ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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アサド退陣を求める人々の叫び

 シリア内戦に関して、とくに北部の一部地域に、たとえば反政府軍系の不届きなマフィアまがいのグループが出てきたり、アルカイダばりのイスラム過激派が出てきたことをもって、「反体制派は国民から乖離した」と誤解している論調をたまに見かけるのですが、いわゆる「木を見て森を見ず」の典型例で、そういうことではありません。
 反体制派の一部にやり方に問題があるのは事実ですが、これだけの内戦規模から考えれば、奇跡的に抑制されたものといっていいでしょう。通常なら、大規模な略奪行為とか、報復殺戮があってもおかしくない局面ですが、シリアではそういう無秩序状態に陥っていません。反体制派の統一のなさを批判する論調もありますが、全体的にいえば、これだけ長期の過酷な状況で、反体制派や一般住民がモラル崩壊、秩序崩壊に陥らないのは、多くの途上国の内戦を取材してきた経験上、レアなケースと断言できます。
 反体制派に加わる勇気ある人々は、いまだ増え続けています。忘れてならないのは、反体制派もまた住民であるという事実です。イスラム過激派系の外国人が増えているのは事実ですが、反政府軍の大勢はもちろんシリア国民です。シリアの男たちは、家族を守るために反政府軍に加わるか、家族を守るために銃をとらないかを選択するだけです。
 シリアにもさまざまな勢力があり、家族を守るためにアサド派にならなければならない人々もいます。けれども、シリア国民の大勢はそれはもうたいへんな怒りをアサドに対して持っています。こうした事実は、現地からの声を拾えば簡単にわかることです。
▽7月10日 ラッカでの反政府デモ
 そういえば、「デモが減ったから住民は反体制じゃなくなった」ような誤解もときどき見かけますが、これだけ内戦化した今、危険なデモを住民総出で日常的にやるわけはありません。戦いの局面が代わり、手法が変わっただけです。

(追記)
 それと、「外国の介入がなければ勝利できない反体制派は、正統性がない」との論調もみかけますが、戦局は純粋に双方の戦力レベルの問題ですから、正統性(多数派が主導権を握る原則)とは関係ありません。
 人道的観点からは、もっと関係ない話です。仮に国際社会が「どんな外国の介入もダメ」とのタテマエに固執していれば、悲劇的状況にある人々を見殺すことになります(まさに今、シリアで起きてることですが)。
 カンボジアにベトナム軍が入らなかったら? ルワンダ紛争でツチ族をウガンダが支援しなかったら? リビアにNATOが介入しなかったら? マリにフランス軍が介入しなかったら? さらに酷い悲劇が生じていたことでしょう。
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  1. 2013/07/11(木) 15:33:49|
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コメント

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今回は特に問題は見受けられませんでした。
また立ち寄らせていただきます。
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  2. 2013/07/11(木) 22:08:03 |
  3. 誹謗中傷対策 無料相談 #0T3oWPUQ
  4. [ 編集]

秋田アンサーです。

秋田アンサーです。
今回、コメントさせていただきます。
また見せていただきます。
  1. URL |
  2. 2013/07/12(金) 17:14:12 |
  3. 秋田アンサー #wjC0Z5Zg
  4. [ 編集]

中田サ高住と申します。

初めまして。中田サ高住と申します。
興味をそそるブログですね。またお邪魔させていただきたいと思います。
これからも更新頑張ってください!

by 中田サ高住
  1. URL |
  2. 2013/07/15(月) 13:08:52 |
  3. 中田サ高住 #V9RfhyXk
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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