ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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シリアの義父の死

 世界の耳目はガザに集まっていますが、シリアでも殺戮は続いています。
▽シリア政府軍によるロケット弾発射シーン
1120SR1.jpg
 15日に投稿されていた動画です。ラタキア近くのヘッフェという町に対し、政府軍が無差別攻撃しています。兵士たちは楽しげですが、やっていることはひどいものです。

 さて、シリア情勢に関する私の情報源のほとんどは、反体制派のネット発情報で、なかでも比較的証拠性の高いユーチューブ投稿動画の裏付けのある情報を重視しています。
 また、シリア情報のソースをずっとチェックしていると、さまざまなサイト(報道メディアを含む)の癖のようなものが、だいたいわかってきます。誤報や誇張はどんなソースにも含まれますが、そのあたりの癖を勘案し、参考情報とするようにしています。
 他方、シリア国内に住む知人らから直接話を聞くこともありますが、情報面ではあまりたいした話はありません。ただ、知人がいるということは、情報収集に対する自分のモチベーションにはなっています。

 ところで、もともと国際テロ・インテリジェンス・情報戦などをテーマとしてきた当ブログですが、このところすっかりシリア内戦関連サイトになっています。事情があってこれまで公表してきませんでしたが、それには個人的な理由があります。
 拙ブログでは以前、私が28年前からシリアを何度も訪問していたことを書きましたが、それだけでありません。実は私の妻はシリア人で、そのためシリアという国とは、それなりに長い年月、否応なく関わってきました。
 このあたりの恐怖感は日本の人にはなかなかわかっていただけないかもしれませんが、きわめて強力な秘密警察国家のため、現地の親族の保安上、これまでそのことは公表できませんでした。
 しかし、現地がアナーキーな状況になり、親族の諸事情の変化もあって、最近になって、秘密警察による保安上の懸念が大幅に緩和されてきました。
 そこで、そろそろ公表しても構わないかなと思案していたところだったのですが、そんな矢先の先週末、シリアの義父が急死しました。病死ですが、内戦のために治療を受けられないなかでの死でした。
 もっとも、内戦で殺害された親類もいます。ちょうど山本美香さんが殺害された頃、当ブログで私は、ダマスカス在住の知人の老人がアサド派民兵に射殺されたことを紹介しましたが、その人は私もよく知っている伯父でした。
 もっとも、こうしたことはなにも妻の家族だけの話ではありません。シリアではほとんどの人が同じような、あるいはもっと凄惨な体験を持っています。
 義兄や義弟たちも、いろいろひどい目に遭っています。うち1人などは、何ヶ月も秘密警察に拘束され、ひどい扱いを受けています。今でも幼い甥や姪たちは、死体の山と砲撃の恐怖の下で暮らしています。ひどい状況ですが、そんな話を私はもうずっと前から聞いています。
 通りはいつ銃弾や砲弾が飛んできてもおかしくない危険な状況ですが、知り合いの聖職者に頼んで、とりあえず義父の葬儀らしきものはやってもらったそうです。シリアではものすごく恵まれている幸運なことだそうです。なんともやりきれません。
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  1. 2012/11/21(水) 03:47:31|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

黒井先生の奥様は御父上の御葬式に出れなかったのですか。

ただただ、御悔みを申し上げたいと思います。


しかし、道理で尋常で無いシリア情報をお持ちのはずだ。
  1. URL |
  2. 2012/11/21(水) 06:33:33 |
  3. 道楽Q #-
  4. [ 編集]

親族より「今は危険すぎるから絶対来るな」ということでした。
  1. URL |
  2. 2012/11/21(水) 14:58:02 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

今奥さんの父上がお亡くなりになったことをしりました。Sさんのお悲しみ、なんと言ったらよいか言葉もありません。
シリア内戦とその現状については意見もあるのですが、今日はまだよるところもあり、今事務所をでなければなりませんので、次の機会にまたコメントさせていただきます。うちの妻の父も8年前になくなったのですが、当然葬式には間に合いませんでした。帰ったら妻にも知らせます。
実はここ数日クライアントのT木さんの仕事をしていて、今日何気ない話から、黒井さんとこの間まで政府事故調の編集の仕事をやっていたとのことで、黒井さんを思い出し、HPを開いらSさんのお父様の訃報です。
今日は時間がないので、またお邪魔いたします。A山
  1. URL |
  2. 2012/11/21(水) 21:47:39 |
  3. A山 #-
  4. [ 編集]

A山さん コメントありがとうございます。そんなわけで、お正月の年頭の挨拶は失礼させていただきます。
実際のところ、親族・知人は誰もがかなり厳しい状況で、いかに生き延びるかという段階になっています。置かれた立場はそれぞれで、詳しくは書けませんが、マジで危険に直面している人もいます。まだしばらく長引きそうなので、心配しています。
  1. URL |
  2. 2012/11/22(木) 02:22:32 |
  3. 黒井文太郎 #-
  4. [ 編集]

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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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