ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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『大日本帝国 満州特務機関』

 先週木曜、TBS『総力報道! ザ・ニュース』でコメントを採用していただきました。ミャンマー軍事政権の視察団が北朝鮮軍を視察し、「商談」した際の内部報告書(写真多数付き)を同局が入手した特集で、写真解説などを担当しました。
 面白いのは武器売買だけでなく、地下軍事基地建設請負までその商談に入っていたことです。なるほど武器売買は現情勢ではなかなか成立しないでしょうが、建設請負なら経済制裁の枠外ですね。北朝鮮軍のビジネス担当者もいろいろ考えているようです。

 ところで、今月29日頃予定ですが、私が原作を担当した『大日本帝国 満州特務機関』というコミックが扶桑社(SPA!コミック)より発売されます。→アマゾン  →セブンアンドワイ
 初めてのマンガ挑戦で、かなり力入ってます。土肥原賢二と甘粕正彦を中心に、福島安正、小磯国昭、川島芳子、伊達順之助、薄益三、小日向白朗、河本大作、板垣征四郎、石原莞爾、花谷正、張作霖、溥儀、阪田誠盛、茂川秀和、イワン・ミハイロフ、秋草俊、山本敏などなど、満州の謀略裏面史を駆け抜けた重要人物が勢ぞろい! 若き日の土肥原が所属していた「青木機関」「坂西機関」なども登場します。
ストーリーはフィクションですが、モチーフはすべて史実をもとにして構成していますので、あの時代に興味のある方は是非どうぞ。
定価450円。全国書店&コンビニで。作画はかの梶原一騎氏とも組んでいた峰岸とおる先生です。
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  1. 2009/07/22(水) 01:21:37|
  2. 著作・メディア活動など
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松本清張特集

 かつて拙著『謀略の昭和裏面史』で、松本清張の『日本の黒い霧』や『深層海流』などについて触れました。で、その延長ということで、ちょっと畑違いではありますが、先月発売の別冊宝島『松本清張の世界』で2本記事を担当させていただきました。→<u>アマゾン
 1本は「陰謀論を世間に広めた『日本の黒い霧』」というコラム。もう1本は松本清張について、大御所・森村誠一さんへのインタビュー記事です。
 私以外は全員若者という宝島的布陣で森村さんのご自宅に伺いましたが、たいへん丁寧に対応していただきました。商売柄、著名な方に会う機会もたまにあるのですが、実際は結構冷たい仕打ちを受けることも少なくないので、とくに今回は一同感激です。やっぱり人柄は重要ですよね。
 で、私が興味があったのは、かの『悪魔の飽食』でやはり裏面史系ノンフィクションの大ヒットを持つ森村さんの情報源についてでした。森村さんも松本清張も共産党機関紙『赤旗』記者などの協力者がいたので、その共産党情報網の「凄さ」について聞いてみたかったわけです。
 実際、戦後日本で裏面史スクープを共産党系のメディアやジャーナリストが主導してきたことは事実です。『赤旗』そのものもそうですし、ゴシップ誌『真相』、ノンフィクション作家・吉原公一郎氏などもその流れに位置します。共産党ではないですが、『噂の真相』も左翼系ですね。しかも松本清張の場合、共産党に加えて、どちらかというと「右」の『文藝春秋』の取材網も使える立場にいました。左右に情報ルートがあるという、極めて有利な立ち位置だったわけです。こういう背景は、情報収集でどれほど決定的なものなのか?
 ところが、少なくとも森村さんの場合は、共産党ルートというのはあまり関係なかったそうです。そもそも森村さんご自身のところに読者から情報提供があり、『赤旗』記者と共同で取材したところ、その記者個人がたまたまものすごく優秀な方だった(オウム事件のときによくテレビで毒ガス兵器について解説されていた下里正樹氏)ということでした。
 昭和裏面史の分野では「共産党神話」とでも呼べるイメージがあって、権力側の裏情報を内部に浸透した共産党シンパが党に流すことで、ネタがバンバンと党に集まってくるというような印象もあったのですが、どうもかなり誇張された話のようです。 
 なんとなく、海外ネタの分野における「商社神話」に似てるかもしれません。日本の外務省やその他の省庁は外国のインテリジェンスを入手する力はないものの、代わりに日本の商社が「何でも知っている」というような神話です。これも8割方は誇張ですね。
 やはり自力で地道にコツコツ調べるしか道はないということなんですね。
  1. 2009/07/13(月) 11:10:43|
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正雲後継への動き

 現在発売中の『軍事研究』に「カギを握る国防委員会~新たな権力体制でみる金正雲後継への動き」という記事を寄稿しました。既出の情報をざっとおさらいしましたが、日韓メディアや情報当局も実際のところはほとんどわかっていない模様ですね。そんななか、もっとも注目される情報は、正雲「国防委員長代行に就任」説と「国家安全保衛部長に就任」説ですね。これらが確認されれば当確な感じですけど。前者はともかく、後者はどうかなあ??という気がしますが。
 
  1. 2009/07/13(月) 02:48:13|
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歴史は記録すべし

 7月4日付『朝日新聞』にコメントを採用していただきました。「語り始めた自衛隊元スパイ」という記事で、最近、自衛隊情報部門OBが何人か手記を発表していることを伝えたものです。
 私はそうした手記や証言が出てきた理由として、 「一つにはインテリジェンス(諜報)・ブームの中で、自分なりに持っていた専門知識を明らかにしたいという思いから。もう一つは、金大中事件で自衛隊の情報機関が『影の黒幕』のように報じられたことに不満があり、汚名を晴らしたいという気持ちがあるのではないか」とコメントしました。「~ではないか」と言いましたが、実際に手記筆者や証言者の何人かの方々からそう聞いてます。深層心理まで問えば、それだけではないかもしれませんが、いちおうご本人たちから聞いた話以外は憶測になるので、こうしたコメントに留めました。
 ところで、同記事のなかに、他の方の興味深いコメントがありました。
 最近情報部門を退いたばかりの元幹部の談話として、こうあります。「自分たちの活動を絶対に明かさないのが我々のおきてなのに、驚きあきれている」
 ちょっと驚き、あきれてしまいました。この方の考えはまったく間違っていると思います。
 インテリジェンス活動というのは国家の公式な業務であり、後世に記録として残すべきものです。それは秘密エージェントの氏名や、今でも公表すると国益を毀損するような秘密工作などまで明かす必要はないですが、国家が国民の税金でどのような活動をしたのかを正確に記録し、後世の国民にフィードバックすることは、税金で活動した公務員の当然の義務です。
 たとえばインテリジェンス先進国のイギリスでは、インテリジェンス活動の記録はすべて保存しておき、一定期間の後、不都合な部分のみを除き、オフィシャル・ヒストリアンの手によって正史が編纂され、公表されます。
 アメリカのCIAの場合などは、元工作員の手記を検閲する部署まであって、そこをパスしたものはどんどん出版されます。ある程度は諜報活動の実態を公表することが、予算を国民からもらうための当然のパブリシティと考えられてます。
 その昔、陸軍中野学校が「秘密戦は墓場にもっていけ」と教えたのは、大日本帝国がずっと続くことを前提とした機密保持です。話すと国家のダメージになるからです。
 仮にも正当な国家の業務としてインテリジェンス活動に携わったのなら、その記録は正々堂々と、正確に残すべきです。なにか後ろめたいことをしていたとか、あるいは逆に、予算を使うだけでまったく役立たずだったとかいったことでなければ、なにをビビることがあるのかと思います。
 そもそも「掟」なんて、他人に圧力をかけるための嫌な言葉ですね。「掟破り」のほうがカッコいいですね。
  1. 2009/07/06(月) 02:33:54|
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産経新聞「重信房子インタビュー」

産経新聞の下記インタビュー記事を興味深く拝読しました。
【さらば革命的世代】番外編 テロリストの女王・重信房子被告に聞く

 私自身は全共闘世代とは一回り以上違うので、リアルタイムで赤軍を知っているわけではないのですが(小2か小3のときに風邪で学校を休んでいて「あさま山荘事件」の生中継を家でずっと観ていた記憶があります)、大学生の頃からパレスチナには何度か行ってたので、日本赤軍にはそれなりに思い入れがあります。テロ・ウォッチャーとしては、日本赤軍なんて世界標準ではどうでもいい泡沫組織なのですが、「シゲノブ」とか「オカモト」とか聞くと、やっぱり気になってしまうのですね。
 同記事での重信氏の主張を簡単に言えば、「私はバカだった。だけどやりかたが悪かっただけで、理想は正しかった」といったところ。その発言自体は真摯で率直な言葉だと思います。彼女はおそらく当時も今も基本的には善意の人なんだなということは理解できます。
 ただ、私が引っかかるのは、重信氏はパレスチナで過激派に手を貸したことを、たぶん今でも「パレスチナの人にために良いことをした」と信じているのだろうなということです。
 同インタビューで重信氏は「現実に多くの人たちに迷惑をかけ、彼らを踏みつけにしていることに気づいていなかった」と反省しています。ハイジャックとかロッド空港事件とかを指しているようですが、「多くの人」や「彼ら」にパレスチナの一般の住民のことが含まれているのかどうかは分かりません。そこにどうにも違和感を感じるのですね。
 私は日本人のパレスチナ経験者のなかでは圧倒的少数派の異端者みたいなものなのですが、歴史の結果責任として、アラファトもアブ・ニダルもジョルジュ・ハバシュもワディ・ハダドも、結局はパレスチナ人の苦労をエスカレートさせただけの戦犯と考えています。日本赤軍も同罪です。むしろ、外国人が「反シオニスト闘争は正しい!」とかアジると現地の強硬派が勢いづくので、さらに罪過は重いとさえいえます。
 仮にも銃をとって人殺しをしようという人間ならば、歴史の結果責任が当然問われるべきではないでしょうか。ですから、日本でも人気のカストロとかゲバラ、あるいはマスードなんかも、「結果的にダメダメじゃん」と私は考えています。彼らはもともとは善意の人物だったのかもしれませんが、結局住民の生活レベルや自由度を向上させていません。
 パレスチナでは、日本赤軍はしょせんは部外者のカタルシスではなかったか。パレスチナ人にこそ謝罪すべきではないかと思うのですが・・・・・・。
  1. 2009/07/05(日) 03:23:20|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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