ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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国土地理院サイバー攻撃/チュニジア選挙で「ナフダ党」勝利

 今度はここ。
▽国土地理院にもサイバー攻撃 大学・企業侵入への足場に(朝日新聞/10月28日)
 もうあちこちやられてますね。
 もしも私が機関員なら、政治家の秘書とか政治部記者とか外務省・防衛省職員の個人パソコンなんかも狙いますね。機密情報の盗み出しは結構面倒ですが、標的のプライベートを探り、不正行為や不貞行為、変態性癖などを掴み、それをネタにエージェントに仕立てるとか。こうなってくると、いといろ想像は膨らみますね。

 さて、話は変わりますが、チュニジアではこういうことになっています。
▽チュニジア制憲議会選挙、イスラム穏健派が圧勝(28日/読売新聞)
 読売によると、イスラム穏健派政党のアンナハダが、得票率41・5%で90議席を獲得し、圧勝したとのことです。
 今でこそ「アンナハダ」=ナフダ党はイスラム穏健派に分類されますが、弾圧時代は完全に地下組織で、ときに武装闘争もやっていました。98年出版の拙著『世界のテロと組織犯罪』および01年出版の拙著『世界のテロリスト』では、イスラム過激派の2組織のうちの穏健なほう、という分類をしています。
 以下、引用。 
◎「ナフダ党」(EN NAHDA=復興/覚醒)
 70年代前半より成長してきたエジプト「モスレム同胞団」系のイスラム勢力が79年に分裂し、過激派が武装闘争を主張して「イスラム集団」(エジプト「イスラム集団」とは別組織)を結成したのが源流。
 81年、民主化政策での多党制移行を機会に、「イスラム集団」は「イスラム博愛運動」(MTI)と改名したが、強硬派が過激テロ路線をスタートさせた。
 88年5月のベン・アリ新政権による民主化政策で、投獄されていた党首ラシド・ガンヌーシらは恩赦され、89年4月の総選挙に際しては、MTIは「ナフダ党」と改名して合法政党となる。
 ところが、その総選挙で17パーセントの得票(都市部では40パーセント)を得ると、政府は危機感を強め、ガンヌーシを国外追放にする(後、欠席裁判で再び終身刑判決)。ガンヌーシはロンドンを拠点にナフダ党を遠隔操作し、かえって組織の先鋭化が進むこととなった。
 91年、ナフダ党は再び非合法化され、大弾圧を受けた。そんななか、湾岸戦争をめぐって党内も分裂。強硬派(親イラク)のガンヌーシ派と、穏健派(親サウジ)のアブドル・ファタ・モロ派に分かれた。主流派はガンヌーシ派が握ったが、徹底的な弾圧に遭い、その後、ほぼ完全に地下潜行することとなった。
 91年9月、ベン・アリ大統領暗殺未遂事件が発生した。準備されたスティンガー・ミサイルは、追跡調査により、アフガニスタン「イスラム党ヘクマチアル派」に供与されていたものと判明した。
 90年代末の時点で、メンバーの多くはスーダンに潜伏し、スーダン政府の全面的支援を受けていた。スーダンでは、エジプト「イスラム集団」らと合流し、イラン革命防衛隊の軍事訓練を受けたほか、若干名はイランでも訓練を受けた様子だ。尚、ガンヌーシら幹部は、スーダンの外交旅券を支給され、ロンドンを拠点とした。
 アフガニスタン・ゲリラ人脈のテロ・ネットワークに参加し、さらにはスーダン=イラン枢軸のイスラム原理主義ネットワークの中枢にも参加。本国チュニジアでの活動よりも、近年はむしろこうした国際テロ人脈への関与が注目されている。
 ただ、2001年に入り、スーダンのイスラム勢力の総帥ハッサン・トラビ「国民イスラム戦線」議長が完全に失脚したため、その庇護下にあった「ナフダ党」ゲリラの現在の状況は流動的とみられる。どちらかといえばイラン保守勢力との関係が注目された「ナフダ党」だったが、もちろんアフガニスタンを拠点とする「アル・カイダ」との関係も深い。

◎ラシード・ガンヌーシ(党首)
 41年、リビア国境近くのアル・ハマ生まれ。宗教学校で学んだ後、シリア留学を経て渡欧。パリのアラブ移民貧民街で生活中に、イスラム原理主義運動と出会う。
 70年代初頭に帰国後、イスラム過激グループの首領格になる。モスレム同胞団系イスラム勢力から分裂し、79年に「イスラム集団」創設。81年に「イスラム博愛運動」、89年に「ナフダ党」と改名した。
 アフガニスタンの旧「イスラム党ヘクマチアル派」および「イスラム連合」、スーダン旧与党「国民イスラム戦線」、イラン情報部、イラクのサダム・フセイン政権、エジプト「イスラム集団」らとコネクションがある。 
(以上、拙著からの引用)

 つまり、もともとアルカイダとも関係がある、そこそこ過激なネットワークに位置していたわけですね。それから年月が流れ、穏健化したということなのでしょうが、党内にはさままざまな考えのメンバーがいそうです。
 ちなみに、拙著ではさらに過激なイスラム・テロ・グループとして、以下の組織も紹介しています。
◎「チュニジア・イスラム戦線」(FIT:FRONT FOR THE ISLAMIC TUNISIA)
 アルジェリアの超過激テロ組織「武装イスラム集団」(GIA)の下部組織として創設。アルジェリア国内のGIAキャンプで訓練を受ける。
 93年2月、アルジェリア国境近くで警察官7人を殺害。チュニジア内のテロ予告と全外国人退去勧告を発表。
 同年5月、再び警察官4人を殺害する。
ーー独裁が打倒されたわけなので、こういう連中も再び出てきそうですね。
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  1. 2011/10/28(金) 16:37:15|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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