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ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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中国防空識別圏、イラン核合意、シリア情勢

 今月17日、いわき明星大学での講演(国際ロータリー地区大会)にてお話をお聴きいただいた方々、たいへんありがとうございました。

 さて、本日「朝ズバ」にて文字コメントのみ採用していただきました。中国の防空識別圏問題です。
 この問題では、今後、中国側がこれをどの程度運用してくるかが注目です。航空自衛隊のように現実的な手順として運用してくると、これはいっきに緊張局面に入りますが、おそらくいきなりはそうしないでしょう。
 しかし、かといって何もしないということもないでしょう。中国側の過去のやり方から推測すると、おそらく徐々に中国機の発進を増やしていって、ある程度段階的に実効支配強化を仕掛けてくるものと思われます。日本側の対応は難しいですが、腰が引けたら必ずつけ込まれることになります。
 あと、ようやく発足が決まった日本版NSC、それにいま話題の特定秘密保護法に関して、いくつかのメディアからコメントを求められましたが、採用されたかどうかは未確認です。

 さて、昨日から欧米の報道では欧米とイランの核合意のニュースが大きく扱われています。
▽核兵器阻止へ重要な一歩=「より安全な世界に道」-米大統領
 よーく見ると、「やめさせる」というより「遅らせる」ことに主眼があるようです。ですが、うまくいくかどうか、甚だ疑問ですね。
 現時点では、まだまだどちら側にも自分に都合のいい解釈ができる余地があります。これはむしろイラン側に時間的余裕と、それどころか核武装の口実を与えるきっかけになりかねません。自分に都合のよい解釈に立てば、いずれ揉めた際に、欧米側の合意不履行を口実として、自国の安全保障を持ちだして、いっきに核武装を実現するシナリオが考えられるからです。
 まさに北朝鮮の手法ですが、実際に北朝鮮はそれで核武装を実現化しましたから、イラン側はおそらく想定内のことかも思われます。シリア問題でもそうでしたが、オバマ政権の海外関与忌避路線がイラン側に侮られれば、「これで平和になる」とはまったく思われません。

 そのシリアですが、昨日、NHK取材班がダマスカス取材ニュースを放映していました。ダマスカスを中心に、アサド軍の攻勢が続いています。
 大きな要因は2つ。ひとつはヌスラ戦線やISISなどのイスラム過激派系部隊と、自由軍系部隊との抗争です。自由軍主力は現在、背後の敵とも戦わなければならなくなっていて、対アサド軍作戦に専念できなくなっています。
 また、戦闘力の強いイスラム過激派系部隊に地元自由軍系から戦闘員が合流する流れもあります。もっとも、イスラム過激派は概して教条主義的な強硬路線をとりますので、いずれは勢力低下に向かう可能性が高いと思います(90年代のアルジェリア、あるいは2000年代のイラクのように)。が、その間、自由軍には打撃になりますから、アサド政権には好都合な状況がしばらく続くことになります。
 もうひとつは、化学兵器問題で米軍の介入を回避したアサド軍が、国際世論を気にすることなく、なりふり構わず無差別爆撃を強化していることです。現地からは今も毎日、ロケット弾による市街地攻撃や、戦闘機による爆撃の映像が発信されています。自由軍サイドは当面、打つ手が無い状況になっています。
 もうかなり以前に『軍事研究』にも書きましたが、シリア内戦の趨勢はほぼ純粋に戦力比(運用度含む)で決まっています。筆者の知るかぎり、自由軍部隊主力の士気はまだ落ちていないので、今後も戦闘は長期にわたって続いていくことになりそうです。
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  1. 2013/11/25(月) 14:15:44|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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