1月2日、ピレイ国連人権高等弁務官が「7つの異なる情報源からの情報を元に計算したところ、昨年11月末までの死者は5万9648人」「その後の推定も含めると、本日までの6万人を超えた」との見方を明らかにしました。
これまで外国プレスは主にロンドンのシリア人権監視団の推計による「4万5000人を超えた」といった数字が主流だったのですが、これは死者の氏名などの具体情報がほぼ確認された事例であり、実際にはさらに多いと見られていました。私の印象でも「6万人超」は妥当な推定といっていいかと思います。
シリアの人口は約2200万ですが、その中の6万人超です。日本の人口に換算したら、35万人超が殺害されたようなものです。この状況が深刻なのは、数字もそうですが、とくに昨年春~夏以降に急増した犠牲者の多くが、政府軍の無差別砲爆撃で殺害された女性・子供・老人を含む一般住民である点です。
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- 2013/01/03(木) 11:37:13|
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犠牲者が二万人を超えたころから急激に数が膨らみましたがこれはどういう事でしょうか。
シリア空軍の無差別空爆の虐殺を進行した時期に重なるとかの具体的理由があるのでしょうか?四万五千人から六万人とかギャップがありますね。
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- 2013/01/05(土) 00:00:24 |
- 道楽Q #-
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自由軍と政府軍の正面の戦闘が増えたことと、政府軍が市街地に砲撃・爆撃を強化したことによると考えていいと思います。6万人の算定についてちょっと元資料を検証する余裕が今はないのですが、シリア人権監視団の数字は実態より小さいのではないかとの指摘は以前からありました。これだけの混乱状況ですので、いずれにせよ数字はアバウトなものだと思いますが。
- URL |
- 2013/01/06(日) 20:55:35 |
- 黒井文太郎 #-
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新年明けましておめでとう御座います。昨年の今頃は残虐な指導者によるシリア内戦の犠牲者は六万人でしたが一年経った現在は十一月時点で十二万人に達っした。
http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013110101001317.html
少し考えれば分かるが米国大統領がシカゴやロスアンゼルスを戦車で住民ごと破壊するだろうか。否。独逸首相がフランクフルトやハンブルグを戦闘機で爆撃するか。否。フランス大統領がパリで化学兵器で住民を殺戮して責任転嫁するだろうか。否。
こういう事すら分からない幼稚な「情報通」が生まれてしまったサイバー空間。ポストモダニズムの遊戯性。高等教育を受けてもシリア化学兵器使用放置と尖閣危機が繋がっていると理解出来ない輩が実に多い。
安全保障あっての経済・外交・文化である。米軍の保護に甘えて来た戦後日本人は昨今の国際情勢変化に対応出来るだろうか。戦後日本人の安全保障リテラシー向上という尊い使命を貴ブログは負っているのである。黒井先生には今年も怯まず倦まず匍匐前進して頂きたい。
- URL |
- 2014/01/04(土) 16:52:36 |
- 道楽Q #-
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