ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

独裁を維持するもの

▽核問題:朴次期大統領「旧ソ連は核兵器があっても崩壊」(朝鮮日報)
 朴槿恵・次期大統領の発言は以下。
「北朝鮮が多くの核実験を行い、核兵器の能力を高めたとしても、国際社会では孤立し、国民を窮乏状態に陥れ、それによって国力を消耗させるようでは、結局破滅の道を自ら招くことになる。旧ソ連は核兵器がなくて崩壊したわけではないということを認識すべきだ」
 旧ソ連について、大枠ではその通りですが、直接的には情報公開と監視・統制の緩みが体制崩壊を招いています。
 北朝鮮の独裁体制を維持するためには、内外のレジーム保障システムが必要です。外に関しては、これは核ミサイル武装に尽きます。外から攻められない抑止力を持つということで、北はもう半世紀もかけて核ミサイル武装の目標に邁進しています。
 それより重要な対内政策としては、監視・統制の徹底に尽きます。もちろん経済状況を良くし、国民生活を良くすることは安定に寄与しますが、それだけで独裁は維持できません。もっとも重要なのは、恐怖支配を徹底されることで、実際、北朝鮮王朝3代はそのようにして維持されています。
 恐怖支配の道具ですが、一般国民に対しては、秘密警察、党、軍などを総動員して最優先事項として実施しています。秘密警察内部、軍内部に対しても、二重三重の監視・統制システムを作っています。
 北朝鮮政治の分析の際、軍部の掌握といった観点が非常に重要ですが、これはよく言われる「軍部の支持を得る」「軍部の歓心を買う」といったユルいものよりも、徹底的な恐怖支配に基づく「軍部の監視・統制」がより重要です。その仕組みはいくつもありますが、金正恩政権は現在、軍総政治局に強力な権限を集中させ、軍内部の危険分子・予備軍を徹底的に粛清しています。
 北朝鮮の独裁体制の2本柱は対外的な「核武装」と対内的な「恐怖支配」で、それは過去も現在も変更はないように見えます。最近、この前者について発言させていただく機会をいくつかいただいているのですが、後者についてはなかなか話す機会がありません。
 北朝鮮の経済状況はかなりひどいことになっているらしく、水面下では軍内部ですら不満の声が出てきつつあるという情報もありますが、独裁政権の最優先方針は、軍部の歓心を買うのではなく、「不満分子を殺せ」であることに留意する必要があると思っています。
スポンサーサイト
  1. 2013/02/14(木) 13:13:26|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<「脅威」の現実性評価 | ホーム | ついに核の脅威下に入ったらしいのに・・・>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://wldintel.blog60.fc2.com/tb.php/1142-b34cd35f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。