ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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実現可能性はないが圧力材料にはなるシャラ交渉案

 シリア国民連合のハティーブ議長が、アサド政権との対話路線を打ち出しました。
 シリアでは政府軍と反政府軍の攻防が現在、ほぼ膠着状態に陥っています。戦局は反政府軍優勢で推移していたのですが、政府側がまだまだ武器弾薬の備蓄が豊富なのに対し、反政府軍側ではとくに弾薬の欠乏が顕著になっています。
 そんな状況の中、政府軍による市街地砲爆撃で一般市民の死者が増え続けているため、これを止めるためにハティーブが方針を転換したという流れです。
 もっとも、反体制派陣営の主流では、大量殺人者であるアサド本人との妥協は考えられません。国民連合の内部でもいろいろ議論はあったのですが、ハティーブはそこで、「アサドの命は助けるが、政権から外し、シャラ副大統領と対話する」というプランを提案しました。
 ですが、これは実際にはアサド側が受諾する可能性はほとんどないでしょう。アサド政権でのシャラのポジションは言葉どおりの「お飾り」であり、民衆蜂起後はむしろ「反乱容疑者」として厳しい監視下におかれています。アサドがそんな人物に権力委譲するなどということは考えられません。
 なので、ハティーブ提案の実現可能性はほぼゼロと見ていいですが、外交上は、アサドの本性を暴きだす効果は多少期待できます。国際社会はハティーブ提案を強力に後押し、アサドに圧力をかけることが急務だと思います。
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  1. 2013/02/06(水) 11:43:24|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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  1. URL |
  2. 2013/02/06(水) 18:54:22 |
  3. @よしき #Pg0b8NKs
  4. [ 編集]

冷静に考えれば、当初ろくな武器も無くもっぱら自動車爆弾やロケット弾の散発的な「テロ行為」程度から始まった反政府武装闘争が、アサド政府軍と「ほぼ膠着状態」になること事態が異常といえば異常なんですが…やはりシリア人(=シリア国籍を持つシリア在住の人間)の大多数にはアサド政権が支持されていないことが図らずも証明された、という気はいたします。

反政府勢力の弾薬の欠乏が本エントリーで指摘されておりますが、国外とつながりのあるイスラーム主義グループは武器弾薬の調達という点でも存在感を増しつつあると考えていいのでしょうか?以前貴ブログに質問をし、回答を頂いた後からもマスメディアなどで動向をちょくちょく確認しているのですが、反政府勢力内でのイスラーム主義勢力伸張を示唆するニュースや情報を度々目にするようになった気がします。
  1. URL |
  2. 2013/02/15(金) 06:14:05 |
  3. AJAX #qXOZr2Kk
  4. [ 編集]

 シリア人社会と親戚として20年以上付き合ってきた経験から言えば、アサドが支持されているなどというのが虚構であることは最初から明白なこと。メディアでなかなかアピールできなかったのは私の力不足です。
 イスラム勢力にはさまざまなグループがあるので、一概に言えませんが、とくにイスラム組織だけが突出して武器調達力や資金力があるということでもないようです(ヌスラ戦線でも、手持ちの武器の大方は鹵獲兵器です)。
 イスラム勢力でも主力は地元シリア人なのですが、死地に生きるうちに宗教色に染まるという傾向は、とくに戦闘員の間に広く見られるようです(私の知人でも、かつては形式だけモスレムだった人が、戦争によって強固なモスレム思想になった人が何人もいます)。
 もっとも、これもさまざまなケースがありますので、それがすべてとはもちろん言えませんが。
  1. URL |
  2. 2013/02/16(土) 20:11:03 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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