ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

右派セクター、反ヤヌコビッチ野党、ヤヌコビッチ政権、親ロシア強硬派、プーチン

 昨日付『夕刊フジ』にコメントを採用していただきました。昆明のテロに関連して、ウイグル過激派についてです。

 さて、ウクライナ情勢は外交戦の様相を呈してきていますが、他方、現地の雰囲気が気になるところです。

 私は実際に現地の人々と話したわけではないので、これは推測になりますが、最近の怒涛の現地発情報・映像などを見ていると、「好戦的な人は一部で(もちろん無視できる規模ではないですが)、大多数のウクライナ人(もちろんクリミアの人も)はそうではない」という印象を持っています。
 とくに映像からは、私の取材経験からいうと、最初のキエフのデモを除けば、圧倒的に「騒いでいる人が少ない」わけです。とくに報道映像ですが、ああいうものは報道カメラマンの習性からいうと、とにかくイメージがマックスになるような撮り方をするものですが(提供映像でも編集・ディレクションのマインドは同じです)、それがたいしたことがないのですね。

 おそらくこういうことかと思います。
 まず、キエフの広場デモが反ヤヌコビッチ運動として大衆運動に急拡大⇒スヴォボダ党などの極右勢力をバックとする過激グループ「右派セクター」が暴走⇒ヤヌコビッチが武力対応⇒流血⇒ヤヌコビッチと政権側治安部門が撤収⇒反ヤヌコビッチ野党が政権奪取⇒クリミアとグルジア東部の一部の親ロシア強硬派が反発&プーチン介入(同時並行)⇒プーチンがクリミア奪取(⇚今ここ)。

 ということを振り返ると、そこそこ民意のような印象があるのは、最初のデモぐらいです。
 あとは一部の人と外国(とくにプーチン)が煽ってこんな事態に陥っていますが、大多数のウクライナ人はこんな騒動を望んではいないでしょう。
 やはり決定的な悪化要因は、プーチンのロシア軍介入・侵攻ですね。
 極右の存在とか、民主主義の原則とか言えば、それは問題はありますが、大衆デモで腐敗政権が打倒されることは、まあ許容範囲かと思います。極右の暴力とか、親ロシア強硬派の暴動などのゴタゴタは続きますが、いずれにせよ今後また選挙をやって、なんとか折り合いをつけていくというのが民主国家の道だったのでしょう。
 ところが、誰もまだ本格的な殺し合いなどしていない段階で、プーチンがクリミアに手をツッコミました。黒海艦隊の本拠地を死守したいということですが、これをやったことで、いっきに軍事的な紛争になりました。これはロシアの国益からすれば合理的かもしれませんが、禁じ手ですし、紛争が余計にややこしくなりました。
 事態がここに至れば、プーチンはもうクリミアをそのまま手放す気はないでしょう。ロシアの国益を重視しているなら、ウクライナ東部に本気で侵攻する気はないとは思いますが、ウクライナのEU接近を妨害する圧力の手段のひとつとして、軍事カードを利用していく可能性はありそうです。
 ウクライナの普通の人々にとっては、たいへんな迷惑じゃないかと思います。
スポンサーサイト
  1. 2014/03/06(木) 13:05:22|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<ウクライナ問題と北方領土問題はまったく無関係 | ホーム | 今後のカギを握るウクライナの親ロシア勢力>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://wldintel.blog60.fc2.com/tb.php/1359-628e1475
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。