故郷・福島に桜の名所を作る「いわき万本桜プロジェクト」のいま
FUKUSHIMAを「被災地」ではなく「誰もが行きたい場所」にする250年計画〜黒井文太郎レポート【前編】2021年04月08日
FRIDAYデジタルhttps://friday.kodansha.co.jp/article/173002今年、3月11日に向けて「あの日」の報道が増えていった。あの日のこと、それからのこと。絶望と希望、さまざまな思いが消費されていたように見えた。
そして4月。わたしたちはすでに、忘れかけていないだろうか。
2011年東日本大震災。大きな被害が報道されるなか、福島県いわき市では、「宇宙から見える桜並木を作りたい」と、桜の苗木を植え始めた人がいた。
いわき出身の軍事ジャーナリスト・黒井文太郎が取材した。
軍事ジャーナリスト、故郷を取材する「文太郎さんはいわき市出身ですよね。取材しませんか?」
FRIDAYデジタルから、そんな誘いがあった。普段は海外ニュースの解説などを寄稿しているのだが、やはり震災で被災した故郷には思い入れがある。
「やります。やらせてください!」と即答した。
取材先は「いわき万本桜プロジェクト」という活動だ。いわき市のほぼ中心地にある平(たいら)という町の東部に位置する神谷(かべや)地区に、世界一の桜の名所を作ろうと、震災直後から植樹を続けている人々がいる。活動はもう10年になるから、すでに見事な花が咲き誇っているというという。3月の最終日曜日に一般の人たちが参加する植樹会があるので、その機会に取材しようという話だった。
当日、午前9時前に現場に着くと、すでに多くの人が集まっていた。山奥ではなく、住宅地から少し離れた、田園広がるいわゆる里山である。神谷地区には伯母が住んでいたので、子どもの頃はよく訪れた。ただ、その里の外れにある山林は初めてだった。
(以下略)
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- 2021/09/27(月) 15:21:28|
- FRIDAYデジタル/黒井文太郎・執筆記事
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