ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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今年もっとも衝撃的な画像

 フェースブックでシェアさせていただいたサイトです。
▽The 45 Most Powerful Images Of 2011
 写真の力というのは、やはり凄いです。
 それにしても、こうして見るとやはり深い哀しみほど心を撃ちますね。ただし、これほどの写真というのは、単に偶然に撮れたわけではないでしょう。人間の哀しみを冷静に表現できる鉄のハートがカメラマンには必要なのだと思います。

 他方、拙ブログですでに4月にリンクしたものですが、下は私が2011年にもっとも衝撃を受けた影像です。
 4月22日、シリア南部のイズラアで撮影されたデモ弾圧場面。それまでいくつか出ていた弾圧場面影像には、出所不明のユーチューブ影像ということで、独裁政権サイドから「ヤラセ説」がずいぶん喧伝されていたのですが、この影像がそんなプロパガンダをいっきに吹き飛ばしました。
▽シリアのデモ弾圧場面
(※きわめて残虐なシーンがあります。全編7分30秒の長尺の影像ですが、とくに1分10秒目からはドーンと来ます。ハードなシーンが苦手な方は、冒頭1分09秒間のみ視聴されることをお薦めします)
 これは当事者が携帯電話で撮影したもので、映像表現などはまったく考えてもいない素人影像ですが、本物のもの凄いパワーを持った影像で、私は大きな衝撃を受けました。戦慄の臨場感というか、心を抉られるという意味では、(こういう比較は不適当かもしれませんが)あの津波の影像を超えるものがあります。
 こうした影像はこれだけではなく、いくつもあるわけですが、それこそ命がけで撮影され、国外に持ち出され、配信されたもので、他のどんなに評価されたジャーナリストの影像よりも価値があるものと、私自身は考えています。
 武装した政府側民兵・治安部隊の「虐殺」に丸腰で立ち向かう彼らには、こうした影像しか武器がありません。彼らが身の危険を冒してまで、こうした影像を撮影・配信するのは、世界に現実を知らせ、助けて欲しいからです。
 彼らは「ヤラセではない」(演技ではない)ことを証明するため、あえて死体や怪我人を撮影します。しかし、そうした影像は「残虐すぎる」との理由で、世界のテレビや新聞には載りません。新聞は「犠牲者は4000人」などとは書きますが、そんな文字列に世界の人は反応はしません。
 この影像の撮影日から、もう8ヶ月も経つわけですが、殺され続けている彼らを、私たちはまだ救えずにいます。

 ところで、そんなシリアですが、昨日、英「スカイ・ニュース」が、ホムス潜入ルポを報じました。
▽Inside Syria: Daily Life Amid The Gunfire(こちらは英テレビで放送されたもので、残虐影像はありません)
 ホムスは独裁政府側の猛攻で毎日多くの犠牲者が出ている街で、当然ながら自由な取材は独裁政権によって許されていません。政府側に包囲されている状態で、どのようにしてそこに潜入できたのかはわかりませんが、イギリス人のジャーナリストたちの仕事ぶりは尊敬に値します。
(ただし、やはり流血シーンなしでは、リアリティがユーチューブにはるかに叶わないのは否めませんが)
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  1. 2011/12/08(木) 21:30:30|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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