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ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

(遅ればせながら)モスクワ空港テロについて

 いろいろ立て込んでいて失念しておりましたが、テロ・ウォッチャーとしての信用(そんなものあんまりないですけど)にも関わってくるので、今更ですがいちおう報告しておきます。
 今年1月24日、モスクワのドモジェドボ国際空港で自爆テロがあり、計36人が死亡しているのですが、この件に関し、3月1付ロシア有力紙『コメルサント』が、このテロの指揮官はチェチェンのイスラム武装勢力のアスラン・ビュトゥカエフ(37)で、「麻薬を使って実行犯のマゴメド・エブロエフを洗脳し、自爆を強要した」とロシア治安当局が断定した、と報じました。
 同紙によると、ビュトゥカエフはチェチェン武装勢力の最大派閥「カフカス首長国」を率いるドク・ウマロフ(46)の配下とのこと。ウマロフは2月4日にインターネットで同事件の犯行声明を発表しています。
 この件に関し、私は事件発生直後に「犯行はウマロフ派ではないか」と当ブログに書きました(1月25日エントリー/ドモジェドボ空港テロはウマロフ派の犯行か?)。同派がこうしたテロをそれまでもしばしば行っていたからです。
 ところが、その後、ロシア治安当局が「ノガイ大隊」という別のグループの犯行だと見立てたことで、私も「不確かな情報を発信してすみませんでした」と訂正・謝罪しました(1月29日エントリー/モスクワ空港テロ続報&エジプト情勢)。
 結局、ノガイ大隊犯行説はロシア当局の間違いで、ウマロフ派の犯行だったということです。私の最初の見立てどおりではありましたが、1月29日エントリーで間違った情報を書いたままになっていたので、再度訂正して謝罪します。
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  1. 2011/05/01(日) 16:37:58|
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黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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