▽イラク:露軍機を購入…首相「米、納入遅い」(毎日)
▽「クルド独立へ住民投票」自治政府外相が意向(読売)
混沌のイラク情勢ですが、敵味方関係がいよいよ複雑になってきています。
大元の原因は、イスラム過激派ISISの攻勢です。スンニ派過激派であるISISの攻勢を脅威とするのは、マリキ政権、イラン、それにアメリカです。なので、イランとアメリカが反ISISを支援しています。ただし、温度差はあって、イランは同じシーア派のマリキ政権を強力にバックアップ。対するアメリカは、ISISがバグダッドを落とすようなことがなければさほど全面的な軍事介入には向かわない姿勢の、制限された消極的介入に留まっています。
と、そこに割り込んできたのがロシアですね。マリキ政権とイランの密接な関係が主ですが、ロシアもマリキ政権に肩入れしてきました。
シリア情勢とも絡み、事態はかなり奇奇怪怪な展開ですね。ちょっと整理します。
まず、ISISと組んでいるのは旧バース党勢力です。スンニ派繋がりでもありますが、反マリキ政権繋がりですね。ただし、旧バース党勢力よりはやはりISISの戦闘力が抜きん出ています。
マリキ政権を支援しているのは、まずはイラン。イランはシリアのアサドの同盟者でもあり、その流れでマリキ政権とアサド政権も協力関係にあります。シリア内戦ではイランの革命防衛隊、イラクのシーア派戦闘グループがアサド支援で部隊を送っています。これまでアサド政権はシリア国内で勢力を拡大してきたISISとは、対反政府派戦術としてさほど真剣に対決してきませんでしたが、今回、ISIS叩きに参加しています。
ロシアもアサド政権の同盟者でしたが、今回、マリキ政権支援に乗り出しています。つまり、マリキ政権=イラン=アサド政権=ロシアという繋がりです。このいわば悪役同盟に、反ISISということでアメリカも加わってます。
他方、アメリカはシリアの反体制派支援に乗り出してきました。
▽米大統領:シリア反体制派へ5億ドル支出 議会に承認要請 (毎日)
オバマ政権はシリア内戦への介入には消極的でしたが、さすがにISISの台頭には危機感を覚えたのでしょう。ISISを叩くにはシリア反体制派を強化する必要があります。この金額だけではいっきに形勢逆転とはいかないでしょうが、それでも反体制派にとってはありがたいことです。この動きがもっと本格化すればよいのですが。
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- 2014/06/30(月) 05:52:00|
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▽北朝鮮:ミサイル発射 日本海へ2発 政府、日朝協議は開催(毎日)
こうしたことが起きるたびに必ず「北朝鮮の狙いは?」という推測が浮上します。
ということで今回も「日朝協議への牽制だ」とする推測もあるようです。事実は誰にもわからないことですが、それでもまあ、いつものごとくこうした推測に根拠はないですね。たいして牽制にもなっていませんし。
日朝協議のモチベーションが高いのは拉致問題を最重要課題とする日本側で、それに対して北朝鮮側はいわば「関係継続に意味がある」というところですから、こんなかたちで牽制する意味もあまりありません。
北朝鮮側は通常の訓練だとの主張ですが、可能性としてはまあそういうことなのではないかと思われます。もちろんこれも推測ですが、発射訓練そのものは北朝鮮軍としては定期的に実施したいものではあります。
- 2014/06/30(月) 04:15:40|
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まだ明確になったわけではないですが、
▽乗員、酸欠で無反応状態だった可能性 マレーシア機不明(CNN日本語版)
だそうです。
やっぱりそうか・・ということのようです。
(追記)
昨日、TBSの夕方ニュース「Nスタ」で音声コメントを採用していただきました。北朝鮮軍の関係です。
- 2014/06/28(土) 15:56:10|
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24日、日本テレビ「ニュースevery」でVTRコメントを採用していただきました。北朝鮮軍の関連です。
また、現在発売中の『週刊現代』でコメントを採用していただきました。集団的自衛権の関連です。
また、現在発売中の『月刊宝島』に寄稿しました。中国軍サイバー部隊の関連です。
また、本日発売の『フライデー』でコメント提供しましたが採用されたかどうかは未確認です。安保とか中国とかの関連です。
ところで、集団的自衛権は政府が突破の構えですね。反対派は公明党の抵抗に期待しているようですが、まあこのまま行くでしょう。
また、それ以外にも集団安全保障の話が出てきています。これも徐々に拡大されていくことでしょう。
こうした動きに反対の方も当然いらっしゃるでしょう。今のところ政府は日本の安全保障に直結したケースに限定するような雰囲気の言い方を強調していますが、なんとなく曖昧でもあるので、「日本のためだけの武力行使しかイカン!」という考え方もあるかと思います。
私は違う考えですが、日本の軍隊を外に送るわけですから、日本人が戦死することにもなるわけで、それに対してあくまで「大事なのは日本人の命だけ!」と固執する考えがあるのも理解できます。世界中の多くの国はとっくにそんなことは経験してきているわけですが、「そんなことは関係ない」と日本人のことだけを考える考えがあっても、まあしかたないかなという気がしないでもないです。
ただですね、自衛隊の海外派遣に対して、人道的観点から反対するという一部の論調、これはまったくの的外れだと思いますね。
人道主義とエゴイズムは反対の概念ですから、一国平和主義というナショナルなエゴは、人道主義の対極にあります。国外でたいへんな暴力・人権侵害が行われているときに、それを見てみぬふりをして、「絶対に武力では介入しないのが人道主義だ」というような考えは、論理が破綻しています。
SNSで紹介されていたいくつかの文章の中に、「日本人には人を殺して欲しくない」というような文言がありました。これはつまり、「日本以外のところで大虐殺が行われていても、日本人は知らんふりしましょう」ということですね。なので、これは人道主義の反対の意見ということになります。
また、こんな意味の文章を目にしたこともあります。
「日本が手を組むのは、世界中で悪行の限りを尽くしているアメリカ。日本はこれからそんなアメリカの悪行に手を貸すことになる」
あまりに単純すぎて眩暈がします。悪行というのは、どちらかといえばボコハラムとかISISとかアサドとかサダム・フセインとかカダフィとか、そういうのでしょう。アメリカの対外政策にも批判すべき点はありますが、では上記したようなワルモノたちとアメリカでは、どちらを排除するのがより人道的なのでしょうか。
アメリカ主導のさまざまな多国籍軍のミッションに多くの国がこれまでも参加してきましたが、それらの民主国家たちは、自分たちのミッションを「悪行」とは対極に考えています。
とにかく今日も、イラクやシリアでは人々が殺害され続けています。
- 2014/06/27(金) 08:55:50|
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先月発売の別冊宝島『太平洋戦争 超兵器大全』で、陸軍登戸研究所関連の記事を採用していただいています。
▽太平洋戦争 超兵器大全 (別冊宝島) 別宝『艦これ』編集チームの制作で、内田弘樹氏も執筆されています。
また、今月発売の別冊宝島『黒い皇帝プーチン』で記事を3本を採用していただきました。
▽黒い皇帝プーチン (別冊宝島) 拙稿タイトルは、以下。
「青年時代のプーチンにみる忠誠心とロシア式官僚処世術」
「クリミア併合で発揮したプーチンのインテリジェンス」
「シリア内戦死者16万人のA級戦犯こそプーチンだ」
本当は、当ブログでも再三書いているように「プーチンは北方領土を返す気は全然ない!」という分析記事を寄稿したかったのですが、なかなか紙媒体では難しいかも。まあ、いろいろ反発が来ますからしょうがないです。分析記事に感情的に反発されても困るのですが(苦笑)
また、久々の構成・執筆ですが、やはり今月、別冊宝島『日本人なら知っておきたい満州国の真実』が発売になりました。
▽日本人なら知っておきたい満州国の真実 (別冊宝島) 企画自体は編集部ですが、全体の構成と執筆を担当させていただいています。インタビュー記事として半藤一利氏、奥野誠亮氏の2本があるのですが、うち奥野氏記事は編集部企画でライターの浮島さとし氏が担当されています。
こうした分野も左右両陣営にさまざまな立場の方がいらっしゃるわけですが、私自身は半藤氏と非常に近い考えですね。
いずれにせよ、長年の歴史マニアとしては、たいへんやりがいのある仕事になりました。できれば今後も、機会があれば日本史分野に挑戦していきたいと希望しています。
- 2014/06/16(月) 14:26:17|
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ブラジルW杯に世界中が注目している今も、各地で戦火が拡大しています。
シリアでは相変わらず内戦が続き、政府軍機による市街地爆撃が継続中です。
リビアでも紛争が拡大。治安が崩壊しつつあります。
東部ウクライナでは政府軍と親露派民兵の戦いが拡大。親露派側ではロシアが裏でかなり暗躍しています。
パキスタンでは、「パキスタン・タリバン運動」(TTP)によるカラチ空港テロに参加したウズベク人民兵組織「ウズベキスタン・イスラム運動」(IMU)のパキスタン北西部の拠点を、パキスタン軍が攻撃。ウズベク人ゲリラ多数が殺害されています。IMUはこのところ中国国内での活動が強化された可能性のあるウイグル人テロ組織「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)との関係が深いですが、今回のパキスタン軍の攻撃によって、ETIM兵士が死亡した可能性もあるようです。
で、もっとも風雲急を告げているのがイラクですね。
スンニ派イスラム最凶過激派「イラクとシャームのイスラム国」(ISIS)と、シーア派主体のマリキ政権軍の攻防が激化。ISISには旧サダム・フセイン政権派残党が協力し、他方のマリキ政権側にはシーア派繋がりで事実上の後見人でもあるイランから革命防衛隊が参戦。さらにISISの勢力拡大を阻止したいアメリカも、対ISIS戦を支援するようです。対ISISで、奇しくもイランとアメリカが同じ陣営に入るという珍事となっています。
ということで、イラクではおおまかに言えば「スンニ派過激派VSシーア派」の構図がさらに拡大したことになります。
ただし、これは宗派対立が戦いの主軸ということでもないですね。スンニ派のクルド民兵は同じスンニ派のISISと戦っていますし、イラクのスンニ派ではISISの強引な恐怖支配に反感も強くあります。要するに、「敵の敵は味方」「敵の味方は敵」の徹底ともいえます。
中東は昔からそうですね。
(追記)
少し補足します。
もちろん現地にもいろいろな考えの人がいますし、対立構造も単層要因ではなく複合的なものではあるのですが、パレスチナ問題などもそうですが、日本の中東研究者や、私より一世代前のジャーナリスト、あるいはその影響を強く受けた方々には、どうもイズム偏重の傾向があるように感じます(もちろん全員ではありませんが)。
その点、私の現地経験での印象は、イズムよりももっと打算的な要因が強いわけです。
ただ、「すべて打算だけ」でもないです。これは現地の人にも多い考えなのですが、「どうせみんな金儲けのため」だけでもないように感じます。紛争の深層を経済的利益の視点だけで見る言説もありますが、それも違うように思います。
要するに、中東の紛争地域でサバイバルするということは、かなり熾烈なもので、表面上のイズムを逸脱しないように気を遣いながら、「敵の敵は味方」「敵の味方は敵」が基本形になる、と。もちろんその裏では本音の打算もある、と。大雑把に言えば、そのような構造が主なのではないかな、と思っています。
- 2014/06/16(月) 07:14:05|
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今朝のTBS「あさチャン」で文字コメントを採用していただきました。中国軍機異常接近事件に関してです。
これで思ったのですが、こうした事件が起こると必ず出てくる「中国は巨大な国家で、中央の統制が地方にまで行き渡っていない。とくに各地方の軍は独自勢力を持っていて、自身の王国を築いており、軍中央・党中央に従わない。こうした事件は、現地の軍上層部が勝手に暴走しているのだろう」との見方の、その根拠がまったくわかりません。
かつて予算不足の時代、軍区ごとに自前でビジネスをやっていて、その部分でかなりの自己裁量が認められていたわけですが、それで指揮統制も軍閥割拠のようなイメージなのでしょうか。たしかに中国軍の内情は不明な点が多いのは事実ですが、習近平体制でもそんな無統制など、ちょっと考えられません。
「中国軍は訓練ができていない」という俗説も疑問です。自衛隊の優秀さを評するに「世界一厳しく訓練され、世界一統制のとれた部隊」みたいな言い方をたまに聞きますが、それもどうかなと思います。世界中に、厳しく訓練された部隊はいくらもあります。中国軍のたとえばSU27の操縦士が、中途半端な訓練しか受けていないとは考えにくいですね。日中操縦技能競争をやったわけではないので、実際のところはわかりませんが、「現地の軍が暴走」説も、「訓練できていない」説も、やはり具体的根拠のない憶測にすぎません。
また、6月10日、TBS「ひるおび」で音声コメントを採用していただきました。ブラジルのテロ対策に関して。
また、6月7日、フジテレビ「ワイドナショー」に出演させていただきました。スノーデンのその後、です。
スノーデン事件を扱った『暴露』では、メインではないですが、日本に関する情報もちらりとあります。
ひとつは、ニューヨークの国連代表部から情報がとられていたこと。具体的な方法は不明ですが、どうやら代表部内に情報奪取のための特殊な機器が仕込まれていたようです。
2つめは、NSAは主に海底ケーブルのアメリカ東西海岸の陸揚げ拠点などを中心に、ごっそりとインターネットのトラフィックをモニタリングしていたわけですが、その標的のなかに挙げられた外交や経済情報のターゲット国に、日本の名前もありました。
3つめは、文章内にはないのですが、NSAがマルウェアなどを仕込んだPCやサーバーの数を表す表記を各「地点」に記した世界地図で、しっかりと日本にもその痕跡がありました。つまり、日本国内の相当数のPCやサーバーがNSAによって侵入口を作られていたわけです。
まあNSAにとっては日本など「その他大勢」の部類ですが、無防備では困りますね。
ちなみに、ワイドナショーのユーチューブ映像は以下。
▽【松本人志】ワイドナショー B面② 2013年6月 世界が騒然!元スパイの内部告発
- 2014/06/13(金) 15:45:54|
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仮定の話。
たとえば北朝鮮で指導者の選挙が行われたとします。個人独裁との批判をかわすため、金正恩はどうでもいい対立候補を2人くらい立てます。ですが、選挙結果は圧倒的支持で金正恩当選になります。当然ですね。それが独裁体制というものです。
さて、北朝鮮同様の世襲独裁秘密警察国家シリアの場合。
アサド大統領が88・7%の「得票」で再選されました。独裁政権の官製選挙だと90%超えがあたりまえなのですが、内戦中でもあるし、「ここは少し少なめにして80%台後半でどうすか?」と側近グループが話し合って「設定」された数字ということになります。
シリアのような国では、こういった選挙は民意とはまったく何の関係もありません。開票もちゃんと行われず、「選挙をした」という体裁と、後は政権側が「どのくらいの得票にしちゃおうか?」と随意に決めるだけの話です。
もっとも、実際に投票した人の多くは、おそらくアサドに投票しています。今回の投票は政権側支配エリアだけで行われたわけですが、アサドと書かないと酷い目に遭うからです。
在外公館での投票もそうですね。じつは内戦が3年をすぎ、海外に逃れたシリア人には「パスポート期限切れ」という問題が生じています。旅券が切れるといろいろ不都合なことが出てくるので、シリア大使館とはなかなか敵対できません。それで今回も、在外公館でアサドに投票した人が少なくありません。
比較的民意が現れるのは、難民キャンプでの世論ですね。こちらも本国の親族が人質にとられ、思うように発言できない人が少なくありませんが、それでもシガラミを断ち切って本音で話せる人の割合が多いので、こうした人々の世論動向がもっとも真実に近いということになります。
難民キャンプはこれまでさまざまなメディアが取材してレポートを発表していますので、とにかく反アサドが大勢ということは明白ですが(いつぞやテレ東でかの池上彰氏も取材していました)、参考になるのがこのレポート。まあ数字は妥当な線でしょう。
▽Syria's 2014 Presidential Elections: Internally Displaced Syrians and Refugees Give their Verdict (アラブ調査政策研究センター (ACRPS)の世論調査)
難民を対象にした世論調査です。
今回に選挙については、17%が「有効」、78%が「無効(非合法)」と回答しています。
内戦の解決に必要なことについては、回答者の64%が「体制変更」、23%が「和解」、6%が「政権勝利」との回答です。
また、民衆蜂起6ヶ月目までと、3年後の意識比較では、反体制支持が52%から60%へと増。アサド支持が19%から13%へと減。中立派が28%から15%へと減(この他、3年後だけの調査で「どちらも反対」派が11%)。
希望する将来のシリアは「世俗国家」が50%、宗教的国家が30%。
現在のシリアをもっとも支配している勢力については、28%がイラン、22%が「アサドとアサド家」、16%がロシア、10%が秘密警察、6%がヒズボラ、4%が軍部、1%が富豪との回答でした。
以上をみると、大雑把に言えば、反体制派支持が6割、アサド支持が1割、どちらも反対派が1割、その他が2割といったところですね。
欧米主要国などが「選挙は茶番」と断定していることについて、反米バイアス方面からは反発もあるかもしれませんが、まあシリアの実情をご存じないだけのことでしょう。
- 2014/06/11(水) 15:50:50|
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カラチ空港が武装集団に襲撃さて、少なくとも5人が殺害された模様です。おそらくパキスタン・タリバン運動(タフリーク・エ・タリバン・パキスタン=TTP)でしょう。TTPは今年3月1日にパキスタン政府と停戦しましたが、停戦は1か月で破れています。
カラチでは2011年にもパキスタン海軍基地が襲撃され、10人が殺害されています。
もっとも、TTPの存在はこのところ、こうした反政府ゲリラ組織というよりは、都市部を縄張りとする犯罪集団という面が非常に強くなっています。
なかでもカラチは、とくに2007年に紛争を逃れてパシュトゥン人が大量に流入し、現在は約1300万人のカラチ市の人口のうち、400万人にも達しているとみられていますが、TTPはその中の事実上の最凶マフィア組織となっています。とくにパシュトゥン人の伝統的な部族社会の長老・有力者を脅迫・殺害して影響力を強めており、日常的に誘拐、殺人、恐喝、銀行強盗、密輸などを生業としています。
もちろん政治的には反米イスラム過激派なので、アメリカおよびパキスタン政府と対決しています。パキスタンの政治勢力、公安機関もテロの対象となっています。
かつての極左組織にもあった例ですが、政治的過激派が見通しのない闘争の中で分裂し、一部が先鋭化し、むしろ犯罪集団化に突き進んでいくというコースを辿っているようです。
- 2014/06/09(月) 08:18:44|
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『週刊新潮』先週号にコメントを採用していただきました。中国のネット監視についてです。
また、『週刊現代』今週号にもコメントを採用していただきました。中国問題です。
また、まもなく発売になる『SAPIO』と『週刊朝日』にもコメントを採用していただきました。こちらもいずれも中国問題です。
さて、6月4日は天安門事件25周年でした。もう四半世紀なのですね。
当時の取材の様子は以下です。
▽写真館23 中国民主化運動 なにぶん四半世紀前のことなので、細かいことはうろ覚えなのですが、あれは確か1989年4月末か5月はじめのこと。友人と痛飲して爆睡し、遅く起きた朝にテレビのニュースで天安門広場の学生デモの様子をみて、「あ、これは行かねば」となったように記憶しています。当時は、半年に及ぶニカラグア内戦の長期取材から帰国したばかり。久しぶりの日本に連日、友人たちと飲み歩いていた頃です。
それで北京に行こうとなったわけですが、ちょうど大型連休ということもあって、ビザ取得も時間がかかるし、北京便も満席。それでいったん香港に飛んで、ビザを即日入手。ただ、香港=北京便も満席だったので、その日の船の夜行便で広州に行きました。船はたしか未明到着で、時間調整で港で朝まで停泊。その後、広州空港に行って、混雑する窓口でちょっとしたバトルをし、なんとか国内便でその日の午前中に北京に入れました。結果的に交通費がかなり安くつきました。
天安門広場、いくつかの大学などを取材しましたが、とにかくたいへんだったのは、北京が広いこと。市内の移動ですね。結構歩きました。
あと、広場では混雑ですね。足場がないので、脚立が必須ですが、持っていなかったので撮影に難儀しました。
取材そのものはそう難しいものではありません。学生さんたちは外国人記者ウェルカムですから、話を聞くのは容易です。当時は私もほぼ同世代ですから、友達感覚で受け入れてくれます。当局側の取材はできませんでしたが、それはしかたがありません。
そういえば、同じホテルに宿泊していた香港のTV局のインタビューを受けましたが、何を話したかは覚えてません。
私が行った頃は、デモ側にもまったく緊張感はなく、楽しい学園祭のような雰囲気でした。趙紫陽なども学生側に立っていましたし、後に軍が投入されるなど、誰も想像もしていなかったはずです。
大きなデモをいくつか取材し、帰国しました。私は週刊誌で訓練を受けたので、基本的には「ニュース取材」スタイルでした。その週の事件を取材し、旬のタイミングで記事化するわけです。前述したニカラグア内戦の従軍取材は長期戦になりましたが、そういうのは自分では例外的で、たいていは短期決戦ですね。
それで5月中に帰国したため、6・4は日本でTVニュースで見ました。6月中の北朝鮮取材が決まっていて、その準備があって(一時旅券取得とか)その頃は動けない状態だったからしかたなかったのですが、やはり6・4を現場で目撃できなかったことは、自分では忸怩たる思いはあります。
事件1周年はちょうどニューヨークに住んでいたので、アメリカで亡命活動家を取材しました。ワシントンの集会では上記の写真館23にあるように、柴玲さんも取材しました。ただですね、亡命活動家の間でもいろいろあるらしく、当時から内部では結構バトルがありました。まあ人間ですからしかたないですが。
それにしても、もう25年! いやもうそんなになりますか・・・
- 2014/06/08(日) 07:27:53|
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シリア大統領選挙の茶番劇に付き合う国は、ロシア、イラン、レバノン、タジキスタン、ベネズエラ、ボリビア、ジンバブウェ、ウガンダ、フィリピンだそうです。
ロシアとイランはアサド政権と極悪枢軸の同盟国。レバノンはヒズボラの国内事情。タジキスタンはロシアの顔色伺い。ベネズエラとボリビアは反米仲間。ジンバブエとウガンダはダメダメ腐敗国家。フィリピンはちょっと謎です。
さて、反体制派を支援しているのは欧米主要国とカタール、サウジだけ!というような言説を散見しますが、他の国はいずこに?
- 2014/06/02(月) 13:35:42|
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▽NSAが大量の顔写真を収集 米紙報道(cnn)
つい先日は、中国ハッカー部隊の個人5人をアメリカが訴追するなど、サイバー戦がどんどんインテリジェンスの主戦場になってきていことが伺えますが、スノーデン情報の核心も、要はNSAによるネット情報へのハッキングとデータ処理にあります。
スノーデン事件は当初、携帯電話の盗聴などがクローズアップされましたが、スノーデン情報をスクープしたグレン・グリーンウッドの「暴露~スノーデンが私に託したファイル」などを読むと、とっくインターネット監視がインテリジェンスの最前線であることがわかります。スパイの世界もかなり変化しているということです。
なにせデジタルデータですから、処理自体は可能なわけです。分量との戦いになりますが。
「暴露」(原題は「No Place to Hide」だから「すべては監視されている」のほうが良かったのでは? バムフォード本の邦題「すべては傍受されている」と似てますが)には彼ら(スノーデンやグリーンウッドたち)の理想論も書かれていて、なるほどと思う部分もありますが、要は「脅威のリスクを負っても自由優先」がいいのか、「自由を制限しても脅威排除優先」がいいのか?ということです。
もっとも、これはそれを「ゼロか、100か?」で極論する必要はなく、その間で「少しの自由制限で少しの脅威排除」を目指すという道もあります。それもその匙加減は無数の選択肢があるわけですが。
学校に例えると、「自由な校風だけど不良だらけの暴力校」と「不良皆無の少年院みたいな厳格校」のどちらがいいのか、というようなことでしょうか? うーん、個人的にはまだ前者のほうがマシかなあ・・・
- 2014/06/02(月) 13:03:32|
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