ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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南スーダンで戦闘

自衛隊派遣が検討されている南スーダンで、戦闘がありました。29日、「南スーダン解放軍」(SSLA)のチンピラ武装集団による狼藉で、北部のユニティ州の村が襲われ、住民を殺害。南スーダン政府軍と交戦になったとの由。南スーダン政府の発表では住民15人、武装集団60人以上が死亡といいます。

 アフリカでは、こういうことは頻繁に起きます。アフリカを舐めてはいけないと思います。
 こういうところだからこそPKOが必要で、自衛隊が派遣される意義があると思うのですが、最低でも自衛隊に世界標準の武器使用基準(交戦規定)を付与し、充分な兵器を支給された第一線の戦闘部隊を派遣する必要があります。
 また、どんなかたちで派遣されるにせよ、自衛隊が現地で戦闘行為をすること、誰かを殺害すること、そして自分たちから戦死者が出ることが充分に起こり得るということを、事前にきちんと想定し、対応をクリアにすべきです。
 これまでのPKOや有志連合海外派遣で、戦闘行為が一度もなく、誰も殺さず、誰も殺されないできたというのは、外務省・防衛省の危険回避のギリギリの努力の賜物であって、奇跡みたいなものです。関係者のご苦労はお察ししますが、世界の一員として、はっきり言って卑怯な根回しだと感じます。
 それでも、こうした関係者のご努力によって、損耗ゼロなどという結果が続いてきたため、今後もこれまで同様でも問題ないというような雰囲気がありますが、南スーダンへの地上部隊派遣ですからね。むかしルワンダ派遣というのがありましたが、あれはいちおう主要な戦闘は終結した後で、せいぜい敵が強盗団だったから何とかなりましたが、あれも実際には危ない局面が何度かあったと聞いています。(機関銃1丁論争とか、信じられない議論が国会でありましたね)
 とにかく、アフリカを舐めてはいけないということを、強く指摘したいと思います。

私は「平和ボケ」という言葉は好きでないのでこれまで使ったことはないのですが(代わりに「一国平和主義」というのを同様の揶揄表現として多用してきました)、単に現地事情をよくご存知ない方が多いということなのだと思います。それは当然なことですが、外務省や防衛省はそれでは済みませんね。最終決定権は政治家にあるにしても、政治家はそのあたりの事情をまったく知らないわけですから、外務省・防衛省には積極的に動いていただきたいと思います。
「これまでわが自衛隊は海外ですばらしい活躍をしてきた!」なんて言って終わっているだけではダメだと思います。
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  1. 2011/10/31(月) 10:41:52|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

質問させていただきます。

はじめまして、黒井さん。

黒井さんの著作の『日本の対外情報機関』を先日読みまして、気になることがなるので質問します。

内閣情報調査室、公安調査庁、外事警察、防衛省の情報本部や自衛隊の情報部隊の4つでは、

どこが一番内情を取材しにくかったですか?

どこが一番分からない点が多かったでしょうか?
  1. URL |
  2. 2011/11/01(火) 12:05:36 |
  3. かりん #-
  4. [ 編集]

詳しくは言えませんが、わかりづらかったのはやはり警察系でしょうか。公調と防衛省はある程度オープンソースもありましたので、比較的俯瞰しやすかったところはあります。
  1. URL |
  2. 2011/11/01(火) 16:35:27 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

「これまでPKOで誰も殺さず、誰も殺されないできたのは奇跡」「世界の一員として、卑怯な根回し」というのは全くそうですね。穏健かつリアリストの黒井先生の御見聞には凄みがあります。
 
ただ、「一国平和主義」という表現ですが、現実問題として世界中で唯一それが可能な国は米国くらい。その米国でも中東の石油や天然資源などをロシアや中国や他国に押さえられたら死活問題ですので介入せざるを得ない。

日本には至る所に米軍基地があり、先の尖閣での偽装漁船問題でも米国に泣きついた日本に「一国平和主義」などという言葉はオコガマシイ。単なる無責任。

そもそも近代に於いて日本には第一次大戦と朝鮮戦争に巻き込まれずに国際的後方基地としてオイシイ思いをしたという原体験があります。これは左翼のみならず国民的無意識としてなっていると思います。出来る事ならば私だってこっちの方が良いと思いますよ。

ただ、「何でアフリカなの?」という様な事を国民にきっちりと説得するのは官僚ではなくやはり政治家の役割じゃないでしょうか。
  1. URL |
  2. 2011/11/02(水) 00:51:15 |
  3. 道楽Q #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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