ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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狂信者(異常者)テロに対処法ナシ

 ノルウェーのテロの犯人は、やっぱり狂信者(異常者)の単独犯でした。
 テロ対策の観点からすると、組織活動を行わず、ネットだけで活動している単独犯(ないし数人の仲間グループ)は事実上、事前に摘発することは無理ではないかなと思います。
 今回の事件では、警察の出動の遅れは否めません。そういう点は至急改善すべきですが、ネットを監視して危うい言動をしている者を監視するなどということは、現実的に不可能でしょう。ネットで極右言動をする人間など、どこの国でも山ほどいます。
 性犯罪者と同様に、狂信者(異常者)がネット世界で妄想を膨らませるということは、あり得ます。なので、ネット自体をガチガチに縛って、そういう「場」を消滅させてしまうとか、ネット書き込みに厳罰を科すような極端な法律でも作れば、そうした妄想の拡大を多少は抑えられるかもしれません。が、それで社会が失う自由もたいへん大きくなります。
 銃砲や肥料や化学薬品の買い手を監視するというのも、限界があると思います。銃砲はともかく、肥料や化学薬品は善良な正当なる購入者がそれこそ山のようにいるわけで、全部を監視するなど不可能です。よほど見るからに怪しい買い手でなければ、犯罪者であることを事前にキャッチするなど至難のワザといっていいでしょう。
 日本でも、あの外事3課の流出資料によって、警察が薬品・肥料店情報を集めていることが明らかにされましたが、たぶんすぐに限界に行き当たるのではないかなと思います。
 テロ対策の基本は、組織活動の監視です。ですが、現実には組織外の狂信者(異常者)によるテロのほうが、少なくとも先進国においては事案自体はむしろ多いとさえいえます。狂信者(異常者)にできることは普通は個人活動の範囲なので、テロの規模としては泡沫レベルですが、今回の犯人のように、稀に用意周到な本格的なテロを起こそうとする人間もいます。その場合、テロを防止するのは、何かラッキーな端緒情報がなければ難しいでしょうね。

 他方、テロ発生時の対処については、今回のノルウェー警察の初動は、やはりお粗末なものでした。詳しい事情は知りませんが、あまりにも遅いといわざるをえません。めったにテロのない国なので、そこは油断があったということでしょう。至急改善すべきであることは、言うまでもないことと思います。
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  1. 2011/07/25(月) 22:56:36|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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