ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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満州・大陸と有名人

 前エントリーで告知しましたが、私が原作を担当したマンガ『大日本帝国・満州特務機関』(扶桑社)が発売になりました。皆様よろしくお願いいたします。
 版元様より見本をいただいたところ、人名のルビに間違いがありましたので、以下訂正いたします。時間的に最終チェックができませんでした。申し訳ありません。
 坂西利八郎(さかにし→ばんざい) 薄益三(うすい→うすき)

 さて、今回のマンガでは巻末に記事ページも入れましたが、ページが余れば入れようと思っていたネタをひとつ。有名人と満州・大陸特務機関との関係のトリビアです。有名な話も多いですが、ご容赦ください。

小澤征爾
 お父上が満州の日本人居留民の顔役で右翼活動家(満州青年連盟および協和会の創設者のひとり)だった歯科医の小澤開作氏。満州事変の黒幕だった板垣征四郎大佐と石原莞爾中佐から一字ずつとって息子に征爾と名付けた話はわりと有名ですね。征爾氏自身も奉天で生まれています。
 もちろん、そうなると俳優の小澤征悦や歌手の小沢健二は孫になるわけですね。

赤川次郎
 満州の夜の帝王と呼ばれた甘粕機関の甘粕正彦が後に満映理事長となった際、その側近として活躍されたのが赤川次郎氏のお父上の赤川孝一氏。終戦直後、服毒自殺した甘粕に最後まで付き添っていた人物です。ちなみに、赤川次郎氏は戦後の生まれです。

赤塚不二夫
 前二人の例に比べ、あまり知られていないのが、赤塚不二夫氏の例ですね。赤塚氏ご自身も戦前に満州最西部の熱河省で生まれていますが、お父上は特務機関で宣撫工作を担当していました。熱河は拙原作『大日本帝国 満州特務機関』でも甘粕機関や阪田機関らが阿片工作をした場面で登場する大陸有数の阿片の大産地です。
 なお、赤塚さんは終戦後、奉天からたいへんな苦難の末に引き揚げましたが、父上はそのままソ連に数年間抑留されています。その父上が「バカボンのパパ」のモデルになったとのことです。
 私事ですが、私は生前の赤塚氏をお宅に伺ったことがあります。もうかなりお体を悪くされていたのですが、ものすごい量の錠剤をツマミのようにして、焼酎のお湯割りをずっと呑んでおられました。以前、当ブログで森村誠一氏にたいへんご丁寧に接していただいたことを書いたことがありますが、赤塚氏もたいへん暖かい方でした。

谷垣禎一
 安倍晋三・元首相の祖父の岸信介・元首相が満州の最高幹部(総務庁次長)で、「満州は私の作品」と言ったことは有名ですが、谷垣禎一氏の母方の祖父にあたる影佐禎昭は、陸軍参謀本部第8課(宣伝謀略課)の初代課長。日本軍の傀儡として南京に汪兆銘政権を樹立する「梅工作」の責任者でした。最後はラバウルで終戦を迎え、戦犯として逮捕された後、獄中死しています。
 その他に戦後の政治家本人としては、事実上の阿片資金管理機関だった興亜院の蒙疆連絡部に当時大蔵官僚だった大平正芳が出向しています。

 その他、どーでもいいネタですが、満州にユダヤ人を大量に移住させる「フグ計画」を発案した満州重工業社長・鮎川義介は日産グループの総裁ですが、その鮎川家の御曹司なる人物と短期間結婚したのが、女優の杉田かおるです。

 あとは、甘粕機関の甘粕正彦のご先祖は「天地人」でお馴染みの上杉藩の重役。かの直江兼続の側近だった甘粕景継はパパイヤ鈴木が演じてます。ちなみに、私事ですが、私のご先祖は兼続の実家の樋口家らしいので、「天地人」でいうと高島政伸みたいです。詳しくは知らないのですが。
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  1. 2009/08/04(火) 12:16:07|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
<<NHK再放送 | ホーム | 『大日本帝国 満州特務機関』>>

コメント

こんにちは、エイブル・アーチャー事件のテレビ拝見しました。いやーお若い(^_-)-☆。
良い仕事されてますね。これからも頑張ってくださいね。

あっすみません本題とは関係ないコメントで・・・。
  1. URL |
  2. 2009/08/04(火) 19:50:35 |
  3. venus_san #-
  4. [ 編集]

「満州特務機関」読みました

「満州特務機関」大変興味深く
読ませていただきました
次回作はぜひ「上海特務機関」でお願いします。
児玉誉士夫氏をはじめ裏の世界で日本の国策に
影響を及ぼした人物がここにも大勢いますので
  1. URL |
  2. 2009/08/13(木) 09:30:20 |
  3. tetu #-
  4. [ 編集]

venus_san様 コメントありがとうございます。
四捨五入するともうアラフィーなのですが、なかなか成長できません。軍事ライターというと、初めて会う方は皆さん、E氏やOさんのような個性的なタイプを想像するみたいで、実物にたいていはガッカリされます。

tetu様 コメントありがとうございます。
「上海編」「南方編」「中野学校編」「戦後裏人脈編」くらいまでいちおう考えてはいるのですが、コミックの市場も飽和状態みたいなので、どうなるかはまだわかりません。売れれば次も、という世界ですが、コンビニの棚を見ても太平洋戦争モノなど、似たようなのが溢れていますから、なかなか難しいのが現状です。自分としては楽しい仕事だったので、またやりたいのですが・・・…。
  1. URL |
  2. 2009/08/14(金) 20:26:32 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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