ムンバイはもともと、イスラム教徒とヒンズー教徒の衝突頻発地域で、イスラム系のテロ・グループによる爆弾テロがしばしば起きていました。 そのほとんどのケースで主犯とされたのが、「インド学生イスラム運動」(Students Islamic Movement of India)という組織です。学生運動のような名称ですが、れっきとした非合法テロ組織で、その背後には、「ラシュカレ・タイバ」(Lashkar-e-Tayyba/「正義の軍隊」)というカシミールのテロ組織がいます。ラシュカレ・タイバの本拠地は隣国パキスタンのラホール近郊のムドゥリケで、実質的な上部機関はパキスタン国軍の情報機関「統合情報局」(ISI)です。