ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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ロシア情報の信憑性が低い理由

 現在発売中の『週刊現代』でコメントを採用していただきました。エリア51に関する記事で「たぶん宇宙人はいない」と言ってしまいました。

 シリア問題でときおり「英米の情報は信用できない」「ロシア情報によると~」といった言説を目にするので、ひとこと。
 まず、インテリジェンスの基本として、どんな情報もそのまま鵜呑みにしてはいけないということがあります。この情報源は常に必ず正しい、などということもありません。
 それを踏まえたうえで、考えるべきは、「では、どの情報源のほうが正しい確率が高いか?」ということになります。
 シリアの化学兵器問題で、英米仏の情報と、ロシアの情報が真っ向から対立しています。この場合、英米仏の情報の確度が圧倒的に高いです。
 英米仏の場合、国家が意図的に偽情報を流すことには、非常に高いハードルがあります。メディアがその真偽を追及してきますし、嘘が露呈した場合、政権担当者が国民世論から容赦ない批判を浴びることになるからです。政権担当者にとって、露呈のリスクが高く、しかも露呈した場合のペナルティが致命的であるため、「意図的に」偽情報を流すのは、あまりに危険行為なわけです(イラク大量破壊兵器問題のように、インテリジェンスの誤謬による誤情報・誤分析は当然あります)。
 それに比べて、ロシアの場合は主要メディアが実質的にロシア政府のコントロール下にあるので、ロシア政府はメディアも世論もさほど気にする必要がありません。なので、ロシア政府筋の情報には日常的にプロパガンダが入っています。
 べつに反米思想などは個人の自由ですから構わないと思いますし、思想的にロシアの主張に賛同することも構わないとは思います。ですが、ロシア情報はそれなりに割り引いて捉える必要があります。
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  1. 2013/08/29(木) 00:29:23|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<アサド政権の時間稼ぎ | ホーム | シリア情勢の解説なう>>

コメント

はじめまして、とても勉強になるブログをありがとうございます。
私はシリアについてはアサドが倒れてイスラム原理主義政権ができるくらいなら、世俗派のアサド政権のほうがマシかなあと思ってるのですが間違ってますでしょうか?
同じ理由でエジプトの軍事クーデターも消極的支持をしています。
  1. URL |
  2. 2013/08/29(木) 01:56:37 |
  3. tecmo #SJMMuUIM
  4. [ 編集]

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  1. |
  2. 2013/08/29(木) 08:04:05 |
  3. #
  4. [ 編集]

シリア問題でメディアなどで何か米露対立のみがクローズアップされていますがもう少し丁寧に分析する必要が有る。

まず基本的に米英は介入に消極的。シリアに影響力を持ちたいのはイランとロシアを一方とすると反対側はトルコと旧宗主国フランスです。

エジプトはモルシー政権が同じスンニー派の反体制派支援に乗り出していたところがクーデターで戦線離脱。それでトルコ首相は腹立ち紛れにイスラエルの陰謀を主張。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130821/mds13082110100004-n1.htm

ただし、エジプトのクーデターにイスラエルの支援があったのは間違い無い。エジプトのデモ隊が焼き殺されていますがイスラエル製の武器が使用されています。

イスラエルはイラン・イラク戦争で秘密裏にイランに武器を流して長期化させた様にシリア内戦も決着が付かないまま長期化した方が良い。隣国のヨルダンやレバノンは大量の難民の流入で潰れかけ。

優柔不断なオバマは期せずして内乱の長期化に手を貸しているので結果としてイスラエルの安全保障に寄与している。じりじりとしびれを切らせているのはトルコとアラブ連盟各国ですね。ロシアのプーチンはチェチェンでも万単位で大量虐殺している身でもありシリアで何万人犠牲になっても屁の河童です。
  1. URL |
  2. 2013/08/29(木) 08:15:10 |
  3. 道楽Q #-
  4. [ 編集]

道楽Qさんの指摘に乗っかると、あと、アサド政権が倒れるまでが長引くほどロシアの利益になります
つまり、内戦が長引けばその分国内の荒廃も進み、再建も困難になります。
当然、新政府作りやその後の政府運営が困難になるでしょう。

そうなれば当然、
「それ見たことか、アサド政権を倒したのは間違いだったのだ。我々は正しかった」
とロシアは自分の立場を正当化できます。予言の自己成就ですね。
  1. URL |
  2. 2013/08/29(木) 08:47:51 |
  3. うそこばん #mQop/nM.
  4. [ 編集]

〉私はシリアについてはアサドが倒れてイスラム原理主義政権ができるくらいなら、世俗派のアサド政権のほうがマシかなあと思ってるのですが間違ってますでしょうか?

私は、アサド後のシリアがイスラム原理主義政権になるとは考えていません。モスレムも含め、国民の多くがそれを望んでいるとは思えません。落ち着くまで混乱はあるでしょう。流血事件もあるでしょうが、もうそれは避けられないと思います。
  1. URL |
  2. 2013/08/29(木) 13:12:29 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

 ロシアがそこまで考えてるかどうか、私はわかりません。とりあえず中東の実質的な同盟国としてアサド政権を見ているということだと思うのですが
  1. URL |
  2. 2013/09/09(月) 22:05:17 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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