ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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リビア・イスラム戦闘集団

 リビアは本格的に内戦みたいになってきました。軍の中堅幹部が反旗を翻したとの情報も飛び交っていますが、情報が錯綜していて、事実はよくわかりません。
 地方の有力部族は続々と「反カダフィ」を表明しています。地方では部族の影響力が強いので、あとは首都の攻防戦がカギを握ることになりそうです。
 ただ、こちらはエジプト以上に「カダフィ後」が混乱しそうです。エジプトのように軍がしっかりと機能すればいいのですが、おそらくそうならないと思います。部族が割拠した場合、00年代半ば頃のイラクのように治安が著しく悪化する可能性もあります。
 なかでも注意すべきは、イスラム武装勢力「リビア・イスラム戦闘集団」(LIFG)というグループです。90年代からアフガン帰還兵を中心に活動してきたグループで、人脈的にアルカイダあるいは隣国アルジェリアで90年代に非道の限りを尽くした旧「武装イスラム集団」(GIA)=現在の「イスラム・マグレブのアルカイダ機構」(AQIM)と非常に近い関係にあります。
 今回の反政府デモの初期にあたる今月16日、リビア当局はデモを懐柔する目的で、なぜか収監中だったこの「リビア・イスラム戦闘集団」の受刑者110人を釈放しています。人数的にはたいした数ではありませんが、これは危険行為です。アルカイダ系のテロリストが今後、混乱に乗じて過激なテロを行っていく可能性は決して低くないと思われます。
 カダフィ父子は、「政権が倒れればイスラム過激派が台頭する!」と警告していますが、まさかそのレトリックのためにわざと釈放したのでしょうか?
 これまでリビアでは、直接民主主義とかいうふざけたタテマエのもと、カダフィ一家以外の勢力はことごとく抑えつけられてきました。エジプトでも野党勢力の不在が指摘されていましたが、リビアはそれ以上にアナーキーな状況に陥る可能性があります。イスラム・テロや部族民兵が跋扈が不可避な情勢になりつつあるといえるかもしれません。
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  1. 2011/02/22(火) 12:17:53|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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