ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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名古屋に行ってきました

 本日、テレビ愛知の午後の情報番組「山浦ひさしのトコトン!1スタ」さんに呼んでいただきました。今日のテーマは「あなたの情報大丈夫!?スパイ天国ニッポン」ということで、スパイの世界と日本の防諜問題についてお話させていただきました。
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  1. 2012/07/31(火) 21:35:33|
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イスラム入信した自由シリア軍取材中の日本人ジャーナリスト(?)

 まったく事情がわからないのですが、ユーチューブに自由シリア軍を取材中という日本人ジャーナリストらしき青年の映像がアップされました。イスラムに入信したということらしいです。
 ちょっと意味がわかりづらいところもあるのですが、とりあえず音声を翻訳してみます(正確な翻訳かどうか自信はないのですが)
▽Japanese reporter accepts Islam in Syria Japaner nimmt Islam in Syrien an
(ゲリラ兵士たちの前に立つ青年)
撮影者「神の名において、使徒たちに礼拝と平和に。日本人ジャーナリストが報告しました。ジャバル(山)・アル・トルクマーニにあるマムドゥーフ・ジョールハ部隊で、イスラム教徒になりました」
(続いて、横にいる兵士に教えてもらいながら、シャハーデ<信仰告白=イスラム教徒になる誓い>を唱える)
兵士「タクビール!」(もともと「拡大する」というような意味の言葉ですが、「神は偉大なり!と言うこと」も意味します。日本語でいえば「万歳!」に近い感じ)
青年&ゲリラたち「神は偉大なり!」
撮影者「名前は?」
青年「ムスタファ」

▽Japanese reporter accepts Islam in Syria Japaner nimmt Islam in Syrien an 2
撮影者「右の腕を」
撮影者「彼は少し前にマムドゥーフ・ジョールハ部隊に、イスラム教徒になったと報告した日本人ジャーナリストです。これから夕方の礼拝に向けてウドゥ(身を清めること)をしています」
(べつの兵士を撮影)
撮影者「この若者はウドゥのやり方を教えています」
撮影者「神のご加護によって、彼はマムドゥーフ・ジョールハ部隊の人間性に感銘を受け、イスラム教徒になることにしました」
(3回やるのか?というような意味のジェスチャーのやりとり)
撮影者「ひとつひとつ、3回ずつやらなくてもいいですよ。ゆっくりゆっくり。初めてだから、3回やらなくていいですよ」
兵士「私は、他の若者たちの真似をするように教えました」
兵士「ニュー・ハンド、ニュー・ハンド(なぜかここだけ英語。「べつの手も洗いなさい」という意味)
撮影者「神のご加護を。初めは神のおかげで、2番目は革命のおかげで」
撮影者「神のご加護を。バシャール・アサドに地獄を」
兵士「神は偉大なり」
青年「神は偉大なり」

 以上です。一眼レフ・カメラを持っていますから、おそらくダマスカス正規入国ではなく、国境を越えての入国でしょう。おそらく自由シリア軍の一部隊に密着したところ、勧められて入信したということのようです。
 大丈夫かなあという感じもしますが、自分も若い頃はこんな感じでゲリラ取材をやってましたし、事情がわからないので論評は控えます。とにかくいいお仕事を期待したいと思います。
  1. 2012/07/31(火) 19:10:34|
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犠牲者が2万人を突破

イギリスを拠点とするシリア人権監視団が、「シリアでは、少なくとも2万0028人がすでに殺害された」と発表しました。内訳は、1万3978人が一般住民および武器をとった住民、968人が離脱兵士、5082人が政府軍兵士とのこと。
 ぱっとみて、政府軍兵士の戦死者の数が不自然に多いように感じますね。おそらく治安部隊や民兵が含まれているのではないかと思われます。
 ただ、それにしても多いですね。仮に母数が35万人として、戦死者5000人とすれば、70人に1人が戦死した計算になりますが、そこまでやられているとはちょっと思えません。おそらく、離脱しようとして処刑された兵士もかなりの数に上っているのではないかと推測します。
 離脱兵士の戦死率も非常に高いですね。こちらも信用できる数字はないのですが、仮に3万人にが離脱していたとすれば、30人に1人が戦死したことになります。
  1. 2012/07/29(日) 14:38:43|
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オスプレイ問題その5

 グーグルニュース日本版のトップぺージにリンクがあったので拝読しました。
▽強まるオスプレイ配備への反発 現実離れした日本の要求
(7月23日 WEDGE Infinity)
 執筆者はスティムソン・センター主任研究員の辰巳由紀さんです。表題にあるように、反対派の一部に対する批判を含んでいて、私自身は一部同意、一部不同意ですが、いずれにせよたいへん参考になる論考です。
 で、ちょっと面白いなと思ったのは、同記事に対する反響です。現時点で、ツイートが1728件、フェイスブックの「いいね」が1176件にも達しているのです。この手のネットメディア・コラムの反響としては、かなり大きいと思います。
 本日の同サイトのアクセスランキングも1位ですが、ちなみに本日のトップテンをみると、以下のとおりです。

2位⇒中国・尖閣問題(24日)⇒ツイート76件、「いいね」87件。
3位⇒ジョブス関係(昨年10月)⇒ツイート243、「いいね」266件。
4位⇒労働問題の世代間格差(26日)⇒ツイート434件、「いいね」130件。
5位⇒中国・尖閣問題(3月)⇒ツイート65件、「いいね」151件。
6位⇒北朝鮮(4月)⇒ツイート「100」件、「いいね」227件。
7位⇒精神医療(27日)⇒ツイート35件、「いいね」23件。
8位⇒対中外交(一昨年10月)⇒ツイート12件、「いいね」1件。
9位⇒オスプレイ(7月6日)⇒ツイート50件、「いいね」46件。
10位⇒円高(27日)⇒ツイート7件、「いいね」5件。

(ちなみに、9位の記事タイトルは「オスプレイ配備の行方 日本政府は対応を誤るな」。こちらもたいへん秀逸な記事ですが、ちょっと配信のタイミングが早かったのと、タイトルが少し弱かったかも)

 断っておきますが、上記の記事は内容の優劣をランクしてものではありません。「関心度」と「賛同傾向」のひとつの指標に過ぎないものです。
 ですが、こうしてみても、「強まるオスプレイ配備への反発  現実離れした日本の要求」記事への反響は桁違いです。もちろん最大の集客はグーグルという超メジャー・サイトからのリンクでしょうし、やたらオスプレイ問題が大きく報じられたタイミングの影響も当然ありますが、それらを勘案したとしても、賛同傾向が突出している印象です。
 私の推測ですが、賛同傾向のある読者のアクセス増には、「現実離れした日本の要求」というタイトルが、多くの方の潜在的賛同を呼び起こしたということがあると思います。
 サンプルとして充分なものとはいえないので、あくまで参考情報にすぎませんが、オスプレイ反対派に違和感を覚えている人は、やはりかなりいるのではないでしょうか。

(追記)
 また、これも厳密性はあまりないネット世論調査ですが、ためしにヤフーの政治投票をみてみました。23日開始の「オスプレイ必要か?」投票です。
 現時点で計4228票。うち、「必要」+「どちらかというと必要」が58%。対する「不必要」+「どちらかというと不必要」が39%となっています。
 なるほど、ほぼ6対4ですね。私はなんとなく7対3くらいで必要派(おそらくその多くは反「不必要」と思いますが)優勢と思っていたのですが、そこまでではなかったです。
 ちなみに、反原発デモについての投票もありました。
 実施期間は7月16日~7月26日で、投票総数は2万3621票。「共感できる」+「どちらかというと共感できる」が44%。対する「共感できない」+「どちらかというと共感できない」が51%です。
 もちろんこちらも厳密性に欠ける参考情報ではありますが、それでもこの結果は意外でした。「共感できない」が優勢ではありますが、思ったより僅差です。7対3ぐらいで「共感できない」が優勢と直感的に推定していたのですが。私も少し認識を改める必要があるかもしれません。
  1. 2012/07/29(日) 12:42:04|
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金正恩夫人情報 既出スクープは結果的にハズレ

 金正恩夫人の素性が明らかになりました。氏名は李雪主(リ・ソルジュ)。23歳。2009年に結婚していたらしいです。
 韓国国家情報院の調べでは、李雪主は平壌の金星第2中学校卒後、中国に留学して声楽教育を受けたという純粋培養のプロ歌手。05年の韓国・アジア陸上選手権で、話題になった北朝鮮応援団・通称「美女軍団」にも参加していたようです。
 当ブログで紹介したように、これまで27歳インテリ女性、30代後半プロ歌手など諸説がスクープされてきましたが、結果的にすべてハズレ。それだけ厚い秘密のベールに隠された政権ということですね。
 すでに子供がいるという情報については、まだ不明です。いたら発表するような気もしますけれども。
  1. 2012/07/28(土) 00:04:21|
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オスプレイ問題その4

 ここ数日、あちこちで「オスプレイ、どうなの?」との話になることが私の周囲で続きました。あれだけニュースでやったため、市井でもそれなりに話題になっているようです。
 報道をいくつも拝見しましたが、3つの性質の異なる問題がごっちゃになって議論されていますね。これらは、本来なら分けて論ずるべき論点です。
①安全保障はどうなのか? 米軍基地は必要なのか?
⇒これはさまざまな意見があって然るべき。私自身はむしろ基地縮小派です。
②日本政府は国民の不安にきちんと対処しているのか?
⇒これはまだまだ改善の余地があると思ってます。
③オスプレイは危険なのか?
⇒とくに危険なわけではありません。

 この3つの論点がごっちゃになっているのは、基地反対派による意図的な印象操作によるものでしょう。あの方々も、ご自分たちでは「良かれ」と思ってやってるので、その誠意を否定はしませんが、主張のために無理筋なこじつけをゴリ押しするのは、いただけないですね。実際、それで不安になる人もたくさんいらっしゃるわけですから、そのあたりのことももう少し考えていただきたいと思います。

 さすがに大手メディアではスルーされていたマニアックな話ですが、反対派(常習犯の沖縄の新聞ですね)の印象操作の典型例の顛末↓
▽消えたオスプレイの謎は3年前に決着済み(togetter)
(『週刊オブイェクト』の@obiekt_JPさんによるまとめです)

 こういう構図は、いま話題の反原発運動でもしばしば見られますね。ただし実際には、オスプレイにしろ原発にしろ「反対派おかしくない?」と言う人が結構いらっしゃいます。情報戦の観点でいえば、反対派が心理戦を仕掛けている構図で、一見それなりの成果を上げているようにも見えますが、実際には反発も大きく広げています。心理戦は難しいのです。
  1. 2012/07/27(金) 12:13:28|
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反乱軍からの要望

 SNSで自由シリア軍系の書き込みをみていると、「装甲車はRPGでなんとかできるが、武装ヘリが脅威。外国は地上軍を出さなくていいので、せめて飛行禁止空域設定だけでもやって欲しい」「あるいは対空ミサイル(※携帯SAMのことと思われる)を供与してほしい」といったものがかなりあります。
 反乱軍は政府軍から分捕った対空機関砲は多少持っているようですが、携帯SAMがあればヘリは動けません。80年代のアフガンでやったように、欧米のインテリジェンスは、とにかく携帯SAMだけでも秘密裏に供与することはできないのでしょうか。それだけで戦局はかなり変わり、ひいては犠牲者を少なくできると思うのですが。
  1. 2012/07/27(金) 10:27:25|
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スパイ&サイバー戦 脅威の実態

 現在発売中の『中央公論』の「スパイ天国!?ニッポン」特集に掲載された私と小谷賢さんとの対談記事が、早くもヤフーの政治記事欄で全文公開されました。
▽ヤフー/みんなの政治/政治記事・ニュース/政治記事読みくらべ/ 日本ほど盗みやすい国はない=小谷賢×黒井文太郎(その1)

▽同その2

▽同その3

 また、時事通信Janet編集部が編集・発行しているネットマガジン『e-World』7月25日配信号に、「サイバー攻撃に脆弱な日本 ~ここまで進んだ『見えない脅威』の実態」という記事を寄稿しました。『e-World』は会員しか見られない仕組みになっているようです。
  1. 2012/07/26(木) 00:47:20|
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シリア「恐怖の壁」が崩れるか

 マーヘルの第4機甲師団がダマスカス市内に展開し、反体制派の牙城となっていた地区をほとんど街ごと破壊するような攻撃を加えました。これにより、ダマスカス市内はほぼアサド軍の手に落ちた模様です。
 これは「やっぱりマーへルは何でもやる奴だ」という恐怖を市民に与えた効果も多少はあります。けれども、ダマスからの情報によると、それよりも「これまでダマスカス市内はアサド政権ががっちり押さえていて、革命はまだ難しいかもと思っていたが、そうでもないかも」という空気を市民にもたらしているとのこと。シリア革命の本質は「恐怖の壁」をめぐる戦いだと再三指摘してきましたが、すでに「恐怖の壁」にヒビが入ったといえます。
 他方、政府軍がダマスに集中した間隙に、地方では自由シリア軍が攻勢に出ています。各地で政府軍を撃破(というか、徴兵兵士主体の一般部隊はもはや戦意がなく、多くの部隊がほとんど機能しなくなっている模様)しています。こちらも「恐怖の壁」が崩壊しつつあります。
 とくに、現在はアレッポ市内の多くの地域が自由シリア軍によって制圧されました。いずれマーヘル部隊(第4師団+共和国防衛隊)との決戦になると思いますが、「恐怖の壁」が霧消すれば、後は「マーヘル部隊+シャビーハ」対「自由シリア軍+国民」の戦いになってきます。「マーヘル部隊+シャビーハ」連合は手負いの獣みたいなものなので、国民の犠牲を抑えるためには、速やかに撃破する必要があります。
 今後、必要なのは和解とか交渉とかではなく、速やかな武力革命です。おそらくアメリカのインテリジェンスが裏の支援を強化していくと思います。反体制フェイスブックではいまだに感情的アメリカ批判の声が多くありますが、こうなると、頼りになるのはやっぱりアメリカです。
 それにしても、たかがアサド兄弟2人のために、国民同士がこれだけの殺し合いをしなければならないなんて・・・これが「独裁」の正体ですね。
  1. 2012/07/25(水) 23:29:48|
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ツイッターはじめました

 シリア国内で潜入取材を続けているフリージャーナリストの安田純平さんと公開でやりとりするため、遅ればせながらツイッターを始めてみました。アカウントは以下です。

@BUNKUROI

 とりあえず安田さんのツイートを通じて、シリア国内の空気を感じてみようと思います。
  1. 2012/07/24(火) 10:25:28|
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北朝鮮技術者がシリア政府の盗聴部隊を指導?

 まったく信憑性のない真偽不明の話ですが、アサド政権の秘密セクションに関する非常に興味深い映像レポートが昨日、ユーチューブにアップされていたので、とりあえず内容をご紹介します。タイトルは「225部の秘密」。
 それによると、シリアの携帯電話会社「シリアテル」と「MTN」は実際にはシリア政府の下にあり、総合情報局(ムハバラト・アル・アンマ)の秘密セクション「225部」が管轄しているといいます。225部は携帯電話の盗聴および発信地追跡を行っています。また、最近は国防省内にも通信監視のセクションが作られました。これは形式上は国防省の部署ですが、実際には総合情報局が指揮下にあります。
 総合情報局には211部、225部(携帯電話監視)、237部(インターネット通信監視)があります。
(211部についてはこのレポートでは不明ですが、文脈からすると、固定電話の監視セクションではないかと思われます)
 225部は携帯電話の通信の監視のほか、携帯電話会社の社員の監視も行っています。
 225部の職員はほとんどは技官。しかもほとんどがアラウィ派で、ITについて高度な教育を受けており、公費で海外留学した者も多いということです。
 本部はダマスカス中心部のアル・ラウダ地区にありますが、そこは管理・記録部門だけで、実際の作業はダマスカス中心の旧市街スーク・アル・フジャにあるビルの3階と4階で行われています。
 225部の要員は、反体制デモが始まる以前は約250人でした。機材はドイツ製。もともとの目的は盗難携帯電話の捜索でしたが、もちろん今では反体制派の監視です。以前は同時に150回線の盗聴・追跡しかできませんでしたが、デモ以後は急速に増強され、今では4000~5000回線を同時に盗聴・追跡できるとのこと。また、今はイラン人と北朝鮮人が指導しているといいます。
 ただし、携帯電話から位置情報を割り出せるのは、せいぜい半径300メートル程度で、ピンポイントの追跡はまだ難しいようです。
 以上はまったく裏のとれていない参考情報です。
  1. 2012/07/23(月) 23:44:55|
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オスプレイ問題その3

 本日、オスプレイが岩国に搬入されたため、ニュースに大きく採り上げられました。
 ということで、本日のTBS「ひるおび」にてゲスト出演。「Nスタ」にてコメント採用していただきました。
 オスプレイ問題では言いたいことが山ほどありますが、さまざまな問題を是々非々で論じたいところ、限られた発言機会だとなかなか全体的なことが言えないというもどかしさがありますね。
 私はこれまで何度か書いているように、軍事ジャーナリスト業界では希少な沖縄基地反対派(というか、正確には海兵隊大幅縮小派)ですが、オスプレイ危険論の扇動の異様さには正直ちょっとドン引きです。
 報道も完全に「危険」が前提になっていますが、反対派がシンパのメディアをうまく巻き込み、「心理戦」で圧勝した感じですね。
  1. 2012/07/23(月) 22:44:11|
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殺害されたアサド義兄は「大物」だったか?

 シリアに関して、かなりマニアックな論点を書きます。
 前エントリーでご紹介した『フォーサイト』のサイトで、読者のコメントに「殺害されたアーシフ・シャウカト(国防副大臣とされていますが、もともとのポストだった陸軍参謀次長という肩書きが使用される場合もあります)は政権内部で干されていたのではないか」。なので、「大統領の最側近というのは間違いではないか」という意味の指摘がありました。そういえば、当ブログでも過去に同じような指摘のコメントをいただいたことがあります。
 こうした指摘に対して、私自身は「シャウカトはいまだ最側近だった」と分析しています。上記コメントは同誌執筆者の池内先生に対するものですが、この問題に関しては自分もかなり調査・分析したことがあるので、簡単に書いてみます。

 まず、大前提として、シリアでは権力序列に関する信頼度の高い内部情報は存在しません。秘密主義の独裁国家ですから、そこは北朝鮮と同じようなもので、他の指標からあれこれ推測するしかありません。これはまさにインテリジェンス分析であり、基本的には「さまざまな仮説から、可能性の高さを測る」という作業になります。
 なので、どんな仮説でも間違っている可能性はあります。それをまずお断りしておきます。
 
 そのうえで、インテリジェンス分析をいろいろ試すことになるわけですが、そこで問題となるのは、どのような情報をどの程度重要視して分析材料とするかということです。ほとんどのケースで、どんな仮説でもそれを導き出すデータはあります。なので分析結果が人によって違ってくるのは、この「どのような情報をどの程度重要視して分析材料とするか」の視点がそれぞれ違うからです。問題は、チョイスの優先順位というわけです。
 ということで、非常にマニアックな話で恐縮ですが、「シャウカトは最側近か否か」という課題をケーススタディとして考えてみたいと思います。

 背景を少し解説します。
 シャウカトはもともとバシャールの実姉と結婚したことで、アサド家のロイヤルファミリーに入りました。北朝鮮の張成沢と同じような立場です。
 絶対的独裁者の実娘との結婚というのは、シリアでは凄まじいまでの「利権」ですが、それを一介の中堅軍人が手にするということには、いろいろ周囲の反発もありました。当時、シャウカトの結婚には、先代のハフェズ・アサド大統領をはじめ、一族に反対に声が大きかったのですが、兄弟でもっとも姉の見方をしたのがバシャールでした。こうした経緯もあって、シャウカトとバシャールは深く結びつきます。
 先代のハフェズにとって、当時のシャウカトは義理の息子としてはまだまだ役不足でしたが、信用できるのは親族だけというのは独裁政権の基本ですから、シャウカトも一族のインナーサークルの人間として、重用されます。とくに父親から見ても不甲斐ないバシャールへの世襲が決まってからは、父ハフェズはシャウカトをバシャールの後見人と位置づけて盛りたてます。
 シャウカトが父ハフェズに与えられたポストは「軍事情報局長」というポストですが、これは要するに軍内部を中心に国内を徹底監視する秘密警察になります。シリアには他にも強力な秘密警察がいくつかありますが、シャウカトは単にそのひとつの指揮官というポジションだったわけではありません。シリアで秘密警察すべてを統括する最高責任者は大統領ですが、シャウカトはアサド家の婿としてきわめて特権的な地位にあり、実際には強力なシリアの秘密警察をほぼ統括する権限を与えられていました。
 バシャールが30代前半という若さで大統領職を世襲した際、シャウカトはバシャールの最重要アドバイザーでした。その後、バシャール・アサド政権はかなり大胆な規制緩和を行い、古株の将軍や高官を次々と引退させていきますが、その中心となったのがシャウカトでした。これもまさに、今の北朝鮮の金正恩と張成沢の関係に似ています。シャウカトはほとんどバシャール政権の黒幕のような存在でした。
 ただし、シャウカトも手を出せない人物がひとりだけいました。バシャールの弟のマーヘル・アサドです。以前も書きましたが、マーヘルは若い頃から乱暴者で有名で、シャウカトとの間に確執があり、発砲騒ぎまで起こしたことも有名です。マーヘルとシャウカトは後に和解したともいわれていますが、2人の間の確執は残るだろうと見ていたシリア国民も大勢います。

 と、このあたりまでは、シリア研究者でもほぼ見解が一致していると思います。
 分析がわかれるのは、その後、シャウカトが軍事情報局長から陸軍副参謀長に異動したことを、どう評価するかという点です。
 その頃、レバノンでハリリ首相爆殺事件が発生し、シリア諜報機関の関与が浮上した結果、シリア軍がレバノン撤退に追い込まれたということがありました。そのため、この暗殺を取り仕切った(と思われる)シャウカトがバシャールの怒りを買って左遷されたのだろうとの推測があります。
 陸軍副参謀長は公式ポジションとしては軍事情報局長より格上ですが、実際には軍事情報局長ほどの権限はありません。なので、たしかに役職上は権限の縮小ということになります。そこでシャウカト失脚説が出てくるわけです。これは、推測としてはもちろん成立します。
 ですが、私は当時から、そういう分析はしていませんでした。理由は、シャウカトはロイヤルファミリーの一員ですから、役職と権力はイコールではないと考えるからです。
 家族経営の独裁国家では古今東西、役職とは無関係に「独裁者との関係性」で権力が決まります。独裁者の息子たち、あるいは婚姻で親戚となったファミリーの一員が、公式ポジション以上の権勢をふるった例は、サダム時代のイラクでも、カダフィ時代のリビアでも普通のことでした。現在の北朝鮮も同様で、当ブログでも書いてきているように、張成沢は公式ポストはたいしたことはありませんが、事実上、ナンバー2として凄まじい権力を握っています。現在のシリアでも、マーヘルは単なる個別部隊の指揮官にすぎませんが、実際には突出した政権ナンバー2の権限を持っています。
 また、このポスト換え以外にシャウカトの失脚を証拠づける決定的な材料はありません。つまり、私の分析では、このポスト換えがシャウカトの失脚を意味するとは限らない、ということになります。
 その分析が正しいと仮定すると、ではシャウカトはその後も裏の権力を持ち続けたのかどうか?ということが問われます。これに関して、信頼度の高いインテリジェンスは存在しません。なので、説得力のある分析・評価はたしかに非常に難しいことは事実です。
 そこは推定になりますが、私が「シャウカトはその後も一貫してバシャールの最側近だ」と推定する理由は主に2つです。
 1つは、シャウカトがバシャール政権中枢から排除された形跡がないことです。今回の暗殺時も、重要な危機対策細胞会議に出席していたことからもわかるように、バシャール政権の治安部門にシャウカトは関わってきています。バシャール夫妻とシャウカト夫妻が疎遠になったとの話もまったく出ていません。シャウカトは継続してインナーサークルの主要メンバーであり続けています。
 これは推測ですが、おそらく現在も心情的にマーヘルとの確執はあると思います。マーヘルが年齢を重ねてその存在感を上げているので、シャウカトがその意味ではとくに軍部に対して「やりづらく」なっている可能性はありますが、治安部門全体に対して、シャウカトが「外された」との情報はありません。
 2つめは、こちらのほうが私の判断材料としては決定的なのですが、シリア国民のあいだで「シャウカト=黒幕説」が一貫して根強く信じられてきたということがあります。資料的なものでシャウカト=黒幕説を裏づけるものがあるわけではないのですが、国民のクチコミのレベルでは、シャウカトはバシャール政権の秘密警察をいまだに牛耳っている人物と認識されています。短期間なら誤情報が流布することもあるでしょうが、これだけ長期間にわたって国民に誤情報が浸透するということは、非常に考えにくいといっていいと思います。
 この「シリア国民の意識」に関しては、私の情報源は、私自身の個人的なシリア国民に対する調査によるものです。もちろん国民全員がそう思っているとはいえませんが、それなりに多くのサンプル調査をしています。
 欧米主要メディア、あるいは中東の大手メディアのいくつかが同様の解説をしているのは、彼らも同じような情報を現地ルートで得ているからだと思います。
 冒頭記したように、こうした問題は誰がどのように分析しても、常に疑ってかかる必要はありますが、私が「シャウカトはずっと最側近だった」と判断する理由は以上のようなものです。
  1. 2012/07/22(日) 12:59:17|
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日本人フリー記者がシリア潜入その2

 先日のエントリーで、旧知の日本人フリー記者がシリア国内で潜入取材中ということをお伝えしましたが、メールでご本人の了解をいただきましたので、ご紹介します。元信濃毎日新聞記者の安田純平さんです。ツイッターは以下。
▽安田純平 @YASUDAjumpei
 きわめて危険度の高い現場ですので、セキュリティのために現在地はぼかしていますが、シリア国内から連日、貴重なコメントを発信し続けています。シリア情勢に興味のある方、あるいは大手マスコミの外信担当の方には是非フォローをお薦めします。

 ところで、別の方の記事ですが、新潮社『フォーサイト』サイトで下記の記事がフリー公開になっていました。さすが現在の騒乱の本質を正確に分析されていて、非常に論理的で説得力ある解説なので、シリア情勢に興味のある方には是非ご一読をお薦めします。
▽シリア・アサド政権の中枢に及んだ爆発(『フォーサイト』7月19日 池内恵・東京大学先端科学技術研究センター准教授)
  1. 2012/07/21(土) 22:43:50|
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オスプレイ問題その2

 民主党の前原誠司・政調会長が、オスプレイ問題で「岩国や沖縄の民意を軽く考えている」と野田総理を批判しました。つまり、オスプレイの安全性が担保されないうちはダメだとアメリカに言えよ、ということですね。
 これに対し、同じ民主党の石井一・副代表が「日米安保体制で、日本側は米側にそういうことは言えないはず」と批判しました。
 どちらも正しいことを言っていると思います。日米同盟の取り決めでは、アメリカが配備・運用するの通常兵器について、日本側が拒否はできません。いちいちそんなことが必要であれば、円滑な軍事活動は不可能だからです。
 しかし、日本の政治家は日本国民の民意のために働くのが責務であり、民意がオスプレイ反対なら、アメリカに文句を言うのが筋です。
 私自身はオスプレイがとくに危険な代物とは考えていませんが、そういった報道があったために国民の多くが「危険だ」と信じてしまっているなら、日本政府は国民の意思に従わなければならないと思います。それこそが民主主義の基本ですね(オスプレイがとくに危険性が高いわけでないなら、それを国民に説明するのも政府の役目ですが、それはまた民主主義とは別の話です)。

 私はかねて主張していますが、冷戦終結後の日米同盟は、日本側の持ち出し過多であると思っています。日本側は強気の交渉が可能で、今回はいい機会なので、アメリカに「日本人をなめんなよ」というところを見せるくらいでちょうどいいと思います。「日米同盟は信頼関係」という精神論は、実際にはアメリカに著しい利益をもたらしていると思います。あくまで他国ですから、最後は損得勘定の駆け引きというのが世界標準だと思うのですが・・・。
  1. 2012/07/21(土) 02:20:59|
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『日本国の「失敗の本質」Ⅱ』

 夏休みシーズンといえば、マスコミ業界では太平洋戦争モノの書き入れ時です。とくに8月の終戦記念日の前は、テレビでも戦争歴史ドラマを必ずやりますよね。
 さて、その先陣をきって発売された中央公論増刊号『日本国の「失敗の本質」Ⅱ』に、「敗戦参謀たちの戦後サバイバル」という記事を寄稿しました。
“敗戦”をしたたかに生きた有末精三、河辺虎四郎など、昔の日本に実在した怪人物たちの戦後秘史です。
失敗の本質
  1. 2012/07/21(土) 01:18:03|
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自由シリア軍が勢力拡大

 自由シリア軍の勢力が拡大し、イラクやトルコとの国境を押さえました。ダマスカスの騒乱にシリア政府軍は集中しており、東部や北部では政府軍が孤立。食料補給も陸路が使えず、ヘリを使うようになっています。
 ただし、ダマスカス市内およびダマスカス近郊では、政府軍およびシャビーハの攻勢で、多くの死者が出ました。政府軍は市街地にヘリや戦車で攻撃していますし、政権から特別報酬でハッパをかけられたシャビーハは、まさに無法集団として住民を襲撃しているようです。とくに、ダマスカス中心部のアル・ミダーンでは自由シリア軍が撤退に追い込まれ、その後、シャビーハが暴れまくったとのこと。同じくダマスカス中心のハーレド・イブヌン・アルワリードでも大弾圧で虐殺が進行中とのことです。
 アサド政権がアラウィ派のシャビーハを再び大々的に使おうとするだろうと昨日のエントリーで「予想」しましたが、早くもその徴候が出てきています。

 他方、これまでもっとも政権の監視が厳しく、反体制運動が抑え込まれていたアレッポでも、5万人規模の反政府デモが出ました。また、ダマスカス郊外のハリスタでは、自由シリア軍が空軍情報部の収容所を制圧し、政治犯を解放したとの情報があります。
 また、アーシフ・シャウカトらを葬った例の国家治安局での爆弾テロですが、本日、シリア政府はヒシャム・イフティヤル国家治安局長の死亡を発表しました。

 ところで、この事件について、ここ数日、「同会議にはマーヘル・アサドも出席していたはず。動静が秘匿されるのは、死亡したからだ」との噂が反体制派フェイスブックで盛んに流れています。それについて、BBCアラビア語放送で、常連となっている反体制派論客のシリア人ジャーナリスト、ガッサン・イブラフムさんが、以下のようにコメントしていました。
「あの危機対策細胞会議の際、マーヘル・アサドの護衛10人以上が目撃されている。マーヘルがいた可能性が非常に高いが、発表されないので、やはり死亡したのではないか」

 このイブラヒムさんの情報は、明確に反体制派系ですが、これまでのところ確度は比較的高いです。未確認情報の段階ですが、いずれも興味深い話なので、本日の情報もとりあえず紹介しておきます。
「現在、ラタキアに大勢の護衛部隊が入っている。バシャール・アサドは新国防相任命式の映像をダマスカスで撮影した後、おそらくラタキアに避難したのだろう」
「バシャールの配下が、ドイツやフランスなどで盛んに複数の外交筋と接触している。バシャールの亡命受け入れの打診をしているとの情報がある。バシャールはロシアを信用していないので、ロシアには亡命したくないと考えているようだ」
  1. 2012/07/21(土) 00:12:29|
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北が小型起爆装置完成か?

 まだ真偽不明の段階ですが、韓国紙『朝鮮日報』が、驚くべき情報を報じました。北朝鮮の李英鎬・総参謀長が解任された際、崔竜海・軍総政治局長配下の兵士団が李英鎬を連行しようとしたところ、李英鎬の護衛兵士グループとの銃撃戦になり、20人余りが死亡。李英鎬自身も負傷したか死亡した可能性がある、との情報を韓国政府が入手し、確認中であるというのです。
 李英鎬解任は、おそらく張成沢=崔竜海ラインで画策され、最終的に金正恩が了承したものと思われますが、現在、軍部はかなりの緊張状態になっていると推測されます。
 なお、ロイター通信北京支局が「中朝関係筋」からの情報として伝えたところによれば、李英鎬は経済改革に反対したため、金正恩と張成沢によって粛清されたということです。また、金正恩政権は、軍から経済の統制権を取り戻すため、特別機関をすでに設置したということです。
 こうした情報を総合すると、金正恩政権は、亡父が進めていた先軍政治から、党中心に経済改革を進める中国方式を取り入れる方針だというのは、そのとおりなのではないかなという気がします。金正日路線を変更するのは、あの国ではなかなか難しいことだったはずですが、そこは張成沢と金正恩の考えがおそらく一致したのではないかと思います。
(ちなみに、TBS「ひるおび」で何度もご一緒させていただいた料理人の藤本健二さんが、金正恩から招待を受けたとのことで、平壌に向かいました。藤本さんは基本的には金正恩を評価していて、すでに金正恩が中心になって政権は運営されており、必ず改革政策をとるはずだと指摘されてきました。今回の招待は、まさにそんな経済改革路線をアピールする意図が金正恩側にあるのかもしれませんが、そこはよくわかりません)
 
 さて、それはそれとして、軍事はまた違う話で、ここからは情報が少ない現時点では突飛な仮説になりますが、北朝鮮はもしかすると、プルトニウム型核爆弾の起爆装置の小型化にある程度成功し、その実験の準備に入った可能性があるのではないかという気がしてきました。というのも、以下のような話が出てきたからです。
 まず、今月16日、北朝鮮は、金日成の銅像破壊などのテロ計画を摘発したと発表。続いて19日に、平壌で元脱北者と自称する男が記者会見し、「韓国側に買収されて北朝鮮国内でのテロ計画に関与した」と語りました。韓国政府は否定しましたが、この男が脱北者だったことは認めています。
 さらに20日、今度は北朝鮮外務省報道官が、そのテロ計画の背後にアメリカがいたことが明らかになったとして、それを口実に「核問題を全面的に見直さざるを得なくなった」と発言しました。アメリカ批判は常套手段ですが、いまこの時点で「核問題の見直し」に言及した点が非常に気にかかります。
 いくつかのメディアでは、「アメリカに北朝鮮への敵視政策の変更を迫るためのブラフ」との解説がされていますが、必ずしもそうは言い切れないと思います。

 私はかねてから指摘していますが、北朝鮮は一貫して核ミサイルの開発に邁進しています。それは独裁政権存続のためには最重要なもので、金正恩政権になったからといって、簡単に放棄されるとは思えません。たとえ前述したように、金正恩政権が緩やかな中国式の経済改革を進めようとしたからといって、北朝鮮が自国の当然の権利と考えている核ミサイル開発をやめるという理屈にはなりません。これは、北朝鮮側からみれば、軍事上の合理的な判断であり、金正日の遺訓がどうのという精神面の理由とは別の話です。

 で、金正恩政権内の権力闘争がどうなろうと関係なく、核ミサイル開発の技術は日々進んでいます。中でも最重要課題として取り組んでいるはずの小型起爆装置の開発は、かなりのレベルまで到達している可能性がきわめて高いと推測します。
 となれば、北朝鮮は必ずその核実験を実行すると思います。私は今年4月の金日成生誕100年行事の頃に、政治的理由で核実験をすることはないだろうと予測しましたが、それとは別に、軍事的理由で技術的に必要となった時点で、北朝鮮は躊躇なく核実験を行うとかねてから予測していました。
(ただし、濃縮ウラン型は軽水炉発電のための平和利用との理屈で動かしていますので、まだしばらくはウラン型核武装への野心は偽装していくと見ています)

 もっとも、その際、勝手に核実験しては、また国際社会の批判の集中砲火を浴びることになります。なので、そこはタテマエ上、自国の当然の権利として核実験を行うのだという理屈を通す必要があります。これは国際社会、というか実際のところ北朝鮮の核実験に反対している中国への配慮が重要だからです。
 なので、私は基本的に、北朝鮮当局者が「自国の当然の権利としての核開発」というような理屈を持ち出してくるのを警戒しています。こういう話を持ち出すのは、必ずしもブラフとはいえず、むしろ実際の核実験のための布石である可能性があるからです。
 北朝鮮という国は、とにかくどういうことをやってくるかわかりません。しかし、ここで唐突に「核問題の見直し」という危険信号が出現したことには留意する必要があると思います。
  1. 2012/07/20(金) 23:16:36|
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原発問題のコラムの紹介

 原発問題に関して。SNSで知ったコラムですが、非常に参考になりますのでご紹介します。
▽原子力発電の安全性を冷静に考え直す視点 森本紀行はこう見る
 筆者は投資コンサルタントの方ですが、例の国会事故調の最終報告について、鋭い批判をされています。
  1. 2012/07/20(金) 09:21:38|
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懸念されるアサド政権の宗派対立工作

『ニューヨーク・タイムズ』が、「オバマ政権が、アサド政権崩壊時の緊急対処計画を策定中」と報じました。なかでも懸念されているのが化学兵器の拡散で、いざとなればイスラエル特殊部隊が破壊工作に投入されることもありえるそうです。

 さて、それはともかく、今後もっとも懸念すべきは、以前も書きましたが、宗派対立が扇動される危険性ではないかなと思います。
 シリア社会はもともと宗派対立の少ない社会ですが、この1年半の騒動のなか、アラウィ派中心の民兵の暴力などにより、徐々に宗派間の対立が生まれています。
 アサド政権の暴力装置はいまだ機能してはいますが、最高幹部が爆殺される事態に至り、政権幹部はますます猜疑心を募らせています。政権幹部たちは、暴力装置の人間でもその多数がホンネでは反政府感情を持っていることを肌で感じていますから、おそらく既存の暴力装置だけに頼るだけでは終わらなくなるでしょう。そこで彼らがもっとも頼るのが、アラウィ派コミュニティとなります。アラウィ派住民の一部には「これまで政権側だった自分たちは国民の報復の対象になるかもしれない」との強い恐怖心があります。アサド政権はそれを利用するわけです。
 今後の予想としては、アサド政権は主なアラウィ派コミュニティをさらに大々的に民兵化し、他宗派弾圧を煽る可能性があります(実際、すでにアラウィ派武装化の情報があります)。
 これに対し、反体制派の主流派は非宗派系ですが、一部にはたしかにスンニ派色の強いグループもいます。こうした勢力がアサド政権の扇動に乗せられて反アラウィ派強硬路線に突き進むようだと、シリアがイラクのように宗派抗争の報復合戦が繰り返される国になってしまう可能性があります。シリアは今後、急速に混迷の度合いを深めることになるでしょうが、アサド政権が目論む宗派対立は、なんとしても阻止せねばなりません。
  1. 2012/07/19(木) 15:49:02|
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パレスチナ・ゲリラも自由シリア軍に参加

 未確認情報の速報です。
 シリア政府軍がダマスカス市内のヤルムーク・パレスチナ・キャンプを攻撃したため、そもそもシリア諜報機関の実質的な「傭兵」という立場だったPFLP-GCのパレスチナ人戦闘員多数が自由シリア軍に合流したとの情報が流れています。
 シリア政府はそもそも独裁維持に反イスラエル感情を利用していただけですので、当然ながらパレスチナより独裁維持が優先です。すでにハマスがアサド政権と距離を置いていますが、これでアサド政権=「パレスチナの敵」という構図がさらに喧伝されれば、また一歩、独裁打倒に近づくでしょう。
  1. 2012/07/19(木) 08:27:47|
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シリア革命前夜

 本日、ダマスカス中央部の国家治安局で政権の治安当局者幹部の会議が行われていましたが、そこが自由シリア軍の爆破工作班の攻撃を受け、ダウード・ラージハ国防相、アーシフ・シャウカト副国防相、ハッサン・アル・トルクマー二(※訂正⇒「副」でした)大統領軍事顧問(テロ対策特別チームのトップ※訂正⇒正式には「危機対策細胞長」という言葉が使われています)が死亡。ヒシャム・イフティヤル国家治安局長、ムハマド・イブラヒム・アル・シャール内務相などが負傷しました。
 シリア政府側は「護衛のひとりが自爆テロ」と発表。反体制派フェイスブックでは「内部の協力者が毒を盛り、救急車で運び出されようとしていたところを仕掛け爆弾で殺害した」との話が流布しています。殺害方法はまだ明確ではありませんが、いずれにせよ首都攻勢の最中、政権幹部とくにアサド大統領の義兄で最側近の実力者シャウカトの殺害はこの国では大事件になります(以前も噂はありましたが)。
(※追記⇒自由シリア軍側の情報では、会議室に仕掛けた爆弾を遠隔操作で爆破したとのこと)
 また、ホムス、ハマ、アル・ミダーン、ハイ・アル・タダモンでは自由シリア軍が大攻勢をかけ、離脱兵が続々と合流。マーヘル・アサド指揮下の第4機甲師団本部でも4発の爆発音が聞こえたとの情報があります。
 シリアはようやく本格的な内戦の様相を帯びてきましたが、攻守の勢いは明らかで、政権・軍高官の逃亡も増えています。ファルーク・アル・シャラ副大統領がヨルダンに逃亡したとの未確認情報も流れています。
 再三当ブログで指摘しているように、シリア革命は「恐怖の壁」をめぐる戦いですから、こうなると流れは止まらないでしょう。すぐにというわけにはいかないかもしれませんが、もはや革命前夜といっていい状況になってきました。
 これでマーヘル・アサドが殺害されれば、いっきに片がつくのですが・・・。

(追記)
未確認情報ですが、負傷者に以下を追加。
▽アブドル・ファタ・クドシーヤ(軍事情報局長)
▽ハーフェズ・マフルーフ(総合治安局ダマスカス支部長※大統領の従兄弟)
 数日前のエントリーで紹介したアサド政権のインナーサークルの面々がズラリですね。
  1. 2012/07/18(水) 22:25:43|
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次は張成沢夫妻の格上げか?

 本日、金正恩が大将から共和国元帥に昇格しました。昇格といっても、決めるのは朝鮮人民軍最高司令官である自分ですから、形式上の出世です。
 北朝鮮では、階級の最高位は「大元帥」で、金日成と金正日のみ。金正日は生前は共和国元帥でしたが、死後に昇格しました(もちろんこれも形式上)。
 共和国元帥という称号は生前の金正日と同じですから、金正恩がその位に就いたということは、事実上「王様」であることを宣言したことになります。
 北朝鮮では大元帥、共和国元帥・・・と来て、次が通常の元帥(朝鮮人民軍元帥)になります。元帥は現在、金日成の抗日パルチザン時代からの側近だった李乙雪・元国防委員だけです。李乙雪は高齢で、もはや権力ポストにはいないので、要は名誉職ということになります。
 それにしても、金正恩はこの若さで、ずいぶん急速な箔付けという印象がありますね。金正恩はこの4月に「朝鮮労働党第1書記」および「国防委員会第1委員長」に就任しています。昨年12月の金正日の死去後に「朝鮮人民軍最高司令官」に就任していますから、すでに軍のトップ=最高司令官(共和国元帥)、党のトップ=朝鮮労働党第1書記(党中央軍事委員会委員長、党中央委員会政治局常務委員兼任)、国家機関のトップ=共和国国防委員会第1委員長を兼任したことになります。父親に匹敵する権力ポスト独占の完成といっていいでしょう。
 そこで気になるのが、黒幕=張成沢のポストです。
 現在、張成沢の公式ポストは共和国国防委員会副委員長、党中央委員会政治局委員、党中央軍事委員会委員、党中央委員会行政部長です。公式には発表されていませんが、公式行事に朝鮮人民軍大将の階級を付けて登場したこともあります。いずれにせよ政権ナンバー2というには、いささか寂しい肩書きになります。
 金正恩が絶対的な権力ポスト独占者になった今、張成沢自身もポストを上げてくる可能性があります。いずれ国防委員会第1副委員長、党政治局常務委員、党中央軍事委員会第1副委員長、階級も次帥あたりでしょうか。
 また、同時に、張成沢の権力の源泉でもある妻(金正日の実妹)=金敬姫のポストが拡大されるかもしれません。彼女は現在、党組織担当書記、党政治局員、大将ということになっていますが、やはり政治局常務委員、国防委員会副委員長、党中央軍事委員会副委員長、次帥などに就任するかもしれません。
 今のところ、軍を統括する国防委員会の副委員長ポストと、司法・治安機関などの権力装置を統括する党行政部長ポストを張成沢が、党人事を統括する党書記局筆頭の組織担当書記ポストを金敬姫が押さえていますが、これも次の党代表会あたりで、少なくともどちらかを政治局常務委員に入れて、権力基盤の安定を計るのではないかと思います。
  1. 2012/07/18(水) 14:16:12|
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日本人フリー記者が反政府側取材中

 旧知の日本人フリージャーナリストが、シリア国内で反政府側を取材中。連日ツイッターで情報発信しています。
 当方はツイッターをやっていないうえ、しばらく別件にかかりっきりで海外取材系の知人関係とあまり接触していなかったので、今まで気づきませんでした(当ブログのコメント経由で教えていただきました)。
 ご本人は実名で情報発信してはいるのですが、現在も場合によっては危険が及ぶ環境にいるので、現時点で外部の者が勝手に実名を公表していいのかわかりません。ですが、できれば日本の大手新聞、テレビ局、あるいは海外メディアなどとも接触し、今こそリアルタイムの「目撃者」として、今あの国で起きている事実を証言していただきたいものです。
  1. 2012/07/18(水) 10:33:21|
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ロシア提案は逆効果

 ロシア政府がアナンに対して、安保理常任理事国とシリア周辺国の高官級「連絡調整グループ」の会合を今月末までにモスクワで開催するよう提案しました。ロシアと中国が入っているなら、同じ議論が蒸し返されるだけ。アサド政権に国民虐殺の時間的余裕を与えるだけに終わるでしょう。
 アサド政権存続を前提とするロシア提案は時間の無駄。どころか、さらに犠牲者を生むだけです。
 いま必要なことは、国際社会の対シリア行動からもうロシアを外すことです。ロシアが人道上の害悪以外の何者でもないということは、国連安保理以外の枠組みであれば、すでに国際的コンセンサスを得るに充分なほど外交上の努力が行われてきました。
 それぞれ各国の事情もありますから、NATOの本格的軍事介入は難しいでしょうが、もう後は欧米と湾岸国中心の「シリアの友人連絡グループ」を中心に、国連の人権問題セクションと協力し、人道問題として国際社会の介入を決めていくべきです。安全地帯の設定と反政府派への武器支援だけで、状況は一変します。
「停戦」「交渉」による平和の回復というのは一見、人道的にみえるかもしれませんが、現実的にはもう無理です。アサド政権は国民を皆殺しにしても強権的圧力で政権を維持するという揺るぎない政策を実施しています。なぜなら、そうしないと明日にでも独裁政権は崩壊してしまうからです。
 仮にアサド政権が権力維持に成功した場合、凄まじい弾圧の嵐が吹き荒れます。事態がここに至れば、一日でも早くアサド政権を打倒することが、人々の犠牲を多少とも抑える唯一の道だと思います。
  1. 2012/07/18(水) 00:39:40|
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金正恩はバシャール・アサドになるか

 まだ真相はよくわからないのですが、軍部強硬派の李英鎬・総参謀長の解任は、父親世代までのガチガチの強硬派を排除して、改革派路線を打ち出す金正恩政権の意思の表れとの分析がちらほら散見されます。
 金正恩の世代は、古いガチガチ強硬派のアナクロぶりはわかっていると思いますし、そのバックにいる張成沢も、自らの最大のライバルでもある旧体制系のアナクロなガチガチ強硬派は、早いうちに排除したいところでしょう。張成沢は中国指導部と懇意とみられていますが、そのラインの意思でもあるということかもしれません。
 そうであれば、張成沢の名代である崔竜海次帥(軍総政治局長・党政治局常務委員・党中央軍事副委員長)に権限を集中させる動きが続く可能性が高いでしょう。
 次の総参謀長に玄永哲次帥がそのまま就任するかどうかは現時点では不明ですが、仮にそういうことになれば、玄永哲は事実上、崔竜海=張成沢ラインの傀儡みたいなポジションになるのではないかという気がします。玄永哲は中国との国境を警備する野戦軍「第8軍団」の司令官ですが、どういう人物なのか、あまり知られていません。それほど注目されていかなかった人物ですが、張成沢と手を握ったということかもしれません(あくまで推定です)。
 注目すべきは、金正覚・人民武力部長(党政治局員兼任・次帥)、金元弘・国家安全保衛部長(党政治局員・国防委員・大将)、金英徹・軍偵察総局長(党中央軍事委員兼任・大将)らの今後の動向です。いずれも先代・金正日に取り立てられ、権力の階段を駆け上がった軍人です。
 金正恩体制下では、金正覚と金元弘は不穏分子粛清で主要な役割を果たしていますが、先代の取立てなので、あまり力をつけすぎるようだと、張成沢の警戒を呼ぶ可能性があります。また、金英徹は最強硬派として知られる人物で、こちらも金正恩はともかく、張成沢と良好な関係かどうかはわかりません。とくに工作機関は党行政部長の張成沢の指導下にあるので、こちらも金英徹の権限が強まるようだと、張成沢が警戒して排除しようとする可能性があります。
 このあたりは最高幹部間の人間関係によるところが大なので、経歴や背景だけで予測はつきませんが、李英鎬解任が張成沢の意思だとすれば、彼は本気で軍内のライバル一掃を仕掛けるのではないかなと思います。

 ところで、北朝鮮指導部が以上のような権力闘争になっていると仮定すると、シリアの12年前の状況と非常に相似しています。シリアのバシャール・アサド大統領は、2000年に父である先代独裁者が病死した後、34歳で世襲していますが、その後、政治・経済・社会の規制緩和を行い、表面上は「改革派」とのフレコミで新政権を運営しました。先代時代からの古参の軍幹部も、次々と失脚させています。
 この世代交代を推し進めたのが、バシャールの後見人だったアシフ・シャウカトを中心とするバシャール派のインナーサークルでした。シャウカトはバシャールの姉の夫で、先代によって軍事情報局長に抜擢され、秘密警察を取り仕切る絶大な権力を与えられていました。婚姻で一族の主要メンバーとなり、若い新独裁者を擁してライバルを排除していくところは、北朝鮮の張成沢に立場・手法がよく似ています。
 もっとも、シリアでバシャールとシャウカトが進めた改革は政治的な「民主化」をともなわないものだったため、2011年に民衆蜂起が起こると、徹底弾圧で国民を殺しまくるようになります。独裁と民主化は両立しないのですね。
 シリアの場合、バシャールが改革派のふりを始めてから殺人独裁者の正体を晒すまで11年かかっていますが、これからの時代はさらに事態の推移が加速されることが予想されます。もしも金正恩が改革派を気取るようになったとしても、数年後には今のバシャールのように北朝鮮国民を殺しまくることにならないといいのですが・・・。
  1. 2012/07/17(火) 18:59:17|
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李英鎬後任の総参謀長は玄永哲か

玄永哲氏に次帥の称号=解任の李英鎬氏後任の可能性-北朝鮮(時事)
だそうです。
 玄永哲は2010年9月に大将昇格したばかり。北朝鮮の実質権力は必ずしも軍の階級とは比例しませんが、いっきに最高幹部に抜擢となるのは明らかです。
 現在、実権を握る次帥は他に以下の2人がいます。いずれも金正日の死の前後に大出世を遂げています。
▽崔竜海・・・党書記⇒軍総政治局長・党政治局常務委員・党中央軍事副委員長
▽金正覚(軍総政治局第1副局長・党中央軍事委員・国防委員・党政治局員候補・大将)⇒人民武力部長・党政治局員
 
 崔竜海はその実績を考えると、かなり唐突な大出世ですが、これには張成沢の強い意向が働いているとの見方があります。
 金正覚は金正日葬儀車列に付き従った8人の中の軍人4人のいまや最後の生き残りですが、金正恩政権下で不穏分子の粛清を主導してきたとみられています。
 こうなると、やはり黒幕は張成沢という気がしますね。
  1. 2012/07/17(火) 08:51:33|
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李英鎬総参謀長失脚の衝撃

 北朝鮮の軍部ナンバーワンである李英鎬・総参謀長(党中央軍事副委員長・党政治局常務委員兼任・次帥)が失脚しました。強硬派の中心人物です。これで、金正日の葬儀で霊柩車に付き従っていた要人ビッグ8の中の軍人4人のうち、3人もがわずか半年あまりでオモテ舞台から去ったことになります(残ったのは金正覚だけですね)。
 体調不良という可能性もゼロではないですが、その場合は違った表現になると思われますので、やはり失脚だと思うのですが、李英鎬を排除するなどという芸当ができるのは、張成沢ぐらいしか思い浮かびません。張成沢と軍部の他の最高幹部が手を握った可能性が高いように思うのですが、ちょっと現時点ではよくわかりません。最高指導部内で熾烈な主導権争奪戦が行われているということではあると思うのですが・・・。
  1. 2012/07/17(火) 00:04:34|
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ダマスカスで戦闘激化

▽シリア:首都で交戦激化 反体制派、政権中枢へ攻勢(毎日新聞 7月16日)
という状況になっています。
 フェイスブック等を通じて現時点で私が映像配信を確認できたのは、以下です。
①アル・タダモン(ダマスカス市内)で自由シリア軍と政府軍と激しい戦闘。
②ダマスカスから南方に向かうハイウェイを自由シリア軍が封鎖中。
③アル・ミダーン(ダマスカス市内)で自由シリア軍と政府軍が戦闘中。
④アル・グータトゥ(ダマスカス東部郊外)で戦闘中。本日、マーヘル・アサド指揮下の戦車部隊が侵攻。
⑤アル・ヤルムーク(ダマスカス市内のパレスチナ難民キャンプ)に政府軍侵攻。
⑥数自前の当ブログで紹介したアサド政権のインナーサークルのひとりであるルストム・ガザリ軍事情報局ダマスカス郊外地区長(元軍事情報局レバノン支部長)の義理の兄弟(実の姉もしくは妹の夫)であるヤシン・ガザリ(苗字が同じですが詳細不明)が政権離脱を表明

 また、シリア革命総合委員会が「アサド政権が初めてダマスカス市内で砲撃を開始。アル・タダモン、ヤルムーク、ハイ・アル・カダム、ミダーン、ダフ・アル・ショークで確認された。アル・タダモンの上空には武装ヘリが出現。アル・タダモンから市民多数が避難」と発表しました。

 反体制派フェイスブックでは、「シリア革命2011」「ドゥーマ委員会」のページで「これからダマスカスで最終作戦を始めよう」との呼びかけが盛んに発信されています。政府軍将兵に対して「離反して自由シリア軍に合流せよ」、市民に対しては「ゼネストを行おう」「離反兵士を助けよ」などといった呼びかけが併記されていますが、要はこれまでのデモ呼びかけから、実力駆使(つまりゲリラ作戦)中心の活動呼びかけに完全にシフトしています。
 なお、ダマスカス市内とダマスカス郊外には現在、ホムスを追われた自由シリア軍兵士が多数流れてきていますが、士気も戦闘経験値も高い彼らが首都決戦の指揮をとっていると、もっぱらの噂になっています。

 ただ、戦力はやはり今でも政権側が圧倒的に有利ですので、さらに政権軍による容赦のない大量殺人が行われる可能性がきわめて高くなってきたといえます。
  1. 2012/07/16(月) 23:25:48|
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共同通信がシリア虐殺の村から記事配信

【シリア中部 緊急ルポ】負傷者に放火、漂う異臭 虐殺に泣き崩れる女性 悲劇再び(共同)
 共同通信の土屋豪志記者が国連シリア監視団に同行してタラムセに入りました。かなりひどい状況のようです。国連シリア監視団の無力さが際立つ記事ですが、こうして外国プレスを現場に連れて行けたことは、今の状況では非常に貴重ではあります。
  1. 2012/07/16(月) 06:15:53|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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