菅義偉政権が戦うことになる(※戦うべき)「新・悪の枢軸」7人とは
新・冷戦下で、日本はどう向き合うのか〜2020年09月30日(FRIDAYデジタル)
https://friday.kodansha.co.jp/article/137556世界は、いうまでもなくとてつもなく広く、奥深い。そして今、世界は新たな「冷戦」に突入しているといっていいだろう。
9月23日、ベラルーシのルカシェンコ大統領が、6期目の大統領就任式を行った。ルカシェンコは1994年から大統領として君臨しており、旧ソ連式の秘密警察によって国内を支配してきた「欧州最後の独裁者」と呼ばれる人物だ。
8月6日に行われた大統領選では、不透明な集計でルカシェンコ陣営が当選を発表したため、大規模な反体制デモが発生。警察・治安部隊が力で弾圧するが、デモはさらに拡大。野党陣営の指導者が拘束、追放されたりする緊張状態が続いている。
こうしたなかで、ルカシェンコ大統領は、事前予告なしに就任式を強行したかたちだが、米国、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、オランダ、スウェーデン、EU、さらに多くの東欧諸国はその正統性を認めない方針だ。なかでも米、イギリス、カナダは、制裁の準備を進めている。
けれども、そんなルカシェンコ大統領の側に立つ国々もある。
大統領続投に祝電を伝えた国は、ロシア、中国、トルコ、ベネズエラ、キューバ、シリア、ベトナム、さらにアジア系旧ソ連圏の国々。トルコ以外は、旧東側の国々であり、多くはロシアの友好国だ。
国民の怒りが渦巻くベラルーシ政権をロシア・プーチンが擁護実際、デモ激化で窮地に陥ったルカシェンコ大統領は、早々にプーチン大統領に支援を要請しており、ロシアはルカシェンコ擁護に動いている。プーチン大統領もロシア国内で同じような強権的支配を強めており、近隣国の政権が民衆デモで倒れるような事態を回避したいのだ。
ルカシェンコ大統領が不透明な選挙で「当選」後、いちばん早く祝電を送ったのは、中国の習近平・国家主席だった。中国はロシアほどベラルーシとの関係が深くはないが、同じ強権支配体制の国として、欧米から強い非難を受けている。敵の敵は味方ということで、今回の大統領就任式の翌日にさっそく、ルカシェンコ大統領は駐ベラルーシ中国大使と会談している。
対立する世界で、完全に腰が引けている菅政権このように世界では今、旧西側+EU加盟東欧諸国の「民主主義陣営」と、ロシアや中国を中心とする「反民主主義陣営」の対立が、すっかり定着しているのだ。
9月21日に開始されたロシア軍の大規模軍事演習「カフカス2020」には、中国軍やイラン軍、ベラルーシ軍らが参加した。世界の対立軸は、完全に冷戦時代に逆戻りしたといっていい。
そんな新・冷戦時代に、日本はどうするのかが問われている。
日本にとっては、反民主主義陣営の勢力拡大は安全保障上も不利益であり、本来なら欧米主要国に同調して、こうした旧東側の危険な連携に立ち向かうべきところだ。が、どうもその動きは遅い。
今回のベラルーシの混乱において、日本政府は8月11日、19日、9月10日、25日に、外務省が外務報道官談話を発表しているのだが、その内容は、ルカシェンコ政権に善処を要請しているものの、選挙結果とルカシェンコ政権の認定にはついては言及なしとしており、完全に腰が引けている。G7のメンバーでルカシェンコ退陣要求の意思を表明していないのは今や日本だけだ。
日本政府が弱腰な対応なのは、主に2つの要因がある。
ひとつは、伝統的に日本外交では「政治的に敵を作らない」戦略が優先されてきたことだ。戦後日本は経済的な国益を優先し、政治的には表に出ないことが多かった。そのため、外交も他国と友好関係を作ることが重視され、批判を避ける傾向が今でもある。
そしてそれより重要なのは、北方領土問題でロシアの機嫌を損ねたくないため、ロシアに対する批判が日本政府全体で封印されていることだろう。現在の国際政治のトラブルの多くは、ロシアを中心とする反民主主義陣営が引き起こしているものなので、日本にとって「ロシア批判がタブー」なら、何も言えなくなってしまう。
また、中国に対しても、政府や与党の一部に中国との関係を重視する勢力があり、政治的な批判に対しては慎重な意見がある。
さらに、中東の反民主主義勢力の要で、「敵の敵は味方」ということでロシアや中国とも連携しているイランに対しても日本は、主要国で唯一「味方」といっていい立場で接している~以下略
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- 2021/02/03(水) 13:58:15|
- FRIDAYデジタル/黒井文太郎・執筆記事
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