何度も書いていますが、SNSには誤報・偽情報も多く含まれます。国際メディアでクロスチェックできれば信憑性は担保できますが、それでは単に国際メディアだけフォローしていればいいということで、SNSの速報性がまったく無意味になります。
じつは私も、そんなどこの誰が書いているかもわからないSNSの情報など、最初は軽視していました。が、シリア騒乱の震源地となったダラアの第一報の件で、未確認情報でも馬鹿に出来ないということを学びました。(拙ブログで速報をお伝えしたように、ネットでダラアの第一報が流れたのは今月6日。国際メディアがダラアの反政府運動を初めて報じたのは、それから1週間以上も後のことです)
その後のSNS体験で、続々入ってくるデモ情報は、今のところはほぼ事実ばかりです。ですが、一般住民の目撃情報を元にするデモ情報と、知る人が極端に限られる権力中枢の内幕情報では事情が異なります。
なので、以下は現時点ではまったく情報のウラのとれていない眉唾話の類だということを、まずお断りしておきます。
SNSで流れてきた情報によると、現在、反政府デモが拡大しているシリアの権力中枢では、バシャール・アサド大統領、マヘル・アサド共和国防衛隊司令官、アシフ・シャウカト陸軍副参謀長、ファルーク・シャラ副大統領の4人組が、今後の対応をめぐって協議を重ねているようです。強硬派の急先鋒がマヘル・アサドで、穏健派のシャラと対立しているとの噂があります。
さらに、マヘルがシャラに向かって発砲したなどという噂もありますが、それはよくわかりません。マヘルは過去にも一度、発砲事件を起こしているので、そういう噂が創作された可能性もあります。
武力を持つマヘルは、すでに穏健派の兄バシャールから実権を奪取しているという噂すらあるようです。事実はまったくわかりませんが、少なくとも現在、反政府系SNS内では「マヘル悪玉論」が猛烈な勢いで拡散中です。
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- 2011/03/26(土) 17:23:06|
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シャウカト氏は2年前に事実上失脚してませんか??
リファートの時のように上級の閑職に追いやったんじゃなかったですかね。
それにかつてマーヘルが発砲した相手がシャウカトですが…
- URL |
- 2011/03/26(土) 17:59:39 |
- ca626 #-
- [ 編集]
ca626様 コメントありがとうございます。
私の理解では、シャウカトは現在もバシャールの個人的な最重要アドバイザーだと思います。陸軍参謀次長への配転は大将昇格にともなう措置で、現在も治安機関に隠然たる影響力を持っていると思われます。というか、私の推測では、彼は軍への影響力は現在もあまり強くなく、どちらかというと秘密情報機関(ムハバラト)や公安機関(アムン)系に力を持っている印象です。
以上はあくまで傍証からの推測ですが。
- URL |
- 2011/03/26(土) 19:13:13 |
- 匿名 #-
- [ 編集]