ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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民主党政権のアフガン小切手外交?

 政策担当者の方々はいろいろご苦労されているのでしょうし、その現場事情も知らずに文句を言うのは申し訳ないのですが、今回の民主党政権の決断はいかがなものかと、(小額)納税者としては思います。
総額優先、具体策固まらず アフガン支援に50億ドル 朝日新聞
アフガン支援策 「小切手外交」に戻るのか  読売新聞

「人を殺したりして手を汚したくない」「日本人の生命だけは守りたい」ということで巨額のカネを出して済まそうというのは、国益云々をさておいても、人としていかがなものでしょう。世界中の国が兵隊を出し、尊い生命の犠牲を払いながら対タリバン戦や治安回復活動をやってます。米英だけではありません。世界の主要国として、日本も自衛隊を投入するのが筋ではないでしょうか。
 もっとも、インド洋給油などというのも、小切手外交と似たようなものではないかと思います。あれだけなら、べつに民間船でもできますし、なんなら石油代だけ出しても他の国は文句は言いますまい。対テロ戦に参加している他の国からすると、仲間というのは、危ない任務にも参加している国ということでしょう。要するに、日本の兵隊も何人か死ぬくらいが、現在の対テロ戦の現状からすると、当然であるわけです。
 小切手外交を批判し、軍事的な国際貢献を主張する方々も、そこの部分は誰もちゃんと言いません。日本国民に「死んでね」なんて言いづらいからです。
「カネだけでなく、汗も流すべきだ」とかよく聞きます。戦場では、汗を流すということは、血を流すということとほとんど同じです。つまり「死んでね」ということです。たいへんなことを言っているように思われるかもしれませんが、世界の多くの国では政府がきっちりと、国民である兵隊に対して「死んでね」と言ってます。
 ISAFの10月22日時点の資料では、アフガ二スタンではISAFだけで43カ国の71030人の要員が参加しています。圧倒的に欧米諸国と英連邦の国が多いですね。遠方のアフリカや中南米はいいとして、アジアがものすごく少ないです。中東の国を除くと、シンガポール9人しかいません。
 その他、いわゆる「不朽の自由作戦=アフガ二スタン」(OEF-A)の陸上作戦に約20カ国が参加しています。OEFとISAFを合わせ、11月7日現在、これまで1443人が死亡しています。アメリカ844人、イギリス230人、カナダ132人がダントツです。4位以下は、ドイツ39人、フランス36人、デンマーク28人、スペイン26人、イタリア22人、オランダ21人などです。日本の国力や立ち位置から考えると、最低でもこの4位以下クラスの犠牲者数が、国際戦死者バランス(?)としては妥当な線かと思われます。
 1人や2人じゃないです。20~40人の自衛官が無惨に戦死してはじめて「普通の国」の仲間入りです。なんて非常識なことを書くんだと思われる方もいらっしゃるでしょうが、すでに何十人も死んでいるような国からみれば、そんなものです。
 もちろんアフガン関連で米英や他の派兵国すべてがキレイゴトだけで動いているわけではないかもしれませんし(ウラ情報は知りませんが)、広い意味でのいわゆる国益の観点も否定しません。けれども、現状、アフガンで現地の人も外国人も日々たくさんの人が殺されているとき、カネで済まそうというだけで本当にいいのかなあなどと、日本人の末端として思うわけです。私は自衛官でないので、他人事といえばそうなのですが。
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  1. 2009/11/11(水) 13:05:17|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

確かにそんなこともあるかも知れませんね

ずいぶん思い切ったことを。
しかし、誰かが言わねばならぬことかも知れませんね。
小生はISAFと違った動きをがと思いますが。ひとつの試論して、早くから検討した方が良いテーマなんでしょう。いろいろ参考になる意見が多く、勉強させてもらいます。
  1. URL |
  2. 2009/12/24(木) 11:43:45 |
  3. カワウソ #OcqVlEac
  4. [ 編集]

コメントありがとうございます

カワウソ様
コメントありがとうございます。所用でしばしブログまで手が回らず、失礼しました。
今後ともよろしくお願いします。
  1. URL |
  2. 2010/02/21(日) 16:45:48 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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