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ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

大統領就任式へ厳重警戒…アメリカの極右が「内戦準備」の可能性 全米各地で流血もあり得る1月20日の「最終決戦日」〜黒井文太郎レポート 2021年01月16日

大統領就任式へ厳重警戒…アメリカの極右が「内戦準備」の可能性
全米各地で流血もあり得る1月20日の「最終決戦日」〜黒井文太郎レポート


2021年01月16日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/157491

アメリカの民主主義が死んだ日。2021年1月6日、議事堂に暴徒が突入。死者5人を出す惨事となった。バイデン新大統領の就任式に向けて、国内では不穏な動きが見られる。軍事ジャーナリスト黒井文太郎が、国内外の情報を分析。そこには、震撼するような「計画」があった。

リークされたFBI内部文書にあった「計画」は

1月13日、米議会下院は、トランプ大統領に対する弾劾訴追の決議案の採択が行われ、賛成多数で可決された。トランプ支持派はこうした民主党のトランプ降ろしを「不正義な陰謀」とみなして強い反発を示しており、再び暴力に訴えてくる可能性がある。

11日にも「全米各地でトランプ支持派の武装集団によるデモが計画されている」というFBI内部文書がリークされ、米報道各社が報じた。同文書によれば、そうしたデモは1月16日から大統領が交代する20日まで、全米50州の州議会議事堂で、ワシントンの連邦議会議事堂でも17日から20日まで計画されているという。

またこの内部文書によると、FBIはあるグループの指令に関する情報を得ており、それによると、彼らは「トランプ大統領罷免の場合には、全米各地の行政機関と裁判所を襲撃する」ことを呼びかけており、さらに1月20日に「全国で政府機関を襲撃」することを計画しているという。「バイデン新大統領やハリス新副大統領、ペロシ下院議長らへの襲撃計画」を匂わす情報もあるらしい。

1月6日の「暴動」は、アメリカ社会全体にとっては「トランプ大統領の政治的影響力の弱体化」に結びついたが、過激なトランプ“信者”の間では、「1月6日に出来たことは、またやれる」と、むしろ「プラス」に受け止められている。

陰謀論を信じる極右団体の情報を分析する

連邦議事堂乱入では、身元が判明しただけでも、さまざまな団体、人々がいた。共和党員、極右過激派、白人至上主義者、元軍人などもいたが、その多くがQアノンの信奉者だったことが、1月11日付のAP通信など米メディア各社の報道から伺える。

危険な人物も目撃されている。たとえば南カリフォルニアのネオナチ組織「ライズ・アバーブ・ムーブメント」(すでに摘発されて解散)の元活動家だったビンセント・フォックスも議事堂内に侵入した。

反ユダヤ系白人至上主義グループ「グロイパー・アーミー」のメンバーも議事堂内で目撃されている。同グループのリーダーであるニック・フルエンテスの議事堂内乱入は未確認だが、集会には参加している。極右のネット・コミュニティ「アンチコム」の創設者のひとりであるゲイブ・ブラウンも、集会で目撃されている。「アンチコム」は2017年に爆弾製造マニュアルを投稿したことで知られる。

議事堂乱入そのものではなく、関連して逮捕されたなかには、あきらかに「危ないタイプ」もいた。アラバマ州から車でやってきたロニー・コフマンは、議事堂付近に乗り付けたピックアップトラックに、M4カービン銃、爆発物11個、拳銃を隠し持っていた。彼は6日夜にトラックに戻ったところを逮捕されたが、その時、拳銃2丁を所持していたという。

「これは戦争だ」ブレーキが壊れた暴走の行方

コロラド州からトレーラーで来ていたクリーブランド・メレディスは、集会に遅れて乱入には参加していないが、暴行容疑で逮捕された。彼は車内に銃器類と約2500発の弾薬を持っていたが、その中には320発の自動小銃用徹甲弾も含まれていた。彼はメッセージで「今後12日以内に多くの人が死ぬ」「民主党のペロシ下院議長を襲撃する」「ワシントンのミュリエル・バウザー市長を襲撃し、ワシントンを燃やす」「これは戦争だ。いくつかの頭を切り落とす準備ができている」などと書き込んでいた。

こうした人々の多くは、特定の組織というよりは、ネット上でのコミュニティに参加していた。そこでは、1月6日にワシントンに集まること=「アメリカのための行進」活動が、かねて呼びかけられていた。しかもそこでは「議事堂の嵐」と名付けられた議事堂侵入ルートや襲撃法についての議論もされていた。「ドアや窓を破るためにバールが必要」などとの書き込みもあった。ちなみに「嵐」という用語は、Qアノン信者によく使われる言葉である。

こうしたネット上のコミュニティは現在も意気軒高で、1月20日の新大統領就任式当日に「ミリシア(民兵)100万人行進」が呼びかけられ、バットや銃の携帯が奨励されている。
~以下、有力な極右グループ、ミリシアなどの解説
※全文は上リンクへ
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  1. 2021/02/03(水) 14:36:30|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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