ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

シリア逮捕者増

 カダフィ殺害で「次はウチも!」と盛り上がるシリアですが、相変わらず軍・治安部隊による「虐殺」継続中。
▽装甲車に投石で立ち向かう男たち※死体場面はありません
(10月21日アップ。撮影は10月14日・ダラア。この人たち、なんて無謀なんだ・・・・)
▽軍による虐殺(※激しい場面があります)
(10月22日アップ。ホムス。当日流れたいくつかの衝撃映像の組み合わせ。こうした殺戮がこの7ヶ月、毎日続けられてきました)

 私の知る限り、少なくとも10日以上前から、シリアで一時切断されていたスカイプが復活したそうです。自然に復活するわけもないですから、明らかに当局が解禁したわけですが、その意図がよくわかりません。
 全土で相変わらず反体制デモが続いていますし、そのスローガンもますます「バシャールを殺せ!」的なものになっていますから、政権側からすると、締め付けを緩める状況ではありません。
 それでもスカイプ解禁の成果として、国内からの生の声が再び海外に出るようになってきたのですが、そうした情報をさまざまなルートから集めてみました。
 まず、最近顕著なこととしては、デモの主力が夜間に移ってきたことがあります。昼間よりも弾圧が緩いからだそうですが、それでも日々、治安部隊による殺人は行われているわけで、基本的な対立構造は変わっていません。
 それと、デモ時以外の反体制活動家の逮捕が凄まじい勢いで行われているようです。しかも、以前はよく調べもせずに闇雲な逮捕が多かったのですが、最近はしっかり人脈を内偵捜査していて、ホンモノの活動家を狙い撃ちしているらしいです。ネットを遮断しないのも、なにかの罠かもしれません。
 反政府デモは、ダマスカス中心部ではほとんど抑え込まれていて、比較的平穏な状態にあります。なので、スカイプで各地の住民と話した人からの情報では、ダマスカス中心部に住む人と、その他の人(ダマス郊外の住人含む)では、状況の認識に大きな差があるようです。要するに、前者にはアサド政権安泰に見えて、後者には革命前夜に見えるということですね。状況を動かすには首都中心部の攻防が最重要ですから、そういう意味では革命はまだまだ道半ばということでしょう。
 スカイプで集めた声のほとんどはアンチ政権ですが、ダマスやアレッポ中心部の、比較的政府がきっちり抑えているエリアの人には、たしかにときおり政府支持者もいるようです。10人に1人くらいは「アメリカの陰謀だ!」と大本営発表そのままの陰謀論を主張する人もいたそうです。
 ただ、スカイプも完全に安全とは言い切れないので、当局を恐れてわざとそう言っている可能性もあります。逆に、スカイプ利用者は革新的な若者層がほとんどなので、ネットをあまり使わない層には、政府支持者が多少はもっといるかもしれません。もっとも、そうした人ほどホンネを言わない習性が身に染み付いているので、本心はよくわかりませんが。まあ、いずれにせよたいていの人がアンチ政権であることには変わりないと思われます。

 一方、すっかりトルコを情報拠点とするようになった反乱軍「自由シリア軍」ですが、盛んに「離反兵1万人突破」「政府軍と反乱軍が戦闘」などという情報が流れているわりに、戦闘シーンの映像の流出がありません。最近は自由シリア軍もフェイスブックを作っているのですが、証拠としての映像がないので、彼らの情報もそのまま受け入れることはできませんね。
 彼らは自分たちで、トルコ国境を往来しているようなことを言ってますが、そういう情報こそあまり手の内を明らかにしてはいけないわけで、どういうつもりなのかわかりません。欺瞞情報かもしれませんが。
 あと、ホムスからハマに移ったなどという話も出しています。これもよくわかりません。

▽自由シリア軍のフェイスブック
スポンサーサイト
  1. 2011/10/23(日) 11:01:16|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<女性ジャーナリストのシリア潜入 | ホーム | シリアの原理主義組織「アル・ミニーン」>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://wldintel.blog60.fc2.com/tb.php/535-6bd6e60c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。