先日、渦中の田母神俊雄・前航空幕僚長にインタビューする機会があり、現在発売中の『週刊現代』に、「独占激白 田母神俊雄『米軍撤退・核武装宣言』」という記事を執筆しました。
同記事では私は完全に取材・構成者としての立場でしたので、田母神氏の言葉を引き出し、氏の主張を整理する作業に専念しています。
他方、本日発売の月刊『軍事研究』では、「田母神論文から紛争地でのヒューミントまで~認知心理学で考えるインテリジェンス」という記事を執筆しました。田母神問題の是非には触れていませんが、インテリジェンス分析の観点から、こちらの記事では氏の論文に批判的なスタンスをとっています。
実際にお会いした田母神氏は、本人が「私はけっこう他人に好かれるんです」とおっしゃるように、人物としてはたいへん魅力的な方だという印象を持ちました。
ただ、その主張の論拠については、やはり多くの分析ミスがあったように思います。
それと、両方の記事でまったく触れませんでしたが、私自身は田母神氏の歴史認識に全面的に不同意です。
それでも、言論の封殺については反対です。歴史認識はともかく、元空自トップの立場からの、現在の国防についての発言はなかなか興味深いことは確かです。
ところで、『軍事研究』では、先月号で「金正日の病状から権力の動向まで~北朝鮮を監視する米韓インテリジェンス」、先々月号で「精神異常者の犯行は止められない!~オバマ暗殺計画とアメリカの国内テロ対策」を寄稿しました。
「精神異常者の犯行は止められない!」などというどぎついタイトルは一般誌ではなかなか使えませんが、実際にはたとえば、これまでのアメリカ大統領や大統領候補に対するテロ・テロ未遂の90パーセント以上が異常者の妄想、ないし社会不適格者の暴発によるものです。日本でも「年金テロ!」と騒がれた元厚生事務次官襲撃がそうでしたし、異常な殺人事件の多くにもそうした背景があります。
差別問題が絡むだけに、なかなかホンネの議論ができない分野ですが、議論を封じては現実も見えないのではないかと考えます。
それと、ちょっと畑違いですが、別冊宝島編集部の依頼で、まもなく発売になる同シリーズの『昭和・平成コールドケース』という特集号で、作家の麻生幾さんとジャーナリストの門田隆将さんの対談のセッティング&司会をしました。おふたりとも私が業界駆け出しの頃からたいへんお世話になった大先輩で、麻生さんは元『週刊文春』、門田さんは元『週刊新潮』のそれぞれエースとして、週刊誌業界では知らぬ人のいない存在です。戦後裏面史に興味のある方は、こちらもぜひともよろしくお願いします。
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- 2008/12/09(火) 15:29:25|
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田母神閣下出陣!
田母神俊雄元航空幕僚長が東京都知事選出馬。五年前には想像だに出来無かったが時代は劇的に変わりました。田母神氏更迭事件は時代の潮目が変わる象徴的出来事だったのでしょう。
当時閣下を切ったのは自己保身の天才石破茂元防衛相。安倍普三に総裁選で負けたのは当然です。あの男は戦車や戦闘機のプラモデルでも作って余生を送るのが相応しい。
私は田母神氏の不当な東京裁判否定の歴史観を支持するし、何十年掛けても日本国家国民の名誉を回復し子孫に繋げる必要が有ると考えます。
もう軍事オタクは要らない。必要なのは閣下が進める国土強靭化という本物の安全保障と煮え滾る本物の愛国者の一群である!
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- 2014/01/10(金) 03:12:44 |
- 道楽Q #-
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