ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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北朝鮮「脱北者」船?能登沖へ

 昨日、石川県輪島沖で、北朝鮮から出航した小型木造船が発見されました。男性3人、女性3人、少年3人の9人が乗っていました。北朝鮮東海岸の漁大津港を脱出し、韓国へ向かうつもりだったと話しているとのことです。
 ちょっと不思議なのは、漁大津から輪島沖までは直線距離でも750キロもあることです。韓国に向かうつもりでそこまで流されるということも、あるのかもしれませんが、そうだとしたら非常に珍しいことといえます。日本の治安当局は当然、偽装も視野に入れて調査中のことと思います。
 さて、関連して指摘しておきたいのですが、かつてよく「朝鮮半島有事が起きたら、大量の北朝鮮難民が日本に押し寄せる」と盛んに言われていましたが、そういうことは起こりません。朝鮮半島有事では基本的に北朝鮮が戦場になり、韓国は国境から70キロくらいまで以外はほとんど無傷になります。なので、脱北難民のうち、船で逃げる人がいたとしても、ほとんどは韓国に行きます。わざわざ日本海を超えて日本になど来ません。
 そもそも、今回の脱北者は充分な量の軽油を積んでいましたが、そもそも有事の際に北朝鮮でそんなに軽油を確保できる人はほとんどいないでしょう。
 拙著『北朝鮮に備える軍事学』でも指摘しましたが、北朝鮮難民殺到説の根拠になっているのは、最初の核クライシスの最中の94年6月に内閣安全保障室が作成した朝鮮有事対策試案だそうです。そこでは「難民10~20万人が日本に押し寄せるだろう」と予想されていたというのですね。
 しかし、その数字は、かつて帰国事業で帰国した在日朝鮮人とその一族の数から推定したものだそうです。日本出身だからといって、船や燃料がなければ日本に来れるはずもないし、しかもわざわざ遭難の危険を冒して日本海を渡る必要もありません。この数字にはまったく根拠はないと言っていいでしょう。
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  1. 2011/09/14(水) 09:41:07|
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黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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