ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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トルコ国境に自由シリア軍の根拠地をつくる、の案

 アル・アラビーヤの報道によると、シリア国民評議会と自由シリア軍は、トルコのハタイ県に隣接する国境地帯に、トルコ軍による飛行禁止地域を設定し、そこに反アサド勢力の拠点(聖域)を作る計画を考えているとのこと。
 トルコ側は、国際社会の要請があるか、もしくは自国の安全保障が脅かされた場合は、それに乗り出す考えがあるようです。国際社会の要請というのは、アラブ連盟の要請プラス国連安保理決議、NATO(つまりはアメリカ)の決断、というリビアのパターンのことを指すと思われます。
 仮に飛行禁止空域が設定されても、現状の兵力比では、やはりアサド軍が圧倒的に優勢ですが、離脱兵がどんどん増えている状況ですから、この先どう転ぶかはわかりません。ホムスやハマのような都市部では、アサド軍の戦車・装甲車による掃討が容易でしたが、北西部国境エリアは山岳・丘陵地帯なので、そこは防護側には有利ですが。
 現時点では希望的プランの域を出ていませんが、仮にこれが実現すれば大きなターニング・ポイントになることは必至です。米仏あるいは湾岸諸国は、自由シリア軍にどんどん資金・武器を流しこむことが可能になりますし、アサド軍が非道な虐殺に出れば、NATO軍の直接介入(マーヘル軍やバシャール邸への空爆など)にも繋がっていきます。
 また、現在の自由シリア軍は武器を持って離脱した現役兵士のみですが、武器さえ入ってくれば、国民皆兵の国ですから、兵役経験のある一般住民が民兵化し、自由シリア軍の兵力はいっきに膨らみます。軍事的にみれば、彼らだけでアサド軍を撃破するのは無理でしょうが、前エントリーに書いたように、これは潮目の大きな変化となり、アサド軍の自壊を誘引することが期待できます。
 こうした情報は、現時点ではまだまだリアル度が小さくとも、国際メディアでどんどん流れるとアサド側への大きなプレッシャーになります。

 アサド側はすでにアラブ連盟の意外な強硬路線に戸惑っていますが、アラブ連盟との合意を遵守しているというウソを強弁するため、「武装勢力側の非道な攻撃にしかたなく対処している」という屁理屈を持ち出しています。そのため、前々エントリーで紹介したような映像が出てきているのかもしれませんが、これも前エントリーで指摘したように、実際には反体制派側を勢いづかせる効果を生んでいます。
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  1. 2011/11/14(月) 14:00:10|
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黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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