ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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朝日社説でシリア問題

 震災の影響もあって、日本ではほとんど報道されていないシリア情勢ですが、シリア軍が国民の虐殺をエスカレートさせているなか、朝日新聞が本日の社説でようやく言及しました。
シリア危機―国際的な民主化圧力を
 まったく同意。アサド政権は国際社会の出方を非常に気にしていますので、微力とはいえ日本政府もアクションを是非とって欲しいと思います。
 上記社説とは別の話ですが、あるメディアの記事を読んでいたら、「シリア軍・治安部隊側の死者も多い」ということに言及されていたので、解説します。
 シリア国内から流出している映像には、しばしば兵隊が任務を放棄してデモ隊側に加わる場面が映されていますが、かといってこうした離脱兵士が国民側に立って反政府軍が誕生したという確認情報はありません(噂はたくさんありますが)。兵士たちは「無法暴力集団が暴れているので、撃ち殺せ!」と命令されて現場に送られるのですが、そこで一般市民の群衆を目の当たりにします。当然、いくら命令とはいえ、そんな同胞たちを撃ち殺したくはありません。それで、発砲を躊躇したり、任務を放棄する兵隊も出てくるわけです。
 シリア軍では、そうした離脱兵士の増加をもっとも警戒していて、前線での軍内の粛清が日常的に発生しています。兵士の死者のほとんどはそういうパターンです。
 治安部隊(アムン)はもともと国民弾圧の組織なので、軍に比べるとそういうことはほとんどないようです。
 反政府側にも血気にはやる若者はいますので、政権側を襲うことが皆無ではないようですが、軍や治安部隊を攻撃した例は、少なくとも私は知りません。住民側が狙うのは、主にシャビーハ(民兵)メンバーが多いと聞いています。ただ、それもたいした数ではないです。
 それにしても、どうしても報道では政権側の発表も併記しなければならないので、概してトーンが低いのが残念です。あの国は北朝鮮みたいな国なので、国営SANA通信の情報(つまりシリア政府の公式発表)などまったく意味がないのですが。
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  1. 2011/08/16(火) 12:30:46|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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