ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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公安テロ資料流出で警視庁は捜査員名簿を認めるべき

 本日発売の『週刊朝日』に「息子の<伝説>作りに戦争を仕掛ける親バカ・金正日」という記事を執筆しました。独裁政権の世襲は本人たちにとってはそれなりに命がけの事業なので、親バカというのはもちろん揶揄ですが、いずれにせよ金正日の強気な姿勢は、「自分の目の黒いうちに、息子世襲のためにできるだけのことはやっておこう」ということだと思います。
 真偽不明の未確認情報ですが、中央日報が昨日報じたところによると、今年1月に金正日は金正恩をともなった軍幹部の会議で、西海5島の奇襲上陸訓練を指示していたといいます。これが事実なら、まさに金正恩のレジェンド作りというわけです。
 もっとも、西海5島のことなどは枝葉の問題で、本命は核ミサイル開発ですね。派手な砲撃の映像に政府もマスコミも目を奪われていますが、ウラン濃縮こそいま現在の喫緊の課題ですので(とくに日本にとっては)、そこは警戒していくべきかと思います。

 ところで、例の第三書館の本ですが、個人情報を掲載された在日イスラム教徒数人の申し立てにより、出版・販売の差し止めを命じる仮処分が出ました。とりあえず早急に手が打たれたことは良かったと思います。
 しかし、本来ならここは警視庁が素早く動くべき局面です。すべてを認めなくても、警察官の個人名簿のところだけでもホンモノと認めて、出版禁止に動くべきでした。仮に出版社側がそこだけを墨塗りにして再出版すれば、別の一部をホンモノ認定すればよいかと。そんな根競べ競争に経済的に耐え得る中堅出版社はありません。

 警視庁では、他国機関の情報が含まれる文書については認めることはできないなどと言っているようですが、事情が事情なので例外は必要です。フランスもアメリカも、文書に出ている内容はたいしたものではありませんし。まあ、アメリカなどは例のウィキリークスでそれどころではないでしょうが。
 それより、警視庁内部では、これをつつくと何が出てくるかわからないので、まだ刑事事件にしないで内部調査だけにしておきたいという思惑があるのではないでしょうか。
 外務省でもかつて、例のレフチェンコ事件で発覚したKGBエージェントの外務省職員=コードネーム「ナザール」について、最後までその正体を含め、情報を隠し通しました。当ブログでも指摘したことがありますが、防衛省でも、ミトロヒン文書で発覚した元駐ソ防衛駐在官のスパイ容疑者の存在について、まったく調査した形跡すらありません。組織外の個人情報のダダ漏れは放置するくせに、組織内のことは隠そうとするようです。
 いろいろ事情はあるのでしょうが、そこは臨機応変にやることも必要ではないでしょうか。そもそも、警視庁の中では、こんなことをやりそうな人間の目星くらいは、だいたいついているのではないでしょうか。警視庁の腰の重い対応ぶりからすると、かなり上層部の幹部が関与しているのではないかと勘ぐりたくなります。
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  1. 2010/11/30(火) 09:58:03|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<ウィキリークス情報とイラン=北朝鮮関係 | ホーム | 第三書館が流出資料出版の軽挙>>

コメント

スパイ・キャッチャー事件の例がありますね…

黒井さまのこの記事や差し止めのニュース(これはチャットで産経新聞のネット記事が紹介されていて知った)を見て
http://www.emmanuelc.yuuna.org/?p=63
http://www.emmanuelc.yuuna.org/ja/?p=93
を書いていて,”スパイ・キャッチャー”事件や”モサド情報員の告白”事件を思い出し,それも上の記事に加えました.
私も騒いでおいて(しかも英語記事までつけて)なんですが,裁判にすると事が大きくなって事態が却って悪くなった例があるので,そうしていないという見方も出来ますね.
  1. URL |
  2. 2010/12/01(水) 12:39:09 |
  3. Emmanuel Chanel #6j6J/0/g
  4. [ 編集]

Emmanuel Chanel 
コメントありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
  1. URL |
  2. 2010/12/06(月) 11:06:43 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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