ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

TV雑感(国防と平和論)

 ここ数日、テレビで中国漁船、中国軍、尖閣関連などの話をいくつかやっていました。
 そのうち、某番組では南西諸島方面での日中の緊張ぶりを特集。陸自の西普連などを取材していました。西普連は私も取材したことがありますが、画的にはなんとか勝てたかな・・・
▽写真館その1(自衛隊演習)
 同番組の〆は、緊張を和らげるために政治や外交が重要だという結論で、それはそのとおりと思うのですが、その前段で語られたキャスターの方のコメントに少々違和感が残りました。

「正直『怖い』と思いました。『敵』という言葉がごく自然に出てきていましたね。隊員たちは『命を懸ける覚悟がある』と言っていました。日本は戦後、平和憲法を維持して、戦争をしてはいけないという線だけは守ってきていますよね。ですが、これは戦いの準備をしているわけですね」(細かい言い回しは忘れましたが、ほぼこんな感じ)

 ネット世論での標準とマスコミ現場の温度差のようなものをしばしば感じるのですが、マスコミ業界では、現場取材者はそうでもないのですが、上層部に今でもこういった感覚の方がたいへん多くいらっしゃいます。どなたがどのような意見を持っていても、私は構わないと思っていますが、私は違う感覚なのでいちおうツッコミしておきます。
「敵じゃん!」

 ところで、先週、徹夜明けに『みのもんの朝ズバ』をみていたところ、F35選定のニュースに、みのさんが「そんなカネあるなら、震災の復興支援に使え!」と言い放った場面を偶然みました。
 これに対し「平和ボケ!」「防衛に無知!」というような批判をする向きもあります。中国軍に「敵じゃん!」と口走ってしまったり、軍事を悪と言うような意見に「マジっすか?」と突っ込んでしまったりするような私ですが、じつはこれに関しては、みのさんの意見に賛成です。どなたがどのような意見を持っていても構わないと思いますが、私の考えでは、重要度の順位は以下になります。

①「震災対応(=現在発生中の大危機)」>②「社会保障・経済政策などの国民生活対応(=現在直面中の問題)>③喫緊の課題でない公共事業などで、停止すると生活手段が断たれる人がいるもの ④国防(=危機発生の可能性はきわめて低い。しかし、仮に発生した場合に、危機レベルの度合いが巨大の可能性もある)>⑤さらなる大災害への対策(=発生時の危機レベルは巨大。いつか必ず発生するが、発生の頻度は極端に少ない)>⑥喫緊の課題でない公共事業などで、停止しても生活手段が断たれる人がほとんどいないもの。

 ①が最優先事項です。②も欠かせません。③はケア次第で縮小もやむなし。④⑤の順位は別でもいいです。財政に余裕のあるときに、その範囲内でやればいいでしょう。⑥は内容の程度次第ですね。私自身は、今は全部停止して復興支援に全部まわすくらいでいいという考えです。
 国防の問題に関して言えば、戦力増強の遅れは国防力を落とすでしょうが、戦国時代や列強帝国主義の時代ではないので、それですぐに侵略を受けたりはしません。防衛戦力というは、あくまで「万が一」への備えであって、現実に発生中の問題が優先されます。防衛戦力は国益追求の外交上の下支えにもなりますが、危機状況下の今の最大の国益は、言うまでもありません。
 生命保険は重要ですが、保険料をかけすぎて今日の食費や家賃がなくなっては本末転倒ですね。安全保障の基本だと思います。
スポンサーサイト
  1. 2011/12/19(月) 08:59:11|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<金正恩体制  当面は国家安全保衛部が中心か? | ホーム | AP通信の10大ニュース>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://wldintel.blog60.fc2.com/tb.php/616-d521b9cd
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。