下の記事は、今もっとも懸念される宗派抗争の例といえます。
▽衝突でシーア派60人死亡=シリア(時事)
スンニ派イスラム過激派系反政府軍の拠点に、隣接するシーア派の村の民兵が奇襲をかけて2人殺害。反政府軍が報復として村を襲撃し、壮絶なバトルで反政府側戦闘員10人死亡、シーア派側戦闘員が60人死亡、という事件です。60人の死亡は多いので、もしかしたら処刑が行われた可能性がありますが、まだ詳細は不明です。もしそうであれば、反政府側の戦争犯罪になります。
(ただし、戦争の現場というのは、敵戦闘員への報復処刑と、一般住民の虐殺は同等には扱われません。私自身は反政府軍支持ですが(正確には「イスラム過激派以外で強圧的言動を抑制している世俗派系反政府軍」。いちいち書くの面倒臭いなあ)、たとえば反政府軍が非武装の一般住民を虐殺することと、政府軍が反政府軍捕虜を処刑することでは、当然ですが前者の犯罪度が高いと考えます。国際法違反の捕虜処刑がいいわけではありませんが、武器をとって戦うとはそういうことで、戦場の常識です)
ところで、この件の発端はシーア派民兵側の奇襲ですが、村の民兵の総意ではない奇襲だった可能性もあります。これはあくまで仮定ですが、宗派抗争が危険なのは、一部の跳ね返りの暴走がコミュニティ全体の危機に直結することです。
コミュニティの危機となれば、生存のために誰もが戦闘に参加せざるを得なくなります。宗派抗争が怖いのは、まさにその点です。
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- 2013/06/13(木) 17:52:45|
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初めまして。大寅 結人です。
ブログ読ませて頂きましたのでコメントを残させていただきます。
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- 2013/06/13(木) 20:04:30 |
- 大寅 結人 #yl/YvgLE
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