現在発売中の『軍事研究』で日本版NSCと特定秘密保護法について解説しています。
また、昨年末に『週刊SPA』に掲載していただいた私のインタビュー記事が、中国共産党機関紙系『環球時報』に引用されました。が、どうも発言内容が曲解されているようで・・・まあいいですが(笑)。
昨日、小野田寛郎元少尉が死去されました。享年91歳。ご冥福をお祈りします。
小野田氏は「陸軍中野学校」の分校で、「遊撃戦」(ゲリラ戦)教育部門である静岡県の「二俣分校」で訓練を受けた人物です。日本軍がフィリピンを撤退する際、現地に密かに留まってゲリラ戦を行う「残置諜者」としてルバング島に潜伏しました。
陸軍中野学校というと、旧陸軍のスパイ教育機関として知られていますが、二俣分校のほうは本校のような諜報・謀略など「秘密戦」(特務工作)の専門家養成とは違い、特殊部隊のような特殊な戦闘技術(破壊工作・宣伝工作含む)&サバイバル技術を教育する機関でした。戦後の北方領土返還運動で知られる末次一郎氏もそこの卒業生です。
陸軍中野学校については、小生が原作を担当した下記コミックで詳しく解説しています。
▽本当はすごかった大日本帝国の諜報機関※上記アマゾンの読者レビューに、人間関係の描写に疑問を指摘する声がありますが、ストーリーはフィクションですから、もちろん登場人物の具体的な行動には創作が含まれています。しかし、時代背景および旧軍の特務工作の内容については、現在入手し得る資料を精査しており、なるべく実際のトピックを盛り込むとともに、事実関係で破綻のないように構成しています。
また、レビューいただいた方の根拠が関係者から聞いた話とのことですが、個別のオーラルヒストリーが必ずしも事実ということにはなりません。特務工作の分野は秘匿性が極めて高く、信頼性の高い情報が非常に少ないですが、それでも複数の情報をチェックすることで、ある程度は全体像を把握できます。
旧軍の特務工作について、より正確な情報を知りたい方は、下記拙著をご笑覧いただければ幸いです。
▽謀略の昭和裏面史
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- 2014/01/17(金) 16:28:55|
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