ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

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「問い合わせフォーム」設置しました

ある本にこちらの連絡先を掲載することになりました。
そういえば、ワールド・インテリジェンスのサイトを閉鎖したときに問い合わせフォームも無効にしていたので、読者の皆様からお問い合わせいただく窓口がなくなっていたことに今さらながら気づきました。
新たに問い合わせフォームを作成しましたので、弊誌および黒井へご質問などございましたら、こちらhttp://form1.fc2.com/form/?id=370163までお願いいたします。
当ブログ右側のずっと下のほうにリンク欄もあります。

それと、ついでに当ブログ名も「黒井文太郎の『スパイ&テロ』」から「スパイ&テロ」に簡素化しました。
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  1. 2008/11/28(金) 21:40:28|
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デカン・ムジャヒディンとは?その2

インドのテロで何件か問い合わせがありました。犯人はイスラム過激派? デカン・ムジャヒディンって何?というわけですが、現時点での私の推測は以下のとおりです。

まず、犯人はイスラム過激派で間違いないと思います。他に現在のムンバイであのようなテロを起こす勢力はまず考えづらいということがひとつ。インドでのテロリストというと、その昔はシーク教徒のテロ組織もありましたが、今は活動をほとんどしていません。
また、アッサム州などの北東部にはたくさんのテロ組織(ほとんど少数民族系)がありますが、はるか遠いムンバイでテロという前例はちょっとなかったはずです。
デカン高原にはナクサライトという毛沢東主義派の左翼テロ組織がありますが、それもムンバイで同時多発テロなどちょっと考えられません。デカンつながりではありますが、まず無関係でしょう。
ムンバイは以前からイスラム・テロがしばしば起きていますから、どうどう考えてもイスラム過激派にしか思えません。

犯行声明ですが、偽者であれば本物が何か言ってくるはずなので、これもまあ本物と判断していいように思います。

ということで、現時点での推測では、犯人は「デカン・ムジャヒディンを名乗るイスラム過激派」と判断していいでしょう。
では、連中はどういう組織なのか?ということですが、あまり名称に深い意味はないように思います。
インド=パキスタンに限らず、イスラム・テロ組織はどこもたいてい「友達つながり」の緩いネットワークで形成されていて、組織という概念があまりありません。たとえて言えば、広いイスラム過激派ネットワークのなかの、「××派」程度の感じですね。
「アルカイダとの関係はあるのか?」という質問もあったのですが、関係はあるし、ないとも言えます。どういうことかというと、アルカイダ、タリバン、ISI(パキスタン国軍統合情報局)内の極右人脈、カシミール系イスラム・テロ組織各派、パキスタンのイスラム政党、などは、みんな「友達」関係にあります。組織間に関係があるというかたちでなく、構成員がぐじゃぐじゃに友達関係で繋がっているのです。
アルカイダというのは、その広くて緩いネットワークの代名詞のようになっているのですが、そういう意味では「みんな関係がある」ということになります。
しかし、アルカイダがそのネットワークのなかのビンラディン派という捉え方をすると、今回の犯人グループがビンラディン派と直接繋がっていたとは断定できません。可能性としてはむしろ低い。ビンラディン派はインドでのテロにそれほど関与してこなかったという経緯があるからです。
それより、背後関係ということでいえば、これまでのインド国内のイスラム・テロの場合、その背後にはほとんどISIが絡んでいます。イスラム過激派はこのあいだイスラマバードで大規模テロをやりましたが、こちらはさすがにISIが関与している可能性はちょっと考えにくい。けれども、インドでのテロとなれば、ISIが裏で糸をひいている可能性大です。

犯行声明の組織名にそんなに意味はないと前述しましたが、世界各地のイスラム・テロ組織はその個別のテロ作戦ごとに、主要参加者がなんとなく好みの組織名を作って名乗るということが普通にあります。今回の犯行グループも、ISIの支援を受けたラシュカレ・タイバあたりの系列の連中が、自前で作った組織名ではないかと思う。おそらく実行犯リーダーあるいはコア・メンバーたちの中に、デカン高原出身者がいたということではないか。
××派の上級幹部が、テロ実行グループに対して指示。「今回の作戦は××作戦。指揮官は×。お前たちを××ムジャヒディンを名付けよう」「おー!」というような感じではないかと思う。

  1. 2008/11/28(金) 01:47:05|
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デカン・ムジャヒディンとは

11月26日にインド・ムンバイで発生した同時多発テロは、日本人の犠牲者が出たということで、日本のメディアでも大きく報道されています。
今回の事件で犯行声明を出したのは「デカン・ムジャヒディン」と名乗るグループですが、これまでそういった名称の組織は一切知られていません。では、デカン・ムジャヒディンとは何者か?

ムンバイはもともと、イスラム教徒とヒンズー教徒の衝突頻発地域で、イスラム系のテロ・グループによる爆弾テロがしばしば起きていました。
そのほとんどのケースで主犯とされたのが、「インド学生イスラム運動」(Students Islamic Movement of India)という組織です。学生運動のような名称ですが、れっきとした非合法テロ組織で、その背後には、「ラシュカレ・タイバ」(Lashkar-e-Tayyba/「正義の軍隊」)というカシミールのテロ組織がいます。ラシュカレ・タイバの本拠地は隣国パキスタンのラホール近郊のムドゥリケで、実質的な上部機関はパキスタン国軍の情報機関「統合情報局」(ISI)です。

ここ最近、インド学生イスラム運動およびラシュカレ・タイバは、「インディアン・ムジャヒディン」という名称でテロを行っていますが、今回、もしも犯行声明が本物だったとしたら、犯行グループの実行班長がデカン高原(南部中央エリアのマハラシトラ州、アンドレ・プレデシ州、カルナタカ州など)出身者だった可能性もあります。
ただ、デカン高原は麻薬犯罪組織や左翼ゲリラ(毛沢東主義系)は有名ですが、イスラム過激派の活動はあまり聞いたことがありません。テロリスト人脈の背後関係としては、おそらくカシミール過激派→パキスタン情報部、の線ではないかと思われます。
今後の情報に注目です。
  1. 2008/11/27(木) 12:23:53|
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新刊『インテリジェンスの極意』

今月20日、宝島社より『インテリジェンスの極意』(黒井文太郎+ワールド・インテリジェンス編集部 編)が発売になります。
今回の本は、『ワールド・インテリジェンス』の過去記事から、約20本の識者インタビューを厳選・改訂・再録したものになります。元雑誌は専門誌ゆえに発行部数が少なく、このまま埋もれてしまうのは実に惜しいインタビューがたくさんあったので、それらをまとめて世に出すことができることはたいへん嬉しく思います。
本当はもっと他にも貴重なインタビューがたくさんあったのですが、紙数の関係で泣く泣く収録を断念したものがいくつもありました。いつかそれらもなんとかまとまられれば、と夢を描いてます。
弊誌休刊から1年近くが経ち、そろそろ過去記事再生のスピンオフ企画解禁ということで、他にも何点か準備中です。弊誌に興味を持っていただきながら、全面的品切れ状態で現物をお届けできなかった方、たいへん長らくお待たせしました。乞うご期待!
これらの本がどーんと売れて、雑誌再開!ということにならんかなあ……と夢想する今日この頃です。

さて、今回の『インテリジェンスの極意』ですが、ラインナップは以下のとおりです。
巻頭の北岡先生と私のロング対談は、本書出版にあたって新規に収録したものです。

第1章 インテリジェンスとは何か

▽インテリジェンスとは「利益を得るための知識」である
※対談 北岡元(政策研究大学院大学教授/元外務省国際情報課長)×黒井文太郎(『ワールド・インテリジェンス』編集長)

▽情報戦略論の古典「孫子の兵法」で読み解く現代「対テロ戦」
※太田文雄(防衛大学校安全保障・危機管理教育センター長/元防衛庁情報本部長)

▽国家を動かす情報でさえ、ほとんどは公開情報で入手できる
※佐藤優(作家/起訴休職外務事務官)


第2章 世界を知る「情報」の読み方

▽インテリジェンス関連報道の世界
「ウラのとれない話」をどう判断するか
※春名幹男(名古屋大学大学院教授/元共同通信特別編集委員)

▽謎多き国家「北朝鮮」に内情を読み解くテクニック
※鈴木典幸(前ラヂオプレス理事)

▽亡命者が運営するウェブサイトに注目
共産党独裁下「中国情報」の読み方
※上村幸治(獨協大学教授/元毎日新聞中国総局長)

▽情報収集の〝裏口〟とは
底知れぬ「アジアの闇」に迫るノウハウ
※小松健一(毎日新聞北米総局長/元アジア総局長)

▽信頼性ナンバーワンは『ニューヨーク・タイムズ』
「世界のメディア」採点簿
※波津博明(大妻女子大学教授/元読売新聞解説部次長)

▽「イスラム社会」&「グローバリゼーション」の読み方
「アメリカ発」の情報に引きずられない国際報道のために
※大野博人(朝日新聞欧州総局長/前外報エディター)

3章 インテリジェンスの眼

▽自ら仮説を構築する力
「情報先進国」イギリスで見たインテリジェンスの深奥
※阿部重夫(『FACTA』発行人編集長)

▽〝理系の世界〟のインテリジェンス
「情報収集衛星」 その内幕とは
※松浦晋也(ノンフィクション・ライター)

▽北朝鮮軍事分析の第一人者に聞く
地図情報は最高のインテリジェンス
※惠谷治(ジャーナリスト/早稲田大学アジア研究所客員教授)

▽世界最大の脅威「核拡散情報」を追う技法
※田窪雅文(『核情報』主宰)

▽朝鮮半島&台湾海峡の情報戦
「地下放送」「謀略放送」の傾向分析でわかること
※山下透(『アジア放送研究会』会長)

第3部 プロフェッショナルに訊け

▽国家の安全保障と「情報」
日本に「対外情報庁」創設が急がれる理由
※大森義夫(元内閣情報調査室長)

▽日本は「ヒューミント」を強化すべき
インテリジェンス機構改革を考える「6つの論点」
※茂田宏(日本財団特別顧問/元外務省国際情報局長)

▽「日本外交」自立への第一歩
アメリカ依存の戦略を脱し、自立した情報政策を目指せ
※孫崎享(防衛大学校教授/元外務省国際情報局長)

▽陸自初の総合的・本格的インテリジェンス部隊
「中央情報隊」の任務と実像
※市川卓治(陸上自衛隊中央情報隊長)

▽インテリジェンスの裏面史
地下社会と日本の情報機関
※菅沼光弘(元公安調査庁調査第二部長)

以上です。
こうやって並ぶと、まさにヘビー級ぞろい。実に多くの「本物の専門家」の方々に弊誌はお世話になってきたのだなあ、と感慨深いものがあります。

セブンアンドワイ
e-hon(本)
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  1. 2008/11/13(木) 21:54:13|
  2. 著作・メディア活動など
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金正日の病状を探る米韓のインテリジェンス

本日発売の『週刊エコノミスト』に「金正日の病状を探れ! 米韓『対北朝鮮』諜報戦の知られざる内情」という記事を寄稿しました。
「例のフランスの医師からの情報がメインではないか」
「中国からの情報が出ている形跡もあるが、中国が水面下で提供したのか、NSAのシギントあたりで捕捉されたのかは不明」
といった話を紹介しています。
  1. 2008/11/10(月) 11:15:50|
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オバマ暗殺計画と9000人のジャック・バウアー

昨日発売の『週刊朝日』に「オバマ暗殺の可能性」という記事を寄稿しました。オバマ勝利を前提に書いたので、本日、ちゃんと勝ってくれて胸を撫で下ろしています。マケイン勝利だと完全に間抜けな記事になるところでした。

シークレット・サービスやFBIテロ対策部、合同テロリズム・タスクフォースなど、米連邦政府で大統領暗殺計画に対処する「本物のジャックバウアー」は合わせて約9000人ですが、彼らはこれからかなり忙しくなるでしょう。白人至上主義者に限らず、頭のおかしい連中がアメリカにはたくさんいます。まあ、どこの国にもいますが、あそこは銃社会なので、警備・治安当局は結構たいへんです。

ところで、少し前ですが、『週刊現代』10月25日号に「米軍の北朝鮮制圧作戦」という記事を寄稿しました。おなじみの作戦計画5030、概念計画5029に加え、あまり知られていない作戦計画8044と概念計画8022もちょっとだけ紹介しています。


  1. 2008/11/05(水) 20:00:48|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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