ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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北朝鮮の砲撃は核実験の布石か?

▽北朝鮮軍が韓国海域に2発砲撃 韓国軍は応射(聯合ニュース)
 150メートル。近いですね。
 今回の砲撃の意図について「韓国の朴槿恵政権に対するメッセージ」というような見方があります。まあ、その程度であればいいですが、ここではちょっと違う見方を考えてみます。
 北朝鮮はこれまでもいろいろ挑発行為はやってきていて、それらに対して「隠されたメッセージ」の裏の裏を推測するのが日韓メディアなどではよく見られるわけですが、その可能性はあるとしても、それはそれとして、従来の北朝鮮の言動に関しては、「オモテの公式声明」と突き合わせても、ほとんど矛盾は見られません。
 北朝鮮の行動はしばしば「暴挙」と形容されますが、北朝鮮はそれなりに大義名分というか、彼らなりの理屈を必ず通して行動します。なので、今回も「隠されたメッセージ」を出したということではなく、自分たちの理屈で動いている可能性があります。
 たとえば、かの海域は南北双方が自国領域と主張してる海域で、かねて北朝鮮は、そこを事実上実効支配している韓国軍を非難してきました。北朝鮮側としては、当然の主張ということになります。
 そのうえで、昨日、公式に攻撃予告の警告声明を出しています。それを韓国側が無視したということで、警告攻撃を本日したという「形式」になっています。
 本日、韓国側も北側に報復の警告砲撃をしていますが、北側はそれを「理不尽な攻撃」と見なすことになります。
 つまり、北朝鮮側の理屈としてはあくまで韓国側が悪いとなるわけです。
 となれば、北朝鮮の理屈としては、それに対して正当な報復をしても構わない、ということになります。なので、今後、さらに何らかの軍事的挑発を強行する可能性があります。
 もしそうなれば、韓国側はさらに報復しますから、緊張はさらに高まります。そのうちアメリカも北朝鮮に何らかの圧力をかけるという事態に発展するかもしれません。
 もしもアメリカが北朝鮮に圧力をかけた場合、どうなるでしょうか?
 北朝鮮はかねて公式に、アメリカの理不尽な圧力には、抑止力強化で対応することを明言しています。つまり核実験やミサイル発射実験の口実とできるわけです。
 とくに北朝鮮は核実験の準備をすでに整えているとみられますが、現在、中国がその中止を強く働きかけている形跡があります。しかし、アメリカの圧力という口実があれば、北朝鮮は「しかたなく追い込まれた」との理屈で中国の反対を押し切りやすくなります。
 これはあくまで北朝鮮の従来の言動を振り返っての推測ではありますが、北朝鮮の挑発行為は、「隠されたメッセージ」ではなく、彼らなりの理屈に則った「手順」である可能性があります。核実験の話はなんとなく小休止状態になっていますが、決して「終わった話」ではありません。今後も注視していく必要があるかと思います。
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  1. 2014/05/22(木) 23:57:42|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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