頭が本当に開発・実戦配備されるでしょう。そうなったら、日本の安全保障は崩壊です。
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  1. 2012/02/02(木) 12:23:40|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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