リビアに英仏米が本気で軍事介入したことにより、一時危惧されたカダフィ復活の目はまずなくなったと見ていいでしょう。チュニジア、エジプトに続いて、リビアも民主化革命が見えてきました。
他方、イエメンでも軍幹部がぞろぞろと反乱勢力に寝返っています。こちらもサーレハ退陣はぐっと近くなってきました。こちらは革命とまではいかないかもしれませんが、政変はほぼ確実の情勢です。
シリアでは、ダラアで反乱勢力が町の中心部を奪取し、アサド大統領の肖像画を燃やしたりしているとの情報があります。また、他の町にも反政府デモの動きがどんどん飛び火しています。こちらはまだまだ反乱の動きは小さいですが、確実に裾野が拡大しつつあります。
シリアの民主化運動は、主にフェースブックを介して広がっているのですが、じつはちょっと前から私も関連のネット・コミュニティのひとつにアクセスして、リアルタイムで情報を入手しています。以前のエントリーでダラアの反政府運動の萌芽を紹介できたのも、そのネット・コミュニティからの情報でした(結局、第一報でお伝えした少年たちの逮捕の情報は事実だったようです)。
今後の展開はまだ読めませんが、リアルタイムで民主派陣営の動きをフォローするという体験は、なかなか興奮します。かつて89年の中国や91年のロシアなど、現地で民主化運動をナマで取材したときも興奮しましたが、今では日本にいながら革命を同時進行で体験できるわけですね(まあ、もちろん私はそこまでやりませんけれども、その気になれば無関係の個人がネットを介して革命を煽ることすら可能性ですね、これは)。
シリアの民主派は現在、首都郊外エリアで散発的な集会を組織するところまで来ましたが、なかなか首都中心部での大規模街頭行動までこぎつけられません。それをいかに仕掛けていくかというところで試行錯誤しているのですが、その様子が逐一伝わってきます。また、アサド体制を支えてきたといわれるアラウィー派(イスラムの少数派で、アサドら体制幹部の主流派)の中にも、民主化運動が生まれてきています。
このあたりの情報は、じつはまだ国際メディアは報じていません。前述したダラアの件もそうですが、ロイターやアルジャジーラより先に、地球の裏側に住む一個人が最新情報を得ることができる・・・すごい時代になったものです。
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- 2011/03/22(火) 03:34:08|
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