ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

雑感・原発討論番組

 昨夜、TV各局で原発関連の特集をいろいろやっていました。それぞれ面白かったですが、中でもいちばん面白く、そして残念だったのが、ビートたけしさんの特番でした。危険派・安全派双方の医療・放射線災害の専門家が参加していて、大激論。なかなかそういう機会がないだけに、興味深く拝見していたのですが、ゲストが多く、他の内容も詰め込みすぎで、結果的に議論が深まらずに終わりました。
 原発の是非とかもべつにいいのですが、いま国民がいちばん知るべきは、放射線リスク評価の問題ではないかと思っています。
 なので、政治家とか評論家とか芸能人とか経営コンサルタントとか原子力工学の専門家とか要りません。せっかく危険派・安全派双方の医療・放射線災害の専門家がいるのですから、彼らだけの激論をぶっ通しで聞きたかったです。
(現状、なぜか原子力工学系の専門家に発言者が多いですが、医療・放射線対策は彼らは専門ではないですね。「専門家」という言葉だけ独り歩きして弊害を呼んでいるケースが多い気がします)

 私自身もこの分野は専門外ですが、多少は情報分析をかじっているので、むしろ私の現時点の分析(安全派)と反する危険派の医療・放射線災害の専門家の主張の根拠をもっと知りたかったですね。医療・放射線専門家だけ10人くらいで4時間くらいやって欲しいものです。結構、国民はみな真剣に見るのではないでしょうか。

 被曝問題で今後起きることを予想してみます。
 まず、医学の発達によってさまざまな疾病での死去の確率が低下した現代では、多くの人がいずれは発ガンします。その要因は多種多様なものであり、子供の甲状腺ガンなどの典型例以外では、ほとんどケースで、被曝由来とは証明できないでしょう。
 しかし、今後、危険派によって、自然発生のガンでも「被曝のせいだ!」と騒がれる例が、日本でも出てくることが予想されます。本当に被曝のせいだったらしかたありませんが、積算線量からそうでない可能性のほうがずっと高いのに、自説補強のためにガン患者を利用するようなことは謹んでいただきたいものです。
 また、これに関しては補償問題でもモメそうです。

 ただ、いずれにせよ被曝によるガンと証明されるケースはまず起きない可能性が高いと思います。ガン急増ということもおそらくないでしょう。
 こう判断するのは、今の低線量被曝レベルが、ガン発生レベルになっていないからです。それでも心配なのは、極めて低い線量被曝の影響がまだよくわかっておらず、もしかしたらガン誘引するかもしれないという恐れが払拭できないからです。これは、確率的には「発ガンしない」がずっと高いことを意味します。
 今後、2012年も2013年も2014年も2015年も被曝由来のガン患者がひとりも発生しないとなれば、それは本来、喜ばしいことで、あのBSE騒動のように「あれは何だったんだろね?」という雰囲気になっていくのではないかなと思います。
 ですが、放射線騒動は、われわれ一般の国民の間にも広く深い傷を残していますから、単なる笑い話では済みませんね。今回の放射線騒動の特徴は、ベターな選択を探るための建設的な議論ではなく、互いに相手への誹謗中傷合戦になっていることです。テレビのコメンテーターの方々をみても、専門外の人ほどそういう傾向に見えます。何か糾弾するのが偉いみたいな感覚がメディア現場にはありますが、そういうことだけでもいけないのではないかなと思います。
スポンサーサイト
  1. 2011/12/29(木) 15:31:42|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<快挙! シリアに日本人カメラマン潜入 | ホーム | 金正恩の伝説づくり>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://wldintel.blog60.fc2.com/tb.php/627-510df4f5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。