ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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『大地震で壊れる町、壊れない町』

 もう9年も前になりますが、2002年に別冊宝島REAL『大地震で壊れる町、壊れない町』という本をプロデュースしたことがあります(⇒アマゾン)。軍事と通じる危機管理関連の企画ということで、私が企画構成・編集&アンカーを担当することになった次第で、実際の取材と基礎原稿執筆はすべてサイエンス方面にも詳しいジャーナリストの村上和巳さんにお願いしました(私が当時から神奈川県在住だった影響で、無意識のうちになんとなく神奈川エリアを重点的に採り上げた本になっちゃってますが)。
 同書では将来に大地震が予想される海溝型地震のひとつに「宮城県沖地震」も採り上げましたが、当時の研究によると、同地震の特徴は「発生頻度が高い」「規模は平均M7・4~7・5クラスで、東海や東南海地震などと比べると比較的小規模」とされていました。発生間隔は平均38年、短いときで26年。前回の地震が1978年だったので、2000年時点の判定で「今後30年以内の発生確率は98%」とされていました。
 このように発生自体は予想されていたわけですが、M9級は想定外です。三陸沖南部から茨城沖まであれだけの規模で動くということは、おそらく誰も予想していなかったことです。
(追記⇒発生確率98%とのことで、編者としては同書で警鐘を鳴らしたつもりだったのですが、予想規模をはるかに低く見積もったことで、結果的に「充分な備え」を検討する妨げになった責任を感じています)

 今後、その巨大地震の影響を他の震源域が受けることが懸念されますが、とくに気になるのが、信越地方の活断層と、南関東の活断層です。とくに南関東直下型地震は、最近、茨城県南部あるいは茨城・千葉沖あたりを震源とする余震が続いていますので、要注意かもしれません。

 ところで、同書でも指摘したのですが、東海地震の想定震源域にある静岡の浜岡原発は断層のごく近傍に建設されていて、しかも活断層のひとつもそう遠くないところにあります。なのでかなりの耐震補強が必要なのですが、福島のケースと同様の安全神話の呪縛によって、どうもその措置が充分にとられていない可能性が指摘されています。稼働を続けていくにしても、耐震措置の強化は早急に再検討したほうがいいのではないかと思います。

 蛇足ですが、昨日の選挙でこんな結果も出ています。
柏崎刈羽原発周辺の有権者は現実的判断4月25日 産経
共生派の多数変わらず=「原発城下町」の地方選【統一選】4月25日 時事
原発反対派、目立った伸長みられず4月25日 読売
石川・志賀町議選 反原発の元職がトップ当選4月25日 朝日
 同じ題材のニュースなのに、読売・産経・時事と朝日では180度ニュアンスが違うのが興味深いですね。まあ、よくあることですが。

(追記⇒アマゾンをみたら、定価¥1200だった同書の中古品が2点出品されていて、安いほうでも¥3750、高いほうはなんと¥7750も付けられていました。ダメダメ編集者・著者の私にとって、自分の作品が中古市場で定価を上回るなんてたぶん初めての経験です。
 同書は内容的にはしっかり作っていると自分では思うのですが、出版がたまたま9・11テロ後の時期と重なったこともあって、実は出版当時はセールス的に惨敗。ほとんどワースト記録というホロ苦い思い出の作品でした。それが今日、これだけの震災に直面したことで、こんな古い本でも読みたいと思ってくださる方がいるのでしょうか。たいへん有難いことです)
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  1. 2011/04/25(月) 15:04:00|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

目に見えることは人間の力で改善できるが、目に見えないことを解決しなければ、それ以上の惨劇を繰返さなければならなくなる。
心は、人間の努力だけでは改善できない。
私たちが、今、しなければいけないことは『救世主スバル元首様』に、救いを求めることだ。
  もう、時間がない!!
http://www.kyuseishu.com/tanuma-tu-koku.html
http://miracle1.iza.ne.jp/blog/entry/2237566/
http://blogs.yahoo.co.jp/i_believe_a_miracie/3146468.html
  1. URL |
  2. 2011/04/25(月) 15:28:59 |
  3. ひかる #-
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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