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ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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やはり中距離弾道ミサイル実験も同時強行?

▽米韓、北朝鮮核実験とミサイル発射に警戒(TBS)
 JNNの取材に対し、米韓の国防当局者が「射程6000キロ程度の移動式弾道ミサイル(KN08)が核実験とあわせて発射される可能性が高い」と証言したとのことです。
 これは、1月18日付『ニューヨーク・タイムズ』が「KN08を国内各地に移動させていることをアメリカ当局がキャッチした」と報じたことと関連しているものと思われます。
 北朝鮮はすでに「アメリカに対する防衛力の向上」を口実に軍事的な活動をすることを公言していますから、この機会に「やれることはやっておこう」とする可能性は確かに高いですね。
 KN08が本当に飛ばせるものかどうかは不明ですが、もしも完成しているなら、それはもちろん実験しておきたいところでしょう。また、ムスダンもまだ発射実験をしていませんので、こちらも発射を強行する可能性は非常に高いと思います。さらに、ノドンの再実験もあるかもしれません。
 ムスダンもKN08も、軍事パレードでの映像以上の情報はなく、仕組みも性能も推測するしかなかったわけですが、これで正体が多少わかるかも、です。
 また、仮に発射実験を行なうとすれば、具体的にどこで、どんな実験になるかも注目です。

(追記)
 今回の核実験準備やミサイル発射などに対して、韓国メディアではあいかわらず「緊張を高め、アメリカを交渉に引きずり出し、平和条約と経済援助を得るのが目的だ」というような論調が多いですね。日本でもそうした見方はむしろ主流派となっています。
 無論、そうした「穿った見方」があってもいいとは思います。が、情報分析の観点であれこれ検討してみたのですが、どうしてもその根拠は非常に希薄だとしか思えません。
 これは何度も書いてきたことですが、また書きます。
 金正恩政権がアメリカに独裁政権を認めさせて平和条約を締結したいということと、できれば経済援助を得たいということは、金正恩政権の利益になることですから合理的ですが、他方、軍事的緊張を高めることは金正恩政権にはマイナスですし(国内の引き締めという見方もありますが、北の体制からすると、そちらは強権で比較的どうとでもなります。それより、米韓と戦争になれば、軍事力に劣る金正恩体制は存続すら危うくなります)、経済援助など、そこそこもらっても核ミサイル開発経費よりずっと小額ですから、理由にもなりません。
 対米交渉目的アピール説(=外交カード論)は、つまりは北朝鮮性善説に拠っていますが、多分に分析者の願望が入っている気がしてなりません。
金正恩政権のサバイバル戦略としてもっとも合理的なのは、「軍事的緊張⇒米朝交渉⇒平和条約」ではなく、「核ミサイル武装⇒米朝交渉⇒平和条約」です。しかも、政権防衛上もっとも重要なのは核ミサイル武装のほうであって、平和条約などはべつになくとも構いません。それはあったほうが政権にもベターですが、それが政権維持を担保する最重要要件とはなりません。条約など、状況や条件次第で破棄され得るものですし、北朝鮮に内乱が生じた場合などもどこまで適用されるか保証はありません。
 その点、政権側に物理的な対米核抑止力があれば、北朝鮮は米軍に怯えなくてもよくなります。金正恩にとって、手が届くところにまでに来た決定的な戦略兵器を得ることなく、対米交渉など本音では考えていないでしょう。軍事的緊張だとか、対米アピールなどはむしろ、核ミサイル開発にとっては逆効果です。できれば放っといてもらいたいことでしょう。そこは目的と手段をきっちり見極める必要があると思います。
 国際社会は(むろん日本政府も)、北の交渉戦術に騙され、時間稼ぎを許してしまった挙句に、核ミサイル武装一歩手前まで許してしまいました。北朝鮮は何が何でも核ミサイル武装を最優先しているとの認識で、対策を練る必要があるのではないでしょうか。
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  1. 2013/02/05(火) 02:44:39|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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