ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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対テロ捜査の翻訳問題

 警視庁公安部外事3課資料流出に関する前エントリーで「ターゲットを絞って通信傍受せよ」と書きましたが、某事情通の方から「翻訳が無理だよねえ」と指摘されました。たしかにそのとおりですね。
 これはあのCIAやFBIですら苦労している問題で、それなりに時間をかけて態勢を作っていくしかないようです。とすると、やっぱり口座照会や視察作業しかないのでしょうか。しかし、それではどうにも非効率です。やはり何らか他の端緒情報があって、それから監視というのが定石かと思います。
 大使館員がテロ支援というのは、過去にドイツやアルゼンチンでは例がありますが、日本ではちょっと考えにくいです。駐日大使館員が武器技術不正入手に関わった事例は過去にありますから、そちらのほうがむしろ可能性はありますが、それは事件の重要度からいうと、それほど切迫したものではないですし、事件捜査の流れで対処すべきものかと思います。
 それはそれとして、通訳・翻訳体制は、警備公安警察が考えなければいけない最大の問題ですね。イスラム系エスニック言語のネイティブ級なんて、そもそも日本人にはほとんどいませんし、数少ない人材は外務省あたりがすでに確保しているようです。欧米の情報機関・治安機関などはモスレム2世のバイリンガルな正規職員にかなり頼っている部分がありますが、日本ではまだモスレム2世が警視庁公安部に続々就職できるような状況ではないですね。
 となると、現状では専属でネイティブを雇用するしかないでしょうが、それなりにギャラを弾んで囲い込むしかないと思います。それでも情報漏れは発生し得ますが、ある程度はしかたないかもしれません。
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  1. 2010/11/04(木) 02:17:07|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:4
<<公安部資料の流出元&尖閣ビデオのユーチューブ流出 | ホーム | 警視庁公安部外事3課資料流出その3>>

コメント

珍しいです

いやぁ、日本でインテリジェンスのニュースは珍しいですねぇ。しかも、『日本の情報機関』に組織表まで付いていた警視庁公安部外事課とは凄い!貴著中、イマイチ解らなかったのが警察庁警備局と警視庁公安部の関係ですが、野球で言えば警察庁警備局が監督で警視庁公安部が4番ピッチャーでキャプテンというところでしょうか?それで、警察庁警備局が日本最高のインテリジェンス機関という事で間違い無いでしょうか?
  1. URL |
  2. 2010/11/04(木) 23:17:42 |
  3. 道楽Q #HfMzn2gY
  4. [ 編集]

 インテリジェンスを広義にとれば、海外情報は圧倒的に外務省です。軍事情報はもちろん防衛省ですが。
 防諜&治安のインテリジェンス活動に限ると外事警察ですが、そのなかでは、「警察庁警備局が監督で、警視庁公安部が4番ピッチャーのキャプテン」というのは、国内での活動に関してはその通りかと思います。実務では、海外での活動は警察庁警備局外事情報部、国内は警視庁公安部がエースという分担になっています。
 警察庁はもちろん警視庁よりエライのですが、実力派の警察庁官僚が警視庁幹部に配属されていると、警察庁の言うことを必ずしも聞かないことがあるようです。今の警察庁長官が警視庁公安部長だった頃は、そんな感じだったと聞いています。
 人によるということで、たとえばオウム事件の頃は「影の公安部長」と呼ばれていたノンキャリアの剛腕参事官がいて、警察庁警備局はおろか、上司の公安部長の意向さえ無視していたなどというレジェンドもあります。
  1. URL |
  2. 2010/11/05(金) 03:17:40 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

ありがとうございました

貴重な情報をありがとうございました。ところで『ワールド』の方の再刊のご予定は?
  1. URL |
  2. 2010/11/05(金) 19:10:11 |
  3. 道楽Q #HfMzn2gY
  4. [ 編集]

 資金のケアと採算見通しがつかないので、ビジネスとして現状では難しいです。資金力のある版元で、もっとポップな内容にするとかしかないですが、出版業界は今、なかなか私どものような「趣味誌」が生きていける状況ではなくなっています。右翼系政治団体とかカルト系宗教団体とか、怪しいスポンサーを探すくらいしか手はないかも、です。まあ、これは冗談ですが。
 あるいは、日本全国でiPad等がものすごく普及し、皆様が普通に電子書籍におカネを使うような時代になれば、大いに展望が見えてくるのですが、なかなかそれも現状では時期尚早ですね。
  1. URL |
  2. 2010/11/07(日) 09:56:51 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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  2. 特選情報

プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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