ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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繰り返される机上の空論

 G8の主要テーマに浮上したシリア問題ですが、「予定どおり」G7対ロシア、で物別れに終わりました。プーチンはここまで犯罪幇助してしまった以上、何が何でも手を引くことはないでしょう。
 この件で、日本の報道各社もいろいろ報じていました。総じてアサド政権の暴力を止める必要性については伝えていましたが、反体制派への武器許与に対して、内戦拡大につながる可能性への懸念にも言及していましたね。
 国連事務総長の政治的解決路線もそうですが、シリアの人々は、もうそんなタテマエにはうんざりしています。各国政府が「面倒だから」軍事介入したくないという本音は理解できますが、「平和的な政治的解決優先」的な感覚は、シリアで人々が日々直面している現実とはあまりに乖離しすぎていて目眩がしそうです。
 何度も当ブログでも書いていますが、アサド政権はヒズボラやイラン革命防衛隊の援軍も得て、歯向かう者は徹底的に弾圧する気でいます。反体制派がアサド排除にこだわるのは、アサド政権の暴力的本質を知っているからです。
 反体制派への武器供与が不可であれば、多国籍軍の介入による強制的な平和執行しか道はありません。でも、多国籍軍介入をする気がないのであれば、反体制派への武器供与しか道はありません。
 ロシアと話しても時間の無駄ですし、タテマエの話し合いに費やす時間自体が、躊躇なくアサド政権を支援するイランやロシアに有利に働いています。その間、犠牲になっているのはシリアの人々です。
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  1. 2013/06/19(水) 10:12:26|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

 嫌な現実ですが,「ホテル・ルワンダ」的選択,すなわち「放置」が,欧米首脳からは現状ベストだと思われているのかもしれません.
 
  1. URL |
  2. 2013/06/20(木) 19:54:07 |
  3. 消印所沢 #-
  4. [ 編集]

こんにちは。
以前からブログを拝見していて疑問に思ったのですが、英仏やアメリカと言った国はシリアの支援に乗り出すにあたって、
何故ロシアのことは置いておくという選択肢をとれないのでしょうか。
  1. URL |
  2. 2013/06/22(土) 02:33:50 |
  3. doramati #-
  4. [ 編集]

消印所沢様
とくに国益上、介入のメリットもあまりないということかと思います。人道的観点からの世論動向ぐらいしか欧米首脳を動かす動機は見当たりませんが、かつて良かれと思ってイラクに介入したら侵略者呼ばわりされたトラウマもあるでしょうし、やはり慎重にならざるを得ないだと思いますが。
  1. URL |
  2. 2013/06/22(土) 11:41:47 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

doramati様
冷戦時代は安保理などあまり関係なく、米ソともに自衛権の拡大解釈で競っていたのですが、冷戦終結以降は、安保理決議を錦の御旗にするのが慣習化しています。
シリアの悲劇は、そんな時代に古い冷戦構造が突如持ち込まれてしまったことといえます。
ロシア抜きということは、安保理決議なしで、ということなので、トルコを前面に立ててNATOの集団的自衛権でいくか、亡命政権と同盟関係を結び、集団的自衛権の拡大解釈でいくか、アラブ連盟、国連総会、国連人権理事会、「シリアの友人会合」など安保理以外の諸機関を総動員し、とにかく人道上の介入容認という空気を醸成したうえで、力技でいくかといったことになろうかと思います。
ただ、いずれも大義名分的に一歩踏み出すことになるので、壁は大きいです。ロシアが文句を言うでしょうが、国際的に孤立させれば黙るしかないだろうと、オバマ大統領がそう腹をくくればいいのですが
  1. URL |
  2. 2013/06/22(土) 12:10:10 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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