▽接続水域に30日連続=中国公船、4隻入れ替わり―尖閣沖(ウォールストリート・ジャーナル日本語サイト 11月 19日)
接続水域だから合法だ、というのはタテマエで、明らかに領有狙いの実績積み上げですね。実際、領海にもしばしば侵入していますが、そういうことをさせてしまっているということは、もはや実効支配しているとは言えないでしょう。
尖閣問題について、「日本が実効支配しているのだから、敵の挑発に反応するだけ損」といった見方もありますが、領海侵犯されても実力行使しなければ、そもそも“前提”が成立していないことになります。
中国公船はこうして接続水域でのプレゼンスを恒常的なものにしましたから、次はいよいよ領海内プレゼンス恒常化を狙ってきます。そのとき、では海保は実力行使、つまりまずは威嚇射撃をすべきでしょうか?
領土を守るということはそういうことで、それもタテマエとしては正攻法なのですが、損得勘定としては、別の対応のほうが結果的に得ではないかなと思います。
たとえば、日本側が威嚇射撃などすれば、相手も威嚇射撃で応じることになります。相手は「ここは中国領だ」と宣言していますから、必ずそう応じるとみるべきです。どちらも戦争は望んでいませんから、いったんそこで矛を収めるとすると、日中ともに1点ずつの得点ですが、結果は「国境紛争が決定」の事実だけが残ります。
それよりも、領海侵犯で中国側が1点加えたら、日本側はそれに応じて、尖閣に上陸するという1点を加えたほうが得です。たとえば、魚釣島に海保あたりの職員を上陸させる。中国船が領海侵犯すれば当然、海保の巡視船の活動が強化されますが、そのバックアップのためのなにかの調査とかの名目を適当に作ればいいでしょう。日本の右翼活動家をどんどん上陸させて、その取り締まりという口実もアリです。
いずれにせよ、それを中国側の領海侵犯のたびにやる。中国側がそれを阻止しようとすれば、武力攻撃しかありませんが、いきなりそこまではやれません。
となれば、両者ともに1点加算としても、結果として「日本側が島内で活動した」という実績が残ります。そのうち、日本側の人員の上陸をなし崩しに恒常化し、なし崩しに船溜まりやヘリポートの建設につなげていきます。中国側の領海侵犯もそうですが、いっきにやると問題になるので、こういうことは少しずつ“なし崩し”が重要です。
こうしたことが、何もない無人島の領有権を争う際には、決定的な実績になります。
先般の反日デモの様子をみて、「中国側を刺激しないほうがいい」との言説をよく見かけます。商売としてはそれもいいかもしれませんが、このまま放置すると、尖閣は諦めることになると思います。
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- 2012/11/19(月) 09:05:17|
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- 2012/11/20(火) 00:56:56 |
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